子どものころの怖い話
いんび

この怖い話は約 3 分で読めます。

これから書くのはどこかで見た話しなんだけど、原文が見つからなくて長らくもやもやしている。
ということで、細かいところでいろいろ間違ってると思う。

では、

これは私の小さい頃の話です。
わたしは山奥の村におじいさんと一緒に住んでいました。
村にはもう一軒だけ家があり、そこには双子の男の子と祖父母が住んでいました。
わたしはその双子とよく遊んでいたのですが、
双子の兄のタダシは生まれつき体が弱く、弟のマサシは生まれつき目が見えませんでした。
なのでいつも弟が兄をおぶり、兄が弟を誘導していました。
ある日の夕方、いつもどうり私と双子が遊んでいると、おじいさんがうれしそうな声で私たちを呼びました。
私と双子は「何かのお祝いかな」「今日はご馳走かな」などと話しながらそちらに向かいました。
その日の夕食は村の全員がそろって双子の家で食べるということで、思ったとおり食卓にはごちそうが並んでいました。
食べ物を食べていると双子のおじいさんが、
「ほれ、飲め」とお猪口に入った透明な液体を差し出してきました。
タダシとマサシはすぐに飲みましたが、私はなんだかいやな予感がして、飲むのをためらっていました。
しかし、おじいさんが「今日は七年に一度のインビだけん」などといって進めるので恐る恐るその飲み物を口にしました。
味はよく覚えていませんが、お酒ではなかったような気がします。
その飲み物を飲むと頭がぼんやりして、視界がかすれてきました。タダシとマサシはすでにぐったりと横になっていました。
そして私も気を失いました。

103 どこかで見た話 sage 2010/07/02(金) 21:40:54 ID:31TZCU3q0
どのくらい眠っていたのか、私は小屋のようなところにいて、おじいさんに肩をゆすられて目を覚ましました。
私が目を覚ましたのに気づくとおじいさんは真剣な顔で「逃げろ」といいました。
混乱しながらも、ふと、双子のことが気になりそのことを聞くと、
「タダシとマサシはもうだめじゃ、お前だけでも山を降りろ!」と答えました。
何が起こっているのかわからず、とまどっていると、「きさん、何をしとるんじゃ」と双子のおじいさんが入ってきました。
するとおじいさんは双子のおじいさんにつかみかかり、私に向かって「早く行け!」と怒鳴りました。
双子のおばあさんは二人が取っ組み合いをしている横で腰を抜かしていました。
私はわけもわからないまま走り出しました。
後ろでは「この外道がぁ!」「きさんも賛成したことじゃろうが!」とののしりあう声が聞こえました。

その後、どれだけ走ったのか、疲れて歩いているところを巡査さんに声をかけられ、私は保護されました。
巡査さんはぼろぼろの姿をしている私に驚いたようで、「どこから来たの?」「お父さんとお母さんは?」と質問してきました。
それに答えようとして私ははじめて気づきました。
私はあの村がどこにあるのかも、自分に両親がいないわけも、何も知らなかったのです。
後になって考えると、私は村を出たことがなく、小学校にも行っていませんでした。

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いんび