子どものころの怖い話
洞窟

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そして20分後、神崎さん(今思うと神主さんかも)と爺ちゃんは
見たことも無い格好をして出て行った。上下スウェットに着物みたいなのを羽織った感じ。
婆ちゃんは震えていた。しきりに「大丈夫、大丈夫」と呟きながら…
1時間が経ったところだろうか、爺ちゃんと神崎さんが「○君、頼むから来てくれ…」
と戻ってきた。
俺は正直拒みたかった。まだ震えが止まらない。
神崎さんは明らかに力を失っている。
最初見た背中に現れる黄色いモヤモヤが今は真っ黒になっていたからだ。
もうこの時点で怖くて仕方なかったがO君のことを考えると行かなくては!と思った。
洞窟の入り口。中にはたいまつが置いてあり周囲を照らしていた。
真ん中にO君がいた。思わず駆け寄る。
しかし神崎さんと爺ちゃんに止められてしまう。
「アレを直接見てはいかん」「すぐに閉じ込めよう」「な、なんで?O君は?」
三者それぞれに自分のこれからの行動を予知するように声を絞り出す。

405 9/10 sage 2011/04/07(木) 15:04:51.81 ID:jxhdHeDl0
爺ちゃんは「さ、手を貸してくれ」
そういうと俺の手の手首から5センチくらいのとこを掴み握った。
たぶん血を止めてたんだと思う。神崎さんは爺ちゃんの手首を握った。
変な姿勢だがこのまま洞窟の真ん中付近まで移動した。
爺ちゃんが「神崎さん、本当に…済まない…」
意味がわからない言葉を発して神崎さんは無表情のまま「始めるぞ」
ただそれだけ。気が付くと朝になっていて横にはO君が寝ていた。
夢、だったのかな?だがそんなことはなかった。
手首に出来たあざ。
爺ちゃんが握って出来たあざがあった。
俺は飛び起きて、爺ちゃんの部屋に…
「ど、どうなったんですか!?」

407 10/10 sage New! 2011/04/07(木) 15:19:31.60 ID:jxhdHeDl0
敬語を反射的に使う。その後も俺は「どうなった?」に似た意味の言葉を
2,3回繰り返していた。
爺ちゃんはただ一言「業を背負って生きろ○君」
あとで聞いた話なのだが長いから自分なりにまとめる。
・神崎さんはその地方でも有名な神社の神主。昔から祠(洞窟のこと)を守っていた。
・爺ちゃんと婆ちゃん(主に爺ちゃんだが)はその祠を代々管理してきた。
・爺ちゃんたちが駆けつけた時O君は半ば絶望的な状態だった。
・神崎さんは「これも己の業」と言いO君の身代わりになった。
・祠にいた「存在」は神にもっとも近い悪霊らしい(わけわからない)
ちなみに祠の悪霊は誰かを媒体として存在していた。今までは爺ちゃんの弟が媒体だった。
でもO君と俺が近づいたせいで媒体はO君に変わろうとしていた。
しかしそこで神崎さんの行動により媒体をO君→神崎さん に変えた。
記憶が曖昧だがそのときの出来事はこんな感じ。内容が抜けてて矛盾、作り話みたいに
なってるところもあるけど、これは8年前に起きた事実。
その出来事から俺の霊に対する神経は異常なほど発達している。
今でも俺はたまに怪異に会います。
長文・乱文失礼。

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