ホテル・旅館
甲府の旅館で

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しばらくその状態が続いたが、彼女らは段々と落ち着いてきた。
しかし「どうしたんですか?」と聞いてもその質問には一切答えない。
ただ、彼女達の部屋に何かあるようでずっとその方向だけをみて「あっ。あっ。」という感じ。
何か不審者でも出たのかと思ったため、自分の部屋に戻り、入り口にあった箒を持って
彼女達の部屋へ入ろうとすると、「あ、や、やめたほうが。。」と服を引っ張り止められる。
「あ、いや、大丈夫ですよ。何かあれば直ぐに逃げますから。」と言い、中へ向かった。

中は明かりがついており、入り口から部屋全体を見渡せる。
変わったところは何も無く、誰もいない。
廊下へ戻ろうとしたときに入り口の真横から
ズズズ ズズズと音がした。
焦って廊下へ逃げ出したところで、誰かが入り口横の押入れに居るんだなと思った。

61 本当にあった怖い名無し sage 2008/01/08(火) 03:49:14 ID:BwpMeeNd0
すぐに部屋のドアの前で身構えて、「おい、出て来い。」と叫んだ。
すると横の部屋から男性客が出てきた為、又女性客たちの悲鳴が聞こえた。
男性客に事情を話し、多分部屋の入り口横にある押入れに
誰かが隠れてるのではないかと
伝えると男性が従業員を呼びに行くように女性達に指示した。
男性客は、「私が中へ行くから援護してください。」と彼の部屋から同じように
箒を持ってきて中へ。

まずはドアを開けて部屋を見渡す。誰も居ない。
次に横の押入れのドアの前に立ち、開ける準備をした。

その時、
ドン!!ドン!!っと押入れから鳴り、ズズズ、ズズズという音と共に襖が
少しずつ開き始めた。
襖はゆっくりと開いていき、その襖の間から何かを引きずっている音とともに
人の体の一部らしきものが見え始めた。
襖の間から手が出てきた瞬間に男性客は思いっきり襖を閉めて、
相手の手をはさんだ。しかし、その手の主は何も言わない。
それどころかズズズとはさまれた手を出してくる。
すかさず、男性客はその出てきている手を思いっきり箒の柄の部分で殴る。
が、相手は何も言わない。
俺は何だか嫌な気分になり箒でおもいきり手を中に押し込めた。

62 本当にあった怖い名無し sage 2008/01/08(火) 03:50:20 ID:BwpMeeNd0
その瞬間、
ガンガン ガンガンと後ろの窓がたたかれれ
「ああぁあぉっぁあ」と変な声が聞こえたので振り向くと
窓ガラスがまるで鏡の様な状態になり(外が真っ暗だった為)、部屋の様子が映っていた。
箒を持って立っている俺。
その横に同じように箒を持って立っている男性客。
部屋の様子は同じ。
ただ違うのは、
窓ガラスに映っている押入れは開いており、
押入れの上部分に奇形の人間らしきものが、ベタと這い蹲って
こちらを見てる。一瞬何がなんなのか分からないまま直ぐに
押入れに向き直ると部屋の押入れが開いた状態になっている。
ただそこには誰もいない。男性客も同じものを見たらしくキョトンとしてる。

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