時間・空間
パラシュート部隊

この怖い話は約 2 分で読めます。

74 本当にあった怖い名無し sage New! 2007/09/12(水) 19:47:35 ID:A9rQSkji0
何年か前、仕事の関係でマレー方面へ行った時の話しだ
その日、仕事も一段落し、近くにある大きな公園で一休みしていた
公園と言っても遊具は無く、ただ異常に広い(東京ドームくらい)原っぱが広がっているだけだ
ベンチに座り、地元のガイドと談笑していた時にそれは起きた
遠くの方で、かすかに、しかし確実にセスナ機が飛ぶようなエンジン音が聞こえて来る
しかし1機や2機といった数ではない
やがて、「それ」は姿を現した
軽く50機はあるプロペラ機の大編隊が、向こうの森から姿を現した
しかし日光の影響でシルエットしか分からず、飛行機がどのような種類の物かは分からない
ただ唯一分かるのは、左右の翼にエンジンが一つずつ付いている双発機だということだ
身動きどころか喋ることも出来ず、私は黙って「それ」を見つめていた
やがて、それぞれの飛行機から人が飛び降り始めた
合わせて数百人もいただろうか…  そして、シュルシュルと落下傘が開いて着地した
その瞬間である「バンザァァイ!」という歓声と共に自分の方に全ての人影が向かってきた
何がなんだか分からないまま、私はベンチの下に慌てて隠れた
途端に、鼓膜が破れるかとばかりに聞こえていた歓声がぴたりと止んだ
顔を上げてみたが、あの飛行機も、数百の人影も綺麗に消えていた
ガイドは「よくある事だ」とぽつりと漏らした
以前に、あそこで何があったかは私は何も知らない

この怖い話にコメントする

パラシュート部隊
関連ワード