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738 3 sage 2010/09/20(月) 00:32:00 ID:2NF9hMzL0
次の日会社に行ったら杉さんは心筋梗塞で亡くなったと聞いた。
俺は勝った。杉さんに。
ただ俺はなぜか、その日以降人に言われなければステロイドを飲むことを忘れてしまった。
時々、2週間飲んでないとかあった。
俺は会社にいられないほど弱ってしまった。血が止まらない。
そして、俺は意識を失い気がついたら大学病院で脾臓を取る話を医師としてた。
この辺の時間の移動はまったくわからない。
会社を退職した日からなぜか3か月経ってた。
その間俺は一体どうしてたのだろう?医者に聞いてみた。
「君、いい加減にしろ!真冬雪の中道路に飛び出したり、飛び降りしただろ!」
俺は精神科医にも回された。眠りたくないと叫んだらドラミカムで寝ようと優しく促された。
「どうしてステ忘れちゃうの?飲みたくないの!」と研修医に叫ばれたりもした。
俺はもうその時点で自分の名前や住所がわからくなっていたし、なぜステロイドを飲むのかと医者に聞くほど異常になってた。
そのうち研修医や看護師も医局長に証言するようになった。
「○君(俺)本当にわからないんです」「何言ってもわからないみたいです」
俺は毎回泣き叫ぶ母親に自分を説明されて、現状を知ったりしてた。
やがて、外科で脾臓を取る日が来てそして俺は病院をすぐ退院した。
脾臓を取ったお陰か、俺の数値は健常者になってた。
俺は脚がカタワのはずなのになぜか退院後それを忘れて歩いてた。
時々、記憶が戻り杉さんとの日々が俺を苦しませた。
740 4 sage 2010/09/20(月) 00:45:04 ID:8lVWXRWg0
俺はステを飲んでないまま数ヶ月経った。
今では病院に行くことさえ忘れてしまった。
脚はまるで健常者だし、何だか俺はこの不可解な事件がどうでもよくなってしまった。
時々記憶が戻るけど、杉さんのことは極力思い出さないようにしてる。
杉さんのイメージが湧いたらすぐ、楽しいことを考えて杉さんが頭の中から消えますようにと祈った。
そんで今は障害者手帳も特定疾患も良くなったのでいりませんということになっている。
時々部屋で出血する夢を見るんだけど、杉さんを殺したのは自分だとたまに自覚する。
あんま恐くなくてすまん。
この話を姉に話したらぼそっと「呪い云々より杉さんのほうが恐いよ」「お姉ちゃんも何度死ねと呪ったことか」
そう言われた。
血を介した異常な呪いが効いたのかなあとふと思うよ。
この事件で人を呪ったり呪われたりは、恐いことだとわかったから、あんまり人に強い感情を持てなくなった。
でも、杉さんのような異常な人はもう会ってません。
自分も異常者だと思うけど、本当に杉さんは恐かったわ。
以上。まとまりなくてごめん。
742 5 sage 2010/09/20(月) 00:55:44 ID:8lVWXRWg0
この件で恐かったのは以下。
・立派な大企業でも殴る蹴る、血が吐いても止めない上司がいる
・カタワとはっきり言って何十発も殴られた。吐血して床に転がっても便が漏れても止めない
・杉さん自身が以上ですごい恐かった。周囲は見て見ぬふり。
・人を呪うと公言する異常者がいて、やりかえす自分の異常性
・何か記憶が飛んでしまっていること
・忘れてしまったりすることが入院中多かったこと
・健康だった杉さんが突然死んだこと
・血が止まらなくても俺自身、田舎に職がないのでこの会社にしがみつこうとした異常性