洒落怖
看護婦寮

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次の朝、私は昨晩のことなど無かったかのように普通に目覚めました。
しかし胸に痛みが残っていてシャツを捲って確認すると、そこには横に4本のアザが残っていました。
それを見て、すぐに現実に戻されました。
財布と車のカギと上着だけを持って何も考えずに外に飛び出しました。
私の友人関係の中には、このような体験をしたことのある人はいなかったので、相談できる人はいなかったし、その前に本当に現実なのか?
昔からの友人が集まってくれて、興味本位からなのだが、みんなで私の部屋にその夜は泊まる事になりました。
私をいれて8人でした。
みんなで酒飲んで怪談話して、気が付いたらいつの間にかに私は寝ていて朝になっていました。
みんなは3時頃に寝たそうです。
彼らにも何も起こりませんでした。
ここに一人で残っていても怖いのでわたしもみんなと一緒に出ました。
夜まである友人と二人であの夜のことを話し合い、私が疲れていて夜に苦しくなり、想像が錯覚を見せたと結論がでました。
そして今夜、一緒に部屋に泊まってくれることになりました。
部屋で酒を飲み、そのうち二人とも寝てしまいました。

深夜に息苦しさで目覚めました。
あの夜と一緒でした。
すぐに隣に寝ている友人を起こそうと思ったがすでに遅く、体が動かない。
また声が聞こえ、すぐに私の胸に乗ってきたのがわかりました。
しかし、今夜は少し違いました。
一人でした。
声で髪の長い女性の方と分かりました。
隣に友人が寝ているし前回ほどの恐怖はありませんでした。
私は目を開け、私を睨みつけてる女性を睨み返していました。
ふと隣に寝ている友人を見てみると老婆が彼の上で上下に移動しています。
友人は目は閉じていたけれど、顔は恐怖で引きつっていました。

朝、友人に起こされて
「すぐにここを出よう」
と真っ青な顔でいわれたが、しかし、なぜここだけ壁紙と畳が新しいのか疑問であったため、部屋を見回してみました。
友人は一人で廊下に出るのも怖いらしかった。
まず、畳の上に家具を載せた形跡がない。
この部屋は角部屋で日当たりもよく、空き部屋になるはずもない。
移転が行われるのに畳を新しい物に取り替えるか。
このとき私は軽いノイローゼになってたのかもしれない。
すぐに友人に手伝ってもらって家具を廊下に出して、畳をすべて剥がしました。
コンクリートの床はきれいでした。
しかし中心だけが円形に拭かれていました。
明らかに人の手によってそこだけが。
その拭かれている中心には、よく見ると黒い何かがそこにあったことがうかがえました。
それはきっと血液でしょう。
すぐにそこを飛び出し、もう二度とそこに戻ることはありませんでした。

その後、引越し業者にカギを渡して荷物だけは運び出してもらいました。
後味が悪く就職も断りました。
決して、その敷地に入ることはありませんでした。
そこで昔になにがあったかなんて、知りたくもないし、興味もないです。
私にとってやっとこの事件が過去のことになったと、感じたので書かせていただきました。

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