洒落怖
待つ女

この怖い話は約 3 分で読めます。

あれは俺が前のマンションに住んでた頃だから2年くらい前の話だ。
今日はそのマンションで起きた恐怖体験を書いてみる。今回も都会
編だ。

マンションは6階建てで俺は最上階に住んでいた。見晴らしも良く
最寄駅も近い。その日、俺はいつものように仕事から帰り、1階か
らエレベータに乗った。ちょうど3階を過ぎようとした時、目の前
の部屋の前に女性が背中を向けて立っているのが見えた(エレベ
ータのドアはガラスで内外から見える)。

あの部屋の住人の知り合いかな?
俺はたいして気にも留めず自分の部屋へと帰った。翌日、また仕事
から帰りエレベータに乗り込んだ。そして3階を過ぎようとした時、
今日もあの女性があの部屋の前で立っているのに気がついた。何だ?
今日も来てるのか?なんでずっと外で待ってるんだ?時計を見ると
深夜0時近かった。不審に思ったが自分の部屋の帰るとすぐに忘れた。

そしてその翌日。金曜なので飲んで帰りマンションに着いたのが、
午前1時過ぎだった。いつもにように1階からエレベータに乗り6階
を押そうとした。と、この時酔っていたので間違えて5階を押して
しまった。アチャ~と思ったが、まぁ酔い覚ましに5階から階段を
歩くかと思い6階ボタンは押さなかった。

上機嫌で鼻歌を歌いながら3階に差し掛かった時、その酔いは一気
にさめた。いたのだ、あの女が。今日もあの部屋の前に立っている。
そして通り過ぎようとした瞬間、その女がゆっくりと振り返った。
ギリギリ顔は見えなかったが俺が乗っているのが向こうからも見え
てしまった。

305 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 15:29:38 ID:BgqnUARj0
2/5
なぜか本能的に危険を感じた俺は、5階でエレベータが停まると、
すぐに、足音を立てず6階へと非常階段を上って息を潜めた。エレ
ベータは下がっていったかと思うと3階で停まり、再び上階へ上が
ってくる音がした。心臓がバクバク鳴り始めた。エレベータは5階
で停まり、誰かがウロウロする足音がしている。。。

俺は音を立てずに自分の部屋に入ると、ゆっくりと鍵を締めた。

ストーカーか?異常者か?どうして俺についてエレベータを昇って
きたんだ?見られちゃまずいことでもあるのか?しばらく考えたが
結論が出ないので、しばらく様子を見ることにした。場合によって
は不動産屋に報告しなければならない。女は朝はいない。夜の何時
~何時までいるのか不明だが、もし今度見かけたら警察に電話しよ
うかなどと真剣に考えていた。

ここで一旦整理する。
女が立っているのは3階の302号室だ。1フロアーに部屋は3つ。なの
で302は中央かつエレベータの正面に位置している。そして非常階段
はエレベータの横。なので女に気づかれず階段から3階を突破して
6階に上がるのは非常に困難だ。

この怖い話にコメントする

待つ女