子どものころの怖い話
視える物

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俺たまに変なものが視えることがある
黒い霧が数個立っていたり、人の周りをにじむような闇が覆ってたり

そしてこれはかれこれ20年以上前の高校の時の話
この時ほどはっきり視えたことはなかった
同級生にIというやつがいたんだ
いまで言うDQNでテストの成績はそれほど悪くなかったが学校にはDQN仲間と遊びに来てるった感じ

そいつが高校三年の時におかしい行動を取り始めた
毎日校庭の片隅にある焼却炉に行くんだ
そして気がついた時にはIの足元が黒くなっていた

Iに何燃やしてるの?って聞いたらイタズラで毎日Iの筆箱や学生服のポケットに長い髪を入れていく奴がいるらしい
最初がゴミ箱に捨ててたが気味が悪くなって見つけたらすぐに燃やす用意してたそうだ

だけどそのうち足元の黒いのがどんどんIの上に上がっていった
そして黒い理由がわかった
焦げていたんだ
下半身全体に広がった頃からIが学校に来なくなった
DQN仲間によるとノイローゼで家に引きこもってるらしい
なんでも家にいて外に出てないのにいつの間にか髪の毛が身の回りにあるそうだ
それも全部燃やしてるといってた

そして三月たったぐらいで一人で留守番していたIの家から火が出てIは焼死した

あとで知ったのはIが三年前に女の子を襲って妊娠させて、結果としてその子が自殺していたということ
やっぱり呼ばれたんだよな

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