洒落怖
深夜の学校

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幾分冷静さを取り戻し、今一度、学校の前まで引き返しました。
が、子供の姿はありません。
ふと、腕時計を見ると午前2時過ぎ。
我に返った僕は急いで家に帰りました。
 
 

翌日、この話を友人に話しました。
一笑に付されると思いきや、
「いくらなんでも夜中の2時に子供は遊べへんで。
 だいたい学校の門を開けたままにするなんて考えられへん。幽霊に違いない」
と断言されてしまいました。
怖がりの僕としては、単に近所の子供たちが夜中に遊んでいただけなどと否定をしてほしかったのですが、
逆にダメ押しをされる結果となりました。

125 :87@\(^o^)/:2014/10/19(日) 01:17:47.15 ID:JLRl3yOG0.net
友人の言葉でもっともだなと思ったのは、学校が門を開けたままにするはずがないという点です。
治安にさほど心配もないとはいえ、真夜中に学校を開放するという話は耳にしたことはありません。
それだけにあの夜誰が、何の目的で正門を開けていたのか、未だに理解できないのです。

もう一つ釈然しない点があります。
それは、こちらを向いていた子供たちの表情が、どうしても思い出せないということです。
服装についてはかなり鮮明に残っているものの、
彼らがどのような表情を僕に投げかけていたのかという点が、ものの見事に記憶から抜け落ちているのです。
睨みつけられた、という事実は覚えているのに、その相手の顔が思い出せないというのも
我ながらおかしな話だと思います。

数日後、友人を誘って再びその学校を訪れました。
日曜日の昼下がり、学校は正門をかたく閉ざし、ひっそりと静まり返っておりました。
その際、新たな発見をしました。
正門の側に、石造りの立派な慰霊碑が建てられていたのです。
その裏手には例のジャングルジムがありました。
慰霊碑が建てられた理由と、あの夜の出来事のつながりは定かではありませんが、
何故か、その慰霊碑にむかって手を合わさずにはいられませんでした。

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