この怖い話は約 3 分で読めます。
あの話を思い出したっていうのもウン年ぶりに田舎に帰省したからなんだけど
思い出しついでに従兄弟に「そういえば子供の頃ね」と話をしたら、笑い飛ばされると思ったのに、神妙な顔をして
「それって○年くらい?」と問われ教えてくれた内容がオカ板の見すぎじゃね?っていう内容でした。
従兄弟は機械音痴でPCも持ってないんだけどね…。
まだ藩制度のあった頃の話
204で私が遊んでいた海岸に座礁した船が流れ着いたんだけど、その船っていうのが所謂御用船で
献上品を乗せた船なんかヘタに触ったらどんなお咎めがあるか分からないと言う事で
藩の人間が調べに来るまで、浜周辺(私が人影を見た集落。仮にA集落とします)に住んでいた人達はだれも近づかなかったんだけど
いざ連絡をうけた藩の役人が調べに来た所、献上品は全て無くなっていたそう。
役人は、お前達が盗んだんだろうと、A集落の人たちを責めたんだけど
だれも知らぬ存ぜぬで、怒った藩の役人はA集落の人間を皆殺しにしたらしい
結局積荷は見つからないまま、集落の人が奪って隠したんだろうという事にされて
皆殺しの件もそれで手打ちと言う事になった
でもひっそりと、山間の集落のB家が持って行ったという話がまことしやかに噂をされていた。
実際、山間も山間 何も無いその集落でB家はその後どういうわけか繁栄し、立派な家を構え
周囲からはB様と崇められる程になったとか。
943 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/05/07(木) 21:08:55.59 ID:9pVO2VMX0.net[2/3]
そして時は流れて現代。
ちょうど、私があの行列を見たその頃
B家が滅んでいた。
始まりは家長の自殺。
母、嫁、娘と、次々とたった半年の間にあっというまに誰も居なくなってしまった。
死因は全員自殺。(まとめてではなく一人ずつ間をあけて)
亡くなる何年か前に結婚したばかりだった娘の夫(婿)だけは存命だったけど、そんな家に一人残されても。と、実家に帰った。
借金や、病気を苦にしてという話は何一つなかったらしい。
ただ大きなお屋敷だけが誰も後を継ぐものも無く、今も野ざらしになって残っているそうだ。
幽霊を見るとか、祟られるとか、いろんな噂はあるらしい。
「B家が滅んだって話が出た時A集落の祟りだなんて話しあってさ」
「なんかそんな昔話の責任を何にも知らない俺ら世代が負うってすげぇ理不尽だなって思った」
従兄弟はそういってイヤそうな顔をして、私がA集落で見たその人達は、自分達をハメる形になったB家の滅亡を確認して
帰って行った所だったんじゃないか。と締めくくった。(何が、とは怖くて聞き返せなかったよ)
この田舎には一般的な年間行事以外にも、毎月何かしらの儀式を必要とする風習が数多く残っていて、
都会育ちの夫は「なんか金田一の映画の世界みたい…意味分からんし…」と、冠婚葬祭の折りに触れては
頭を抱えていて、それらを常識として育った身としてはなんとも反応しにくかったりするんですが
こういった話を聞くと、やっぱり必要でやってる儀式類なんだろうなぁとも感じてしまったのでした。