洒落怖
飛び火

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そんな毎日の中、いつもの様に金縛りに合いましたが、右耳ではいつもの女の高笑いが聞こえ、左では男性よりも低い声で念仏を唱える声が聞こえました
そしてフッと金縛りが解け、その頃にはもう朝だったのですが、すごく疲れて眠りにつきました。
夢を見ました。
亡くなった祖母が出てきたのです。そこは海で、すごく静かでした。海と砂浜と空がただひたすら続いているだけなんですが、強烈な青とかでなく、淡い灰色がかった色合いでした。
その海で、祖母は生前会いに行くと「よく来たねえ」と言ってぎゅっと抱きしめるのですが、そんな風に笑顔で私を抱きしめました。
目が醒めた時、涙が流れていました。
そして、「今すぐ祖母のお墓に行かなくては」と思い立ちました。

219 本当にあった怖い名無し 2007/11/06(火) 22:09:06 ID:RoZI7CVm0

その日のうちにろくに支度もせずに家を出ました。
祖母のお墓は日本でも有名な大きなお寺の中にあるので、お墓参りの際にお寺参りもしました。
お墓参りしなくては、と思ってはいたものの、正直実家に帰るつもりはなかったのですが、お寺から帰る際に実家に寄らなくてはと思いました。

母は私を心配していました。そして、自分が今までどういう状態だったか話しました。
多分私は、そういうものの影響を受けやすいのだろうと母は言いました。(今はだいぶ強くなりましたが)
そして間もなく、私は実家に帰る決意をしました。大学は、その時に休み過ぎた為に退学になりました。
いま現在の私の人生において、その時が一番の闇であり、失ったものは多いのですが(大学が退学になった他に、友人も何人か失いました)、それでもあの時衝動に負けて自殺をせずに済んだだけ良かったと思います。

あの時は、大事な命を亡くなった祖母が守ってくれたのだと。
いまもどこかで見守ってくれてる気がします。

私の話は以上です。

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