洒落怖
旧家の解体

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その頃から俺はものすごい後悔をしていた。
なんでこんな仕事をうけてしまったのだろう?

388 名前: 本当にあった怖い名無し Mail: sage 投稿日: 2008/12/17(水) 19:34:00 ID: 9Xs97Vpl0
般若の面を慎重にはずし、残りの壁を撤去。
床の解体に取り掛かる。

床をバールではずして、床下を覗き込む。
床下にはいった時に見た、風呂の基礎の様なものの正体は井戸だった。

古井戸がぽっかりと穴を開けている。井戸はかれていて、水はなかった。
リングに出てくるような人が二人はいって作業できるような大きなものではなく、
人が一人はいって、しゃがむとほとんど動けなくなるような大きさだった。

565 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/01/25(日) 15:32:04 ID:CCRg2OAa0

574 しまい New! 2009/01/21(水) 21:38:05 ID:Fe5HwEBp0
施主に状況を説明すると、井戸中を調査して欲しいとの事だった。
俺は色々と理由を付け、断り続けた。
俺も施主もおそらく共通した懸念があった。白骨死体でもでてくるのではないか?
施主は供養しないと気味が悪いから、これを機会に供養したい。
冗談じゃない。俺はリフォーム業者であり、死体は守備範囲外だ。
やるやらないの押し問答の末、竣工日の延期と、それにかかわる経費の負担、
さらに200万円上乗せして払うと施主が言う。
その話を直接所長にされ、社命で俺が井戸の中にはいり、30cmほど掘る事になった。

389 名前: 本当にあった怖い名無し Mail: sage 投稿日: 2008/12/17(水) 19:43:07 ID: 9Xs97Vpl0
結論からいうと、何も出てこなかった。
井戸の底は土の堆積はほとんどなく、やわらかい土を撤去すると、
大きな石がごろごろしている感じだった。

死体の上から石を投げ入れた可能性など、色々と考えて、
石の撤去はしたくなかった。
全ての石を撤去するのは無理です。と、施主には納得してもらった。

その後、工事は何も問題が起きずに、竣工日を迎え、
いやな思いはしたが、おいしい案件だったとして、笑い話でおわってしまった。

一年位が過ぎ、その現場の付近を車で通る機会があった。
900万もかけたリフォーム後のその家は、完全に解体撤去され更地になり
塀と、そこにある表札だけが残されていた。

たいしてオチもない、怖くない話で長文すまん

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