洒落怖
おかしくなった同僚

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この話は実話です。
ただ事実のみを書きます。

運送大手の○川で僕はドライバーをしていました。
ある夜、○○工場内(九州内にあります)で作業中、どうにも同僚Sの様子がおかしいことに気付きました。
Sは仕事中だというのに、ある一点を睨み付け、小さな声でなにか呟いているのです。
不思議に思い近づくと、Sの声が微かに聞こえてきました。
「アケミくるな。アケミくるな。アケミくるな。」
彼はひたすらそう呟いていました。
当時○川には霊感が強いドライバーが二人いました。

SとAです。
Aは、生まれつき霊が見えるとのことで、よくなにもない空間を指さしては、あそこに青いお婆さんがいる、などと言っておりました。
Aは霊に対してある程度の経験といいますか、耐性があるらしく
Aの言うことには、霊には大丈夫なやつと、ヤバイやつとの二種類があるそうで
なんでも大丈夫なやつはまったく持って生者に感心を持たずに、ただ決まった場所にいるだけとか。
そういうのは大抵が何日もすればいなくなるそうで、まったく無害なのだそうです。
Aいわく、人に興味を持たないのは大丈夫らしいのです。
対してヤバイやつは、いつもこちら側、つまり生者を執拗に見ているらしいのです。
普段私たちの周りにもいるようで、その存在を知っているそぶりを見せるとつきまとい、時には命にかかわる問題を起こすそうです。
ですので、必ず見えないフリをして近寄らないようにしなくてはいないそうなのです。

259 じつ8② sage 2009/11/25(水) 00:03:19 ID:8PoNq8niO
Sは霊感があるといってもAとは少し様子が違いました。
Sが霊の存在を感じるようになったのは、つい一年ほど前からなのです。
彼はそれまではまったく霊の存在を感じた事などなかったそうです。
きっかけは信じられない話ですが、ある遊園地(これも九州です)のお化け屋敷に入り、出たあと急に見えるようになったというのです。
Sいわく最初は霊だとは思わず、お化け屋敷からでると、突然遊園地に顔つきの暗い人が増えたので不思議だったのこと。
Sには、Aのようにヤバイやつと大丈夫なやつとを区別することはできませんでした。

話を戻します。
呟くSの様子を見て、僕は心配になり、どうした? と声をかけました。
Sは返事をせずただ必死に呟いています。
「アケミくるな。アケミくるな。アケミくるな」
ただならぬSの様子に霊絡みのことが起きているだと思った僕は、Aに報告しにいきました。
AはSを見るなり言いました。
とてもヤバいやつとSが見つめあっている と。
僕にはなにも見えません出したが、どうにも薄笑いを浮かべた不気味な女がSの傍で彼をじっと睨んでいるのだそうです。
Aは言いました。ああいうのは絶対に目を合わせたらいけない。気がついてないフリをしないと。
今日はSに近寄らないほうが良い、と。
そういうと事務所から塩を持ってきて自分と僕に振りかけました。

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