洒落怖
藤原清衡の呪い

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すべて伝え終わると、今東光氏は驚きの声を上げたという

「金色堂の棺を開けるのは日本銀行の金庫を開けさせるよりも遥かに難しい。
清衡公を元の場所にお返ししたいのは山々だが、棺は今後もう二度と開かれることはないだろう」

そういうけで結局、遺体を元の場所に戻すことは叶わなかったのである

後日、山田氏がこの体験記を『文芸春秋』に投稿すると、予想外に多くの反応があったという
ある新聞社が遺体の一部を撮影させてくれと言ってきたり、とある霊媒師がその夢を私も見たと主張してきたりして
収集がつかなくなり、非常に持て余したという

その後、その清衡公の遺体の一部は山田氏の手によって中尊寺境内のどこかに埋葬されたということである
山田氏は遺体を埋めた場所をひそかに「清衡塚」と呼んでいるというが、彼以外にその場所を知る者はいない

世界遺産に登録された平泉中尊寺の、ちょっと不思議な話

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藤原清衡の呪い