夢・不思議
嫁との共有体験

この怖い話は約 3 分で読めます。

俺「あの部屋、昔なんかあったんすか?昨日怖い体験したんですけど」
宿「やめてよお客さん。何もないよ。」「変な噂ながさないでよ(笑)」
まあ思っていた通りのやりとりだ。

部屋に行こうとして振り返ると知らない少女が立っていた。

507 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/31(日) 04:42:04 ID:dY2xrbm40
さて部屋に行こうとして振り返ると少女が立っていた。
どうやら宿のこどもらしい。どうしたの?と聞いても答えてくれない。
ただ一言「こっち」と言って歩きだした。
どうやら俺を部屋まで案内してくれるという。

階段を上って2階へ、昨日今日通った経路のはずなのに初めて通る感覚だった。
1日過ごした部屋までの経路を思い出せない自分が恥ずかしくなったが、俺は冷静だった。
(このパターンは危ない。この少女は危ない子だ、よくホラー映画であるパターンだ)
そう思いかなり警戒していた。何を話しかけても少女は無反応。
やはりこの宿はなにかやばいものを感じる。
ふと、窓の外に目をやった俺から血の気が引いた。

昨日の夢に出てきたピザ女が徘徊していた。

508 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/31(日) 04:43:33 ID:dY2xrbm40

俺は嫁のことが心配になり慌てて戻ろうとした。
すると何かに手を掴まれた。俺は「きたよ、幽霊少女だやっぱ」
と思い腕をみると、やはり少女が俺の腕を掴んでいた。
振り払おうとしたが、ものすごい力で掴んでいるため離れない。
俺は気持ち悪いまでに冷静だった。
これは夢だろうと考えた。少し手の込んだ夢だ。しかし、すぐに違和感を感じだ。
夢にしては具体的すぎるからだ。
夢特有の訳わからん設定もないし、夢なら、これだけ冷静に分析できないだろう。
これは夢じゃない。

気づくと少女は消えていた。俺は急いで1階に戻り宿を飛び出た。
嫁の姿が見当たらない。
嫁に電話をかけた。電話の向こうで酷く怯えていた。
どうやらバス停で俺を待っていたが、目の前に夢で見たピザ女が徘徊してたそうだ。
嫁「信じてもらえないかもだし、私の思いすごしかもしれないけど、怖くなったからたまたま通ったタクシー拾って先に駅に向かっている」

嫁、俺は信じるよ。俺もお前と同じ夢見て、同じ光景をみてる。
電話を切る俺は部屋までの経路を思い出した。
部屋にもどりケータイを取り嫁のもとへ向かうバスの中で俺の血の気が引く。

そもそも俺は嫁の忘れたこのケータイを探しに戻ったんだ。
さっき、電話で話したのは誰だ?

この怖い話にコメントする

「嫁との共有体験」と関連する話(夢・不思議)

嫁との共有体験