後味の悪い話
かさねが淵

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697 : かさねが淵1 : 2012/05/26(土) 02:17:29.94 ID:i05OWva/O
古典的なものを
「かさねが淵」

江戸時代。
一人の金貸し按摩が、貸した金を回収しに、貧乏な御家人の家に行く。
御家人は突っ返すが、今日こそ金を返せと迫る按摩に逆上して、その按摩を殺して近くの川に捨ててしまう。
殺された按摩は、後日化けて出て、御家人と奥方をとり殺してしまう。

698 : かさねが淵2 : 2012/05/26(土) 02:18:32.24 ID:i05OWva/O
御家人には、二人の子供がいて、一人は新五郎、一人は新吉といい、それぞれ別の場所で暮らしていた。が、按摩の霊が、悪い因縁の流れを作ったらしく。

新五郎は質屋の奉公人として働いていたが、同じ質屋にお園という按摩の娘に恋してしまう。
互いに、互いの因縁に付いては知らないはずなのに、お園は、新五郎に言いようのない気持ちの悪い何かを感じ、それとなく逃げていた。
だが新五郎は、ついにお園を納屋に連れ込み押し倒す。しかし、押し倒した場所に運悪く鍬があり、お園は死んでしまう。

699 : かさねが淵3 : 2012/05/26(土) 02:19:21.03 ID:i05OWva/O
新五郎は逃走し。
数年後、岡っ引きから逃げるために、納屋の上に身を潜めるも、屋根が抜けて同じように運悪くそこにあった鍬の上に落ちて死んでしまう。

もう一人の息子、新吉は三味線の先生の元に住み込みで働いていた。
三味線の先生は、お園の姉で40近い熟女。新吉は17くらい。
互いに互いの因縁を知るはずもなく。
姉さん女房に憧れがあったのか、新吉は先生に焦がれてしまい。先生も悪い気はしなかったのか、二人は夫婦のような関係になる。

700 : かさねが淵4 : 2012/05/26(土) 02:20:14.53 ID:i05OWva/O
しかし、若い新吉は先生の元に通う若い女の子に目移りをし。それが二人の軋轢を生む
嫉妬で病んだ先生は、顔に腫瘍が出来、段々醜い姿に変わっていく。
新吉がそんな先生のことを好いていられるはずもなく、外泊して酒を飲むことが多くなり、新吉が出かけている間に先生は死んでしまう
先生は遺書に「やっぱり釣り合いがとれなかったわね、あなたは新しい女性と暮らしてください」と書いていた

701 : かさねが淵5終 : 2012/05/26(土) 02:23:06.89 ID:i05OWva/O
新吉は、後に新しく妻を迎えるが、突如発狂。妻を斬り殺して川に捨ててしまう
そこは悪い因縁が重なるという意味から、「かさねが淵」と呼ばれるようになった。

娘たち出汁にして、相手を根絶やしにする按摩の幽霊の怨念…
幽霊自体が恨みで地獄から戻ってきてるから、娘とか息子だからとか、そういう道理は通じないって話で締めていた
本でみたけど、落語の一つっぽい

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