洒落怖

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と言い、彼も「なんか俺も今日はゲームの方がいいと思うわ。」
と言いそれぞれの家に帰る事になりました。

恐る恐る、家まで追いかけて来ないか、背後にいたらどうしよう。。
と思うと恐怖が増し、友達と別れた後なんて気が気じゃありませんでした。
心臓が飛び出しそうなのを押し隠し一歩一歩進みようやく自宅につき、
ゲームをして恐怖を紛らわせ、両親が帰宅した頃には恐怖心は無くなっていました。
怖がりの私にしては珍しく夜もぐっすり寝る事が出来ました。

翌日。昨日は結局雨も降らず、昨日の友達とその山へ向かいました。
その日は快晴で「絶対小屋があるよ!秘密基地にしようで!」
などと昨日の恐怖が薄れ遊ぶ事で頭が一杯になっていました。
そして山に入りこっちの方向だったかなーと先頭を切り歩いて行くと昨日女性がここから見ていた。。
と、ふと昨日の女性の事を思い出し立ち止まって、一瞬寒気がしたものの、そのまま山の奥へ進みました。

ある10分程度進んだ所で半径2メートルくらいの平らな所にが見えてきて、そこに綿がポツポツ落ちています。
しゃがみながら下に他に何か無いか探していると、手のひらサイズの綿を見つけ、それを手に取り「何だこれ」
と振り返り友達に見せると真っ青な顔でこちらを見ています。
私は立ち上がりながら「わたの何が怖」と言いかけ前に振り返ると頭上の木に大量の釘で打ち付けられ引き裂かれたのクマの人形がありました。

「っ!!!!」と声すら出ませんでした。
沈黙が続き「昨日の音ってこれか!」と恐怖を紛らわすために引きつり笑いをしながら当たり前のことを言いました。

友達は青ざめながらもゆっくりとこちらに近づいてきました。
「しかしハンマーであんな音するんだなぁ」と言いながら平静を装っていると、
登ってきた昨日の友達が「あれ。。」と言って指をさしましたそこには木に隠れて見えなかったボロボロになった黒い木製バットらしきものがありました。

こんなに大量の釘をバットで?昨日の女性のが?何でバット?
などその時は考えもせず「これか。。」と友達がバットを近くで見ると「ひっっ!」と声をあげました「どうした?」
とバットをよく見ると、バットでは無く束になった卒塔婆でした黒と思っていたのは黒っぽくなって固まった血でした。

恐らく握っていたであろう部分は血を捻った跡があり先の方にかけて卒塔婆に木の根っこ状の模様で、卒塔婆に血管が生えているかのように血が固まっていました。
それが怨念を込めた塊の様に見え、その場自体がそれに覆われている様な気がして卒塔婆に手を合わせたあと、2人共猛スピードで先に進みました。背後を見るとあの女性がこちらをまた直立不動で見ている事を思を想像して後戻りできませんでした。

そして30分くらい走って歩いてを繰り返し限界が来た頃に、突然反対側の景色が見えました。
そこは墓でした。ですが恐怖心よりも墓があると言うことはもうすぐ民家がある!という気持ちが勝りました。

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