洒落怖
真夜中のガレージ

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776 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/05/25(日) 20:44:26.61 ID:xb7J7ZSo0.net
束の間 トイレのすぐとなりの玄関の扉が ガタガタと音をたてて揺れた
あぁ 入って来ようしている。 俺は トイレから這い出て 慌てて玄関の鍵が掛かっているのを確認した。
なおも音をたてて扉は揺れつづける
すると突然音が止んだ 俺は じっと扉の向こうを見つめた。
どこかでカチャンという なんとも 頼りない 音が響いた 僅かな音に心臓が跳ねる
少し遅れて玄関の鍵が開いたのだということに気づいた
俺はえも知れぬ恐怖への確信を抱き
今度こそ 錯覚ではない逃げ場のない絶望を感じた。

妹の寝室から離れた2階の部屋に逃げ込んだのは僅かに残った理性だった。
階段を上ってくる気配を感じた俺は ドアを本棚で塞ぎ それにもたれて座り込んだ
階段を上りきった気配は ドアに手をかけた 背中に感じる圧力に慌てて俺は対抗する。どこか非現実的なこの葛藤も 扉の向こうから聞こえてくる 息遣いのせいで 俺は諦めることもできずに必死に本棚を押し返した。

気がついた時には 本棚を押すのは俺だけとなっていた。
もう扉の向こうの気配は無くなっていた。 握り締めていた携帯を見ると二時になりかけたところだった
これまで霊体験などしたことは無かったが あいつは人間ではないことは分かった
小さい頃はそんな体験に少し憧れたものだが もう二度とこんな目にはあいたくはない。

その時だった。 コツンと鈍い音がした。 音は無音の部屋によく響き、俺は咄嗟に音のした方を見上げた。
開け放たれたカーテン 暗い部屋の中から見える 窓の外の暗いベランダ
あの無表情な目が、 あの死んだ魚の目が、 あの濁った目が、
何人ものあの目をした奴らがこちらを覗きこんでいた。

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