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714 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/20(土) 23:40:49 ID:7ORJYlCi0

704 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/16(火) 10:23:07 ID:sIMI8QeB0
彼女は、懐中電灯で押入れの天井を照らすと天板の1枚を押し上げた。
その板だけ、張り付いたお札が切れていた。

「どうぞ・・・・」
覗く様に促される。俺は逃げ出したかった。でも、既に理解不能な状態と、展開に頭が
ついていけてなく、今思うと朦朧としたような形で押入れに入り、その天井の穴に顔を入れた。
人が住んでいたのだから当然なのだろうが、天井裏のスペースにも小窓がついていることに驚いた。
薄暗い。けど見える。

後ろで何かが動いた気配がした。慌てて振り返ったが、何もおらず彼女は押入れの外にいる。
霊感などは全く無い自分だから、恐怖から来る幻覚だったのだと思ったが、それでも震えは強くなった。

何かに押されるようにして完全に「部屋」に上がり、見渡してみた。
小学校の教科書、テディベア、外国製らしい女の子の人形、漫画が何シリーズか、その辺りが
置かれていたのは覚えている。

715 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/20(土) 23:41:09 ID:7ORJYlCi0

705 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/16(火) 10:34:58 ID:sIMI8QeB0
机や椅子の類はなく、収納家具もなく、ただ床に物が置かれているだけ。
求めていた彼の直筆の物は無いようだった。
急な頭痛と吐き気があった。
とにかくここは何かおかしい、彼女も普通では無い。正直、後ろから彼女が奇声をあげて襲ってくる
のではないかと言う妄想すら頭を過ぎったし、「部屋」にいることに限界を感じた。

お礼を言って、天板を戻す時に手が滑り、板が斜めにハマった。それまで気づかなかった板の
上側が目に入った。木目ではなかったと思う。爪?彫刻刀にしては浅く線も歪んだ彫り・・・
引っかき傷のようなものが見えた。
少量の嘔吐物が口まで上ってきて、それを無理やり飲み込んだ。

「今日はありがとうございました。」
本来なら「何か分かりましたらお伝えします」と繋げるべき挨拶も、繋げる気がしなくなっていた。

1階も、今思えば応接間以外のドアは閉ざされていたし、その応接間も恐らく元々2部屋だったのものを
リフォームで1部屋にしたような広さだったが、中央にアコーディオンカーテンが引かれていて
半分は見えなかった。

716 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/20(土) 23:41:30 ID:7ORJYlCi0

706 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/16(火) 10:44:59 ID:sIMI8QeB0
その日は、そのまま帰り酒を煽って寝た。

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