この怖い話は約 2 分で読めます。
待たせるのも悪いと母が玄関に向かおうとすると、
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
一瞬にして家族全員が固まりました。
狂ったようにインターポンが鳴りっぱなしに鳴り出したのです。
気の小さい兄は小さく悲鳴を上げました。
母も動けなくなり、ただただインターホンの音だけが鳴り続けていました。
179 インターホン(4/4) 2008/05/26(月) 19:24:51 ID:Ae3l0BGc0
家族の誰もが黙ったまま、ただただインターポンの音を聞いていました。
どれくらい経ったでしょうか、父とジィちゃんが玄関に向かいました。
母と私と兄妹もその後に続きました。
未だにインターホンは鳴り続けています。
玄関のドアの先には、やはり誰も居ません。
インターホンのボタンの前にも、誰も居ません。
それでも音はずっと鳴りっぱなしなのです。
父とジィちゃんが、インターホンの前に立ち、
恐る恐るボタンに手を伸ばしました。
玄関の中でその様子を伺っている私達にも緊張が走ります。
父とジィちゃんが、「うわっ」と声を上げました。
何かあったのかと玄関から身を乗り出すと
「アリが巣食っとるわー」
え?アリ?
どうやら小さなアリの集団がインターホンの中に入り込み、
配線をイカレさせてしまったようです。
どこどうやれば、あんなボタンを連打したように音が鳴るのでしょうか。
その後、鳴り続けているイカレたインターホンは、無理やり配線を切って音を止めました。
やっと静かになったインターホンに家族でため息をつき、
数年たった今でも時々話題に上る出来事になりました。
長いのにこんなオチで申し訳ないです。