占い・おまじない、呪い
死者に会える方法

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781 甥 ◆4wXKovjUIc sage 2008/01/18(金) 16:53:57 ID:tvNSEzDC0
上の自分のが、まったく怖くない話だったので、もう1つだけ…

これは叔父さんがイギリスに滞在していた時に、現地のイギリス人の仕事仲間から聞いた話だ。
とある青年がいたと言う。学生で、同じ学年に付き合っている彼女がいた。
非常に仲睦まじく、お互い卒業したら結婚の約束までしていたと言う。
だが、ある日不幸が起きた。彼女が交通事故で死んでしまった。彼女は歩行者で、運転手の脇見運転からなる、悲劇の事故だった。
彼は病院に駆けつけた。死因は脳挫傷で、遺体は眠っているだけの様な、本当に綺麗な物だったと言う。
彼は深く悲しみ、絶望した。葬儀は、彼女の遺族らと共に、深い悲しみの中、行われた。
彼は抜け殻の様になってしまった。学校へもあまり出席せず、彼女と同居していた
古いアパートに篭りっきりの生活をしていた。少しでも彼女の思い出に触れていたいが為、
居間・台所・風呂・玄関・寝室・トイレに至るまで、彼女との思い出の写真を置き、何時でも目に入るようにしていた。
そんな彼を心配して、友人達が良く部屋に出入りして励ましていたが、あまり効果は無かった。
2Fの真上の部屋は小さな教会になっており、彼と親しく、割と歳も若い神父も励ましにやってきていたが、
効果はなかった。毎日、飢えない程度の粗末な食事をし、彼女の写真を見つめて過ごす日々が続いた。

ある夜。彼は、子供の頃に聞いた話をふと思い出した。

「死者と必ず会える方法がある」

782 甥 ◆4wXKovjUIc sage 2008/01/18(金) 16:54:43 ID:tvNSEzDC0
その方法とは、

「時刻は、深夜2時前後が良い。まず、会いたい死者を思い浮かべる。その死者の遺品があればなお良い。
 家の門を開けておく。ただし、家の戸締りは必ず完璧に施錠する事。
 遺品を胸に抱き、蝋燭1本にだけ火を灯し、部屋の灯りを消し、ベッドに入り目を瞑る。
 そして、死者が墓場から這い出てくるのを想像する。生前の綺麗な姿のまま…
 死者は、ゆっくりゆっくり、自分の家に歩いてくるのを想像する。
 1歩1歩、ゆっくりと…そして、門を通り、玄関の前に立つのを想像する」

想像するのはそこまで。そして、絶対に守らなければいけない事は

「死者が何と言おうとも、絶 対 に 家 の 中 に は 入 れ な い 事」

だった。扉越しにしか話せない、何とも切ない事ではあるが、それがルールらしい。
青年は、漠然とそんな話を思い出していた。会いたい。迷信だろうが作り話だろうが。もう1度会って話したい。
もちろん、迷信だとは頭では思っていたが、もしも「彼女と話した様になった気がしたら」
いくらか心も休まるかもしれない。と、自分へのセラピー的な効果も期待し、それをやって見る事にした。

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