洒落怖
軍人病院

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どうにも不安な気持ちで待っていると、病院からJの両親が連絡してきたらしい。
Jが入院した。何かあったのかと、話もそこそこにすぐ駆けつけるW。
すると変わり果てたJの姿を目にすることになる。奇形児が生まれたらしい。
Wも懇願して見せてもらったらしいが、でも文字に書くことはしたくない。もしそこから実体化したらみんなに申し訳ない。
でもここまで書いておいて、イメージの片鱗もないんじゃそれも申し訳ないので、100分の一くらいに薄めて書いてみる。
産み落とされたそれは、人間の各器官を一度バラバラにしてから何かでかい手でハンバーグみたいに無造作に丸めたようなモノだったらしい。
手紙の最後に、Wはおれや友人家族、馬場のプッシャーおじさん、
みんなにはもう会うことはできなくなった、ここで最後の別れを決め、部屋を掃除しに来た、その時におれが見つけてくれることを願ってドアに手紙を貼っておきます、
もし読んでくれているなら、本当にこれまでありがとう、楽しかった、とだけある。

そしてあの晩、引っ張られる夢を見たのは、実は2回目だという。
そして2回目についに自分は亀のように球体になり、その後、自らの体内という暗闇のなかで、凄まじい苦痛を感じていたらしい。
でも、たまらず目を覚ますと、おれは熟睡していたため、声をかけずにまた横になっていたらしい。
そして、あの夜、屋上に出たときに見た、
産婦人科の壁に数百数千と張り付いていた蜘蛛のような影は、アレは何だったのでしょうか、と。

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