厳選怖い話
オギソ

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玄関ホールは下駄箱くらいしかなかった。奥に進むと、机が大量に置かれている部屋があった
置かれているというか、学校の教室掃除の際に机を後ろに動かすのを乱雑にした感じで、
部屋の中央に机が無ければ言いといった感じで滅茶苦茶になっていた。
そして部屋中にはエロ本が散乱していて、悪臭が漂っていた

本は無修正の裏モノばかりで、今思えば”ロリ”ものばかりだった。
俺とAはマセガキだったので当初の目的を忘れ、喜んで読み始めた。
そういうものにあまり興味の無いBだけは懐中電灯の周りを退屈そうにうろついていた。

何分ほどたった頃だったか。Bが帰ることを促し始めた頃、遠くから不気味な、唸り声のようなものが聞こえてきた

938 本当にあった怖い名無し sage 2007/07/31(火) 17:41:09 ID:UHiq0Pky0
Bが「オギソだ!」と言った。当時の俺にはバケモノの名前にしか聞こえなかったが、
実際には小木曽という地元では有名な障害者の名前だったらしい。
俺はオギソなる人物の詳細は知らなかったが、声からしてヤバいのは子供ながら理解できた。
だが、俺たちは建物の中にいたのでビビりつつも、少し余裕はあった。
「オギソがいなくなるまでエロ本読んでいようぜ」とBにエロ本を読みつづける口実を与える事も出来た。

だが、状況は予想より悪かった。オギソの声は全く遠くなることはなかった。
それどころか少しずつ近付いてきた。そして、あろうことか我々の頭上からドアノブを回す音が聞こえてきた。
鍵が開いてなかったもう一つの扉を開けようとしていたのだ。
俺たちは完全に萎縮して、懐中電灯を消して黙り込むくらいのことしか出来なかった。
幸い、彼も鍵を持っているわけではないらしく、ドアは開かなかった。
だが、奇声は止まなかった。そう、俺たちが侵入したもう一つの扉は開いているのだ。

俺たちは息を潜め、隠れる場所を探した。こうなった以上、講堂から逃げることは出来ない。
散乱している机の中にも隠れるような場所は無い。この階の二階に隠れるしかなかった。

939 本当にあった怖い名無し sage 2007/07/31(火) 17:41:50 ID:UHiq0Pky0
講堂と同じく、二階は下の机が散乱した部屋を見下せる構造になっていた。
逃げようと思ったが、オギソが開けようとしていたドアは大量のガラクタに塞がれて開かなかった。
俺たちは息を潜めてガラクタの隅で小さくなっていた
二階には隠れられそうな物陰も無く、覗き込まれたら即座にアウトだった。

やがて、奴の声が遂に部屋の中に侵入してきた。天井に懐中電灯の光が映るのが見えた。
もちろん俺たちのものではない。オギソの懐中電灯だった。
俺たちを探しに来たのか?と思う。俺たちは既に半泣きだった。ただ、声は出さず、息も最低限に抑えていた。
下でオギソはなにやら作業をしているようだった。椅子を激しく蹴り飛ばす音や、何かをする音が聞こえていた

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  • うんこまん より:

    うそくさ

  • オギソ