洒落怖
障子の穴

この怖い話は約 2 分で読めます。

341 3/3 sage 2009/09/14(月) 00:31:29 ID:nj4Acrhf0
次に気がつくと、もう朝になっていた。
無事に朝が来たことにまずほっとして、次に夜のことを思い出してゾッとして、
障子を見た。障子の穴は無くなっていた。そこでまたほっとしたが、また違和感を感じた。

障子の穴が、一つ残らずなくなっていた。自分で開けた、普段からあった穴も
全部無くなって、張り替えた直後のようになっていた。
不思議に思って障子をまじまじと見てみたが、張ってしばらく経った、若干色が
黄ばんだ感じのまま、ただ穴だけが消えていた。

障子を開けてまたぞっとした。窓ガラスには手形が二つと、長い髪の毛が10本程
べったりと張り付いていた。

親に言っても信じてもらえず、障子の穴も「最初からなかった」と言われた。
だけど、絶対自分で開けた穴はあったはずだった。

以来、家を建て替えるまで、寝るときは絶対に障子に背を向けて寝るようになった。
幸いその夜以外には異変とか怪異はなかったが、今でもどんどん障子の穴が増えていく
あの光景を思い出すとぞっとする。

この怖い話にコメントする

障子の穴
関連ワード