洒落怖
ヒッチハイク

この怖い話は約 4 分で読めます。

今から7年ほど前の話になる。俺は大学を卒業したが、就職も決まっていない有様だった。
生来、追い詰められないと動かないタイプで(テストも一夜漬け対タイプだ)、
「まぁ何とかなるだろう」とお気楽に自分に言い聞かせ、バイトを続けていた。
そんなその年の真夏。悪友のカズヤ(仮名)と家でダラダラ話していると、
なぜか「ヒッチハイクで日本を横断しよう」と言う話に飛び、その計画に熱中する事になった。

その前に、この悪友の紹介を簡単に済ませたいと思う。このカズヤも俺と同じ大学で、
入学の時期に知り合った。コイツはとんでもない女好きで、頭と下半身は別、と言う典型的なヤツだ。
だが、根は底抜けに明るく、裏表も無い男なので、女関係でトラブルは抱えても、男友達は多かった。
そんな中でも、カズヤは俺と1番ウマが合った。そこまで明朗快活ではない俺とはほぼ正反対の性格なのだが。

ヒッチハイクの計画の話に戻そう。計画と行ってもズサンなモノであり、
まず北海道まで空路で行き、そこからヒッチハイクで地元の九州に戻ってくる、と言う計画だった。
カズヤは「通った地方の、最低でも1人の女と合体する!」と女好きならではの下世話な目的もあったようだ。
まぁ、俺も旅の楽しみだけではなく、そういう期待もしていたのだが…
カズヤは長髪を後ろで束ね、一見バーテン風の優男なので(実際クラブでバイトをしていた)コイツとナンパに行って良い思いは確かにした事があった。
そんなこんなで、バイトの長期休暇申請や(俺は丁度別のバイトを探す意思があったので辞め、カズヤは休暇をもらった)、
北海道までの航空券、巨大なリュックに詰めた着替え、現金などを用意し、計画から3週間後には俺達は機上にいた。
札幌に到着し、昼食を済ませて市内を散策した。慣れない飛行機に乗ったせいか、
俺は疲れのせいで夕方にはホテルに戻り、カズヤは夜の街に消えていった。
その日はカズヤは帰ってこず、翌朝ホテルのロビーで再開した。
にやついて指でワッカをつくり、OKマークをしている。昨夜はどうやらナンパした女と上手く行った様だ。

837 本当にあった怖い名無し sage 2009/12/24(木) 22:13:11 ID:NNdtlw3F0
さぁ、いよいよヒッチハイクの始まりだ。ヒッチハイクなど2人とも人生で初めての体験で、流石にウキウキしていた。
何日までにこの距離まで行く、など綿密な計画はなく、ただ「行ってくれるとこまで」という大雑把な計画だ。
まぁしかし、そうそう止まってくれるものではなかった。1時間ほど粘ったが、一向に止まってくれない。
昼より夜の方が止まってくれやすいんだろう、等と話していると、ようやく開始から1時間半後に最初の車が止まってくれた。
同じ市内までだったが、南下するので距離を稼いだのは稼いだ。距離が短くても、嬉しいものだ。

夜の方が止まってくれやすいのでは?と言う想像は意外に当たりだった。
1番多かったのが、長距離トラックだ。距離も稼げるし、まず悪い人はいないし、かなり効率が良かった。
3日目にもなると、俺達は慣れたもので、長距離トラックのお兄さん用にはタバコ等のお土産、
普通車の一般人には飴玉等のお土産、と勝手に決め、コンビニで事前に買っていた。
特にタバコは喜ばれた。普通車に乗った時も、喋り好きなカズヤのおかげで、常に車内は笑いに満ちていた。
女の子2~3人組の車もあったが、正直、良い思いは何度かしたものだった。
4日目には本州に到達していた。コツがつかめてきた俺達は、
その土地の名物に舌鼓を打ったり、一期一会の出会いを楽しんだりと余裕も出てきていた。

銭湯を見つけなるべく毎日風呂には入り、宿泊も2日に1度ネカフェに泊まると決め、経費を節約していた。
ご好意で、ドライバーの家に泊めてもらう事もあり、その時は本当にありがたかった。
しかし、2人共々に生涯トラウマになるであろう恐怖の体験が、出発から約2週間後、甲信地方の山深い田舎で起こったのだった。

838 その3 sage 2009/12/24(木) 22:14:14 ID:NNdtlw3F0
「おっ♪ おっ♪ おま○こ おま○こ 舐めたいなっ♪ ペロペロ~ ペロペロ~」
男友達だけの集まりになると、いつもカズヤは卑猥な歌を歌いだす。その夜もカズヤは歌いだした。
その日の夜は、2時間前に寂れた国道沿いのコンビニで降ろしてもらって以来、
中々車が止まらず、それに加えてあまりの蒸し暑さに俺達はグロッキー状態だった。
暑さと疲労の為か、俺達は変なテンションになっていた。
「こんな田舎のコンビニに降ろされたんじゃ、たまったもんじゃないよな。

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