洒落怖
紙人形

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・他のお手玉だか人形だかはかなり古いのに、この人の形しとる紙だけ真新しい。作ったばっかみたいや。
・そもそも座敷童をこんな厳重に封印すっか?
・あとこの紙切れに字ぃ書いてあるけど、血じゃね?

以上のことを冷静に聞き入れ、私たち3人は悲鳴を上げながら走って車まで帰りました。
そんで車に乗って、電気の下で自分の腕見てびっくり。
なんとその紙人形が貼り付いていました。
急いで引き剥がしましたが、紙人形についていたであろう血が私の腕にまでついて半狂乱状態。
ですが家に着く頃にはその血も擦りまくったせいで見えなくなってしまい、私もMも大人しくその日は家へ帰ることにしました。

536 本当にあった怖い名無し 2011/07/25(月) 19:13:14.14 ID:y3ZARt/Y0
…で。問題は家へ帰った後。
愛犬に吼えられまくるし、風呂に入ったら窓の向こうに人影が見えるし。
え?まじで憑いたの?
なんて期待半分、不安半分の状態で布団へ入り、少しうとうとし始めた時。

出ました。

赤い着物を着て、おかっぱ頭の前髪を可愛らしい紐で縛った色の白いお人形さんのような幼女。

ではなく、

くすんだ着物を着、髪は長く真っ青な顔をしていたガリッガリの男。
そいつが枕元で自分を見下ろしているんです。
私「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」←本当にこんなカンジ悲鳴が出ました。
幸い金縛りにはかかっておらず、私は転がるように部屋から脱出したのですがその日は他の家族がいなかった…
怖すぎて家にいることもできず、素足のまま外へ飛び出して一番家の近い友人宅へ転がり込み、「南無阿弥陀仏」を唱えながら一晩過ごしました。
(その友人からしたらいい迷惑だったでしょうね)
そして表が明るくなると急いで外へ飛び出し、知人が神主を務める神社へ転がり込んだんです。

537 本当にあった怖い名無し 2011/07/25(月) 19:19:47.01 ID:y3ZARt/Y0
するとその神主さん、私を見るなり凄く険しい顔を。
「ホント朝早くからすんません!!なんか、その昨日男が立っとって…」
あの時の自分は何を言っているのか全く分からなかったと思います。ぶっちゃけ、何を言ったのか今でも思い出せませんから。
そして私の話を黙って聞いてくれていた神主さんは、
「腕のアザどうしたの?」そう私が落ち着くと優しく聞いてくれました。
私「アザ…?」 神主「そうそう、右手腕の」
一応確認しましたが、そんなものどこにもありません。
神主「…なんか、右腕に変なもん触らなかった?」
心当たりは一発で思い浮かびました。昨日、あの紙人形は右腕に貼りついたんです。
泣きそうになりながら昨日の肝試しのことと、葛篭のお札のこと、あと紙人形のことを説明すると、
神主さんは一度深く考えた後に神社の奥へ戻り、少したってからまた戻ってきました。
なんか…棒の先に紙?みたいなのが付いた埃叩きのような神主ステッキ(私たちはこう呼んでいます)を持って。
そして私の右腕を掴んでぺしぺししたり、呪文唱えたり、なんか酒みたいなのかけたりしこたまやった後、
「…無理」
絶望的な言葉をぼそっと言いました。
なんでも、神主さんじゃ手に負えないとか。
どうやってもアザが消えないとか。
私の守護霊様が消えちゃってるとか
守護霊が消えたらどうにもならないとか…
そんなことを沢山言っていたような気がします。

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