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仮称Aってダチがいた
小学校の頃はよく遊んでた
良いやつだった
何歳の頃だったかもおぼえてないけど
誕生日会に呼ばれた
リビングにとおされると部屋の中が暗かった
Aがなきそうな顔だった気がする
Aのお母さんがでてきてカーテンを開けた
すると一部だけぬれた布団がベランダで干されていた
Aは母親の袖をひいて泣き喚いていたが
当の母親はにたにたと笑っていた
Aがおねしょをするたびにどれだけ大変か
その誕生日会はAの母親の自慢話大会となった
その翌日からAはオネションというあだ名をつけられた
またある時遊びにいくと
Aの母親が突然部屋にどなりこんできた
その手には、殆ど○がついた答案用紙がある
俺なんて半分は×だったからどなられるくらいはなれっこだが
Aは俺の目の前で往復ビンタをされた
Aの母親はやはりにたにたと笑っていた
「B君はこんなささいな間違いしないわよね」
俺は首を横にふった
丁度その日に小テストがあったので
その答案用紙の惨憺たる有様を見せた
「おかあさんはどういう教育をなさってるのかしら」
勝ち誇ったような笑みだった
706 本当にあった怖い名無し sage 2010/06/27(日) 13:01:20 ID:dSWMMDU50
Aはよく体育を休んだ
喘息の俺が最後尾を走ってる姿すら
うらやましそうに見ていたところをよく見かけた
Aは頭が良いやつだった
良い点をとるとにっこり笑っていたが
だんだんそれもなくなってきた
誰かへのあてつけのように
白紙の答案用紙を提出して
校長室に呼び出されることも増えてきた
中学二年くらいになると
Aにとって友達といえるんは俺だけになった
Aは夏場でもよく長袖を着ていた
俺はAに何がおこってるか気付いていた
校長室に度々足を運んで
Aを助けてくれと教師達に懇願した
ある日Aの母親が学校にどなりこんできた
俺のクラスまでやってくるといきなり首をしめられた
嘘つきと連呼されながら気が遠くなっていった
問題にはならなかった
その日を境にAは俺にも声をかけなくなった
俺からは挨拶をしていたのだが返事もしなくなった
学校にはAの母親がたびたびくるようになった
俺は途中まではがんばって戦った
だがA自身が虐待がないと証言した
俺こそが嘘つきであるといったのだ
707 本当にあった怖い名無し sage 2010/06/27(日) 13:04:42 ID:dSWMMDU50
Aが起こした事件がテレビをにぎわせたころ
テレビの中でAの母親がこう答えていた
「しかるべき罰をうけるべき」
俺はその場で気を失うほど怒り狂った
迷わずテレビ局に電話をかけて
Aの弁護士の連絡先を教えてもらい
俺はA側の証人として立つことを決めた
現役を退いた昔の校長先生などもきていた
Aの父親すらAのために証言台にたった