洒落怖
エクソシスト

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その夜現れた何かは、俺を狙ってるわけじゃないから心配するな、と言っていたが、通り魔的に動物を殺してるのは笑えなかった。
数日後、彼と別れる町に来たとき、彼は俺に聖水が入っているというボトルと十字架をくれた。
俺はお礼にと、以前彼が欲しがってたので安物の腕時計(G-Shock)をあげた。
十字架と腕時計、遠く離れても俺と彼が繋がる接点だった。

それから帰国し、彼は数年間、月に一度くらいメールで連絡を取り合っていた。
数年後のある日、彼は「教会で神父することになった」と連絡をくれて、教会の写真も添付されていた。
教会を背景にして少しやつれた彼が写っていた。
そしてその写真の彼の足元になにか厭な靄が写っていた。
彼にそれを指摘したら「ああ、気付いちゃったか。今飼ってるんだ」みたいな返答が返ってきた。

それから数ヶ月、突然彼からの連絡がなくなった。
体を悪くしたのか、死んだのか・・・今でも連絡はない。
俺は足元のあの厭な感じの靄、あれの仕業だろうと思っている。

ちなみに彼がウイスキーを噴き出した時、酒をかけるのは万国共通なんだな、って思った。

790 本当にあった怖い名無し sage 2010/04/26(月) 17:02:45 ID:vs7mpovf0
後日談ですが、彼から貰った十字架は帰ってすぐに引き出しに入れて保管してて、聖水のボトルは棚の上に飾ってたんだが
連絡が途絶えて1年ほどして、つい聖水を落として割ってしまった。
ただの水のような無臭の液体が飛び散ってしまい、普通に掃除した。
「彼に悪かったな~」と思いつつ、久々に十字架を見たら、十字架の上が取れてしまっており、
短い棒にチェーンがついてて、その下にTがある状態になってた・・・

それから、あいつ今でも生きてるかな~と時々想いにふけるよ。

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