洒落怖
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さらに数ヵ月後、その空き家は不審火で焼け落ちた。

出版社ってのは、送ったものを律義に送り返すものなのか。
写真は本物の心霊写真だったのか。
火事と写真にどれだけの因果関係があるのか。
嫁はそんなことを言って首をかしげていた。

そして、最近霊感の強い友人にこのことを話したところ、こんな返答があったらしい。
「その女はなんの力もなく、ただそこに『居た』だけだったのに。
 写真がエネルギーを紙に焼き付けるとまで分かっていたなら、
 なぜそれを焼き増ししようなんて思ったのか。
 何も手を出さなければ、その女は永遠に無力でそこに『居る』だけの存在だっただろうに。」

蛇足だけど、廃墟の火事の少し後、サークルの人がその家のことを調べたそうだ。
元々その空き家に住んでいたのは年配の夫婦で、
独立して家を出た娘さんを火事で亡くした後、引っ越していったのだそうだ。

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