洒落怖
死者からの電話

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その後、「お前もHの携帯に電話してみろ・・・。嘘かどうかは直ぐ分かる。」と
Sはそれだけ言って電話を切った。
俺は怖くて電話できなかった。聞かなきゃ良かった。と思った

646 本当にあった怖い名無し sage 2008/02/02(土) 03:06:35 ID:2ig1kyEb0
何故聞かなきゃ良かったかというと、その夜電話が鳴ったから。
着信はHの携帯から。Hは三年前に自殺してる。
棺の中でのお別れもした。彼の母親が泣き狂いながら
「H!起きなさい!まだ、間に合うから!」と叫んでたのを思い出した。
その時にふと思った。もしかしたらこれは
彼の母親が子供が死んだ事が悲しくて受け止められずにやってる事なのでは?
と。
2回目の着信が鳴った時に俺は思い切って出てみた。
「もしもし?Hのおばちゃん?」と少し震えるような声で言うと
電話口で「ちがうよ。」とHの声で言われて切られた。ぞくっとした。
低い男の声で、しかもHの声で返事があったから。
意味がさっぱり分からなかった。Hは死んだはず。
じゃぁ、今のは誰だ?何で俺らの電話番号を知ってるのか。
何故彼の携帯からの着信履歴が残ってるのか。
30分近く震えながら考えたが答えは出てこない。
こっちから電話をしたいがSの話が忘れられず躊躇してしまう。
ただ、このままだと埒があかない。
結局電話をする事に。手は振るえ、心臓はどきどきしていた。
部屋中の電気をつけて襖やドア、部屋のカーテンを閉めて
着信履歴からHの携帯に電話をしてみた。

  やっぱりするべきじゃなかった

647 本当にあった怖い名無し sage 2008/02/02(土) 03:08:44 ID:2ig1kyEb0
受話器から聞こえるコールの音。1回、2回、3回・・・
心臓がバクバクする。5回、6回、7回。プッ。。。
留守番電話に切り替わる。
その瞬間

「今から死にます。」とHの声が流れ始める・・・。

「今から死にます。全部の音を残しておくよ。お前を呪ってやるから。
呪ってやるからなあああああああ。ガあああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああ」
ピーー・・・・。

直ぐに電話を切って放り投げた。Sの言った事は本当だった。
「電話したら、Hの声で。。死ぬ前に取ったっぽいのが留守電のボイスに入ってた・・・。」

648 本当にあった怖い名無し sage 2008/02/02(土) 03:09:37 ID:2ig1kyEb0
すぐにSに電話した。夜中だったが怖くて、怖すぎて、他人の迷惑とかに気が回らなかった。
Sは寝てたらしいがHの携帯から着信があったこと、誰か出た事、電話したら同じように声が流れた事を
説明したら、Sは「どういうことなんだよ。」とポツリと言い、その後は落ち着くまで付き合ってくれた。
しかし、恐怖は未だ続いた。
「なぁ、S、お前はどういう事だと思う?俺は最初Hの母親があ プッ やしいと
おもってたんだけ プッ ど、どうも プ・・・・やばい・・・・キャッチが入った・・・。」
怖くて誰からか見れない。。「おい、×(俺の名前)。無視しろ・・・。俺と話しとけ。」とSが言うので
そのまま話を続ける。が。手から汗が吹き出てくる。耳下にある携帯が凄く異質なものに感じて今すぐ投げ出したい。
プッ プッ とキャッチの音は続く。数秒後やっとキャッチの音が終わった。
直ぐに電話を自分から離したかった俺はSに断りをいれ電話を切り投げて部屋のTVをつけ、DVDに取っていた
お笑いを入れて見続けていた。

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