洒落怖

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俺は、あれ以来鬼どころか霊も見てないし、
鬼のことなんか思い出すこともなかった
誰かに話したのもあれ以来だって言ったら
オッサンの顔が蒼白になった
俺がびびるくらいに

645 本当にあった怖い名無し New! 2007/06/21(木) 02:08:30 ID:GhcDVpXW0

で、顔面真っ白になったオッサンがこう言った
「2ヶ月も鬼につかれたのに、6年もの間、
一度も思い出さなかったことを不思議に思わないのか?
そして6年も忘れていたものを今になって急に思い出したことに
疑問を感じないのか?」

言われて初めて気付いた
何で俺はあんな死にたくなることを綺麗さっぱり忘れていたのか
何で忘れたままでいたものをいきなり思い出したのか
原因は1つしかない

あの火事だ

646 本当にあった怖い名無し New! 2007/06/21(木) 02:12:07 ID:GhcDVpXW0
最初に行ったオッサンの家の周りに、
何軒かオッサンがお祓いした家がある
他の人は知らないけど、オッサンは大抵が札を使った祓いをする
オッサンが祓った家の中に、あの当時に使った札があったら・・・

そしてその家が偶然にも火事に遭ったのなら・・・

そこで全てが繋がった

647 本当にあった怖い名無し New! 2007/06/21(木) 02:18:14 ID:GhcDVpXW0
オッサン曰く、俺は普通の人とは完全にチャンネルが違うらしい
言い換えれば、きちんとした修行を受けた霊能者と同等だ
霊感の強いやつは何もしなくてもナニカが寄ってくるらしい

つまり、偶々燃やされたあの「鬼」が俺につくことが
完全に「無い」わけじゃない

「鬼が見えた人間は、鬼とのチャンネルが近くなる。
要するに、自分が鬼を見なくとも、鬼が自分とのチャンネルが近いやつに吸い寄せられる」

この言葉を聞いて、意識がなくなった

650 本当にあった怖い名無し New! 2007/06/21(木) 02:26:02 ID:GhcDVpXW0
起きたら、オッサンの家のベッドにいた
すげえいいマット使ってやがった

「こんな事、霊能者として言いたくはないが、
お前に鬼がつくことはほぼ確実だろう。
俺は鬼をみたことがないからな。
つくとなれば、お前に間違いない」
もう一度倒れそうだったけど、オッサンがお守りを渡してきた

「この封(お守りのことらしい)は俺が持ってる中で最高のものだ。
日中は肌身離さず、寝てる間は北東の壁に掛けろ。
もしかしたら鬼も帰ってくれるかも知れない」
とか言って俺にくれた
それだけが救いだった

何かあればすぐに連絡することを言って、家に帰った

653 本当にあった怖い名無し ラスト New! 2007/06/21(木) 02:30:02 ID:GhcDVpXW0
あれ以来、オッサンの言われたとおりにしてるんだけど、
昨日あたりから変なものが見えるようになった
ジジイが死んでから全く見なかったのに
何かまた鬼が来そうな気もするぜ

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