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やがてその夫婦の次男も結婚し、嫁が妊娠した頃。
祈祷師が再びやってきて集落の人達に「忘れてはいないだろうな、代々続けなければならん」と伝えた。
そして、そのご先祖様夫婦も集落の人達に説得され、生まれてきた長男の首をはね、体を木に吊るし、頭を埋めた。
138 :末吉@\(^o^)/:2014/06/12(木) 22:17:30.14 ID:jgczOI+X0.net
その後、何代にも渡ってこの生贄は続いたらしいが、幸か不幸か家系は途絶えることはなかった。
そして何代か後のご先祖様の頃、この生贄を止めようと言う人があらわれた。
集落の人々はなんとか説得して続けさせようとしたが、このご先祖様は承諾しなかった。
集落の人々も何代にも渡って犠牲になってきた家系にこれ以上負担を負わせるのに引け目を感じたのか、
このご先祖様の言う通り生贄は止めることになった。
しかし、祈祷師の警告も無視できなかった集落の人々は生贄を止めるにあたって別の祈祷師を呼び助言を求めた。
その祈祷師が言うには「この儀式の呪は非常に強く簡単には解くことはできない。
解けたとしても、生贄のことを忘れることはこれまで生贄になってきた子供達の怨念で家系に不幸が起きる」とのことだった。
その後、祈祷師はひと通りの祈祷を行い、生贄を吊っていた木は切り倒された。
そしてその翌年、集落では凶作とはならなかったが、ご先祖様夫婦のもとに生まれた長男は死んだ。
139 :末吉@\(^o^)/:2014/06/12(木) 22:18:34.54 ID:jgczOI+X0.net
その後、何代かに渡ってうちの家系は本来嫡子となるべき長男は死産、もしくは若くして亡くなり次男が家を継いできた。
実はじぃちゃんも父も次男で、長男となるはずだった兄がいたがどちらも幼少のころ亡くなっている。
ちなみに俺は長男ですがまだ生きています。
が、いい歳して結婚もできず、弟は既に結婚して子供もいることから呪はまだ続いているのか?
小さい頃、ちょっと過保護気味に育てられたのはこのせいかもしれんと今更になって思う。
それはそれとして名字の由来の話に戻ります。
140 :末吉@\(^o^)/:2014/06/12(木) 22:20:11.28 ID:jgczOI+X0.net
人々が名字を名乗るようになった頃、
ご先祖様は生贄のことを忘れないようにと名字を「末吉」にしました。
木の上に体を吊るして「末」
土の下に頭を埋めて「吉」
これが我が家に伝わる名字の由来です。