時間・空間
辿り着かない
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結論から言うと、帰り道も全く同じ事が起こった。
県道から横道に入って、ぐるぐる歩くうちに気付けば大通りに出てしまっている。
何だかおかしいなぁとは思ったのだが…。
昼近くなって起きて来た智宏がパンを齧っているところで聞いてみたら。
「アネキのあれねぇ…何てか、“辿り着けない”っての?それなんだよね。」
本当に危ない所には、行きたくても何故か辿り着けない。
そんな人っているんだよね、と従弟はこともなげに言った。
後でオフクロに聞いたら、どうやらバアちゃんもそんな体質?らしい。
つまり窓のない壁に囲まれた家は、洒落にならない様な…。
俺は結局、その家の場所が未だに分からない。
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