洒落怖
守るべき事

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33 3 sage 2006/10/15(日) 13:30:14 ID:1Rm7zmJ30
(結構かわいい顔してるなぁ。)と鼻の下を伸ばしながらベッドに戻った佐藤さんは、翌朝さっそく萩庭さんを始めとした
同室のメンバーに、新しく来た看護士が美人だと言いふらしていた。
しかし、そんな話とは裏腹に病院内が妙にざわついている。
そこで事情を聞きに行ったTさんが、青ざめた顔で戻ってきてゆっくりとこう話した
「327の大田さんが、昨日の晩に自殺したらしい・・・」
何となく嫌な空気が漂い、そこで彼女の話題は途切れてしまった。
後に入ってきた情報だと、大田さんは順調に回復していて退院のメドも経っていたし
特に現状を苦にするような状況にもいたわけでもなく、何故自殺を?と皆首を傾げていたようだ。
17日の夜に、普段は閉められている屋上からの飛び降り自殺。
しかし見回りの際に閉まっていたことは確認されていたらしく、どうやって鍵を開けたのかは分かっていないそうだ。

佐藤さんは退院する直前、萩庭さんにこう漏らしていた。
「俺さ、調べてみたんだけどあの夜俺が見た看護婦さん。少なくともこの階にはいないみたいなんだ。
今考えてみると、あの看護婦さんは例の自殺した幽霊じゃないか?って思うんだ。
勿論偶然かもしれない。でもなんとなくそんな気がするんだ。」

その夜太田さんは一体何を思い死を決意したのだろう?
もしそれが自殺ではないとするならば、太田さんは誰を見て、何をされたのか?
それは誰にもわからない。
萩庭さんは自分にこういって締めくくった
「その霊にあったら次の二つを守ればいい。
1つ目はまだまだ退院までには時間がかかるということ。
2つ目は部屋を聞かれても決して個室の番号は言わないこと」
今もその噂が続いているのかどうかわからないけど、入院先でそんな噂を聞いたら注意するといいかもしれない。

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