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パンドラ[禁后] 後日談付

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この後、三人はあの空き家にまつわる話を聞かされました。
E君の事に関しては、私達に言ったのと全く同じ事を言われたようでした。
そして、E君の家族がどこかへ引っ越していくまでの一ヵ月間ぐらいの間、毎日A母の家にE君の両親が訪ねてきていたそうです。
この事でA母は精神的に苦しい状態になり、見かねた母親が他県の親戚のところへ預けたのでした。
その後A母やE君がどうしていたのかはわかりませんが、A母が町に戻ってきたのはE君への償いからだそうです。

38 パンドラ[禁后]16 sage 2011/12/16(金) 17:26:21.57 ID:s+XHJkPg0
以上で話は終わりです。
最後に鏡台の引き出しに入っているものについて。
空き家には一階に八千代の鏡台、二階に貴子の鏡台があります。
八千代の鏡台には一段目は爪、二段目は歯が、隠し名を書いた紙と一緒に入っています。
貴子の鏡台は一、二段目とも隠し名を書いた紙だけです。
八千代が「紫逅」、貴子が「禁后」です。

そして問題の三段目の引き出しですが、中に入っているのは手首だそうです。
八千代の鏡台には八千代の右手と貴子の左手、貴子の鏡台には貴子の右手と八千代の左手が、指を絡めあった状態で入っているそうです。
もちろん、今現在どんな状態になっているのかはわかりませんが。
D子とE君はそれを見てしまい、異常をきたしてしまいました。
厳密に言うと、隠し名と合わせて見てしまったのがいけなかったという事でした。
「紫逅」は八千代の母が、「禁后」は八千代が実際に書いたものであり、三段目の引き出しの内側にはそれぞれの読み方がびっしりと書かれているそうです。
空き家は今もありますが、今の子供達にはほとんど知られていないようです。
娯楽や誘惑が多い今ではあまり目につく存在ではないのかも知れません。
地域に関してはあまり明かせませんが、東日本ではないです。

それから、D子のお母さんの手紙についてですが、これは控えさせていただきます。
D子とお母さんはもう亡くなられていると知らされましたので、私の口からは何もお話出来ません。

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