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龍神様の掛け軸

実家にある掛け軸の話。

いつ誰が買ってきたのかも定かでない、
床の間に飾ってある龍神様の描かれた小ぶりの掛け軸。
聞けば祖母が嫁いできた頃には既にあったって言うから、既に70年以上前のもの。
この掛け軸に悪さをすれば良くない事が起こる。

私が5歳位の時の話。
お盆って事もあっていとこが家に泊まりに来た。
同い年の男の子が結構な暴れ者で、龍神様の掛け軸に向かって物を投げ始めた。
うちの家族やその子の母親は「それは一応神様なんだから悪さをするな」みたいなことを言うんだけど、
いとこは言う事を聞かずに掛け軸に物をぶつけていた。
その夜、その男の子が大泣きしてその声で家族中目が覚めた。
「手がぁ…!手がぁ…!」って言って男の子ギャン泣き。
見ると、その子の右手がパンパンに腫れてた。
その腫れ方っていうのがちょっと変わってて、
薄手のビニール手袋に水をパンパンに入れると、
手の平の所に水が溜まって風船みたいになるんだけど、まさにそんな腫れ方だった。
救急で病院に行って見てもらったら右手に水が大量に溜まってた。
案の定「ほら、言わんこっちゃない!悪さするからだ!」ってなったんだけど、
その翌年、更に暴れ者になった男の子はあろう事かその掛け軸をわざと蹴っ飛ばした。
「祟りなんてねーよ!やれるならやってみろよ!」って言葉付きで。
そしたら今度は次の日に何も無いところですっころんでその拍子に右足の骨とあばら骨を折った。
どうやら龍神様、「やれる事をやった」らしい。

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土地売買

都内の西側に伯父がちょっと広い土地と工場の跡地をもっていたんだ。
不況で損害蒙った伯父は、これを売りたがってたんだよ。
つっても伯父も金なくてね。更地にはできなかった。
俺のいる不動産業もやばくてね。
仲介手数料安くするからやるよって引き受けたんだ。
比較的安めだったから結構大きな企業とかから問い合わせもきたし。
現地案内にも何度かいった。でもなかなかきまらなくてね。
それで悩んでた時に電話がきたんだ。
その土地の購入を考えてるって人からね。
じゃあアポと下見日程をってきりだしたら、もうそこにいるってのよ。
契約書もってきてくれないかっていうから、慌てて社用車とばしてむかった。

その人とは土地の近くのサテンで待ってるはずだったんだけど。
サテンはみつかったんだけど潰れてるのね。
あっれーって思いながら携帯に電話したらつながるの。
もうちょっとよくみたかったから移動したっていわれて
頭に?つけながらまあいったわけ。
そしたら七十代くらいの老人が塀の門の前で待ってた。
こっちをぎろって睨んだ後、聊か落胆したような様子だったな。

で、契約書にはサインもらったんだわ。
値切り下限ラインの書類ももあったんだけど、値切られもしなかった。
それでまあその日は帰って翌日社に提出。
大口の話だからみんなよろこんじゃってさ。鼻が高かった。
さらにその翌日社についたら社長がいきなり怒鳴りつけてきてさ。
なんだろうとおもっていったら。
「おまえふざけるな!連絡先に電話したら
 このゼンゾウって人死んでるっていうじゃないか!」
へってなったよ。

316 本当にあった怖い名無し sage New! 2010/05/28(金) 18:12:42 ID:ifGdHwpD0
そんな馬鹿なとおもってたときにその社長がいきなり硬直するのね。
んでゆっくりと視線を俺の右後ろのほうにやるのよ。
そっちには確か書類棚があったなとおもいながらふとみたらさ
じいさん、いるのよ。しかも透けてるの。
棚に手をのばしてさ、顧客リストのファイルを取り出すのよ。
俺もかたまった。つうか社長と一緒になって固まってた。
つうかね。よこからみるとさ、首に変な跡がついてんのよ。
向こうの景色が透けてるのにもびっくりだけどさ。
青くて太い線が喉から顎の骨をそって上のほうに。

「どこだ」
「土地の売主はどこにいる」
しばらく調べ物してからこっちにむいてこう聞かれた。
まだ売主との最終合意してない案件だから、売主の情報は担当の俺のデスクの中なわけ。
伯父が狙われてるんだって咄嗟におもって。
「いえない。そういう職業なんだ」
ってこたえたらすっと消えた。

社長のほうを振り返ったら。
「お前、背中!背中!」っていうんだ。
よく話をきいてみたら
じいさんが消えたあとに
青白い光が俺の背中から中にはいってったっていうのよ。

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つかれてる

とても長くなります。

受験勉強もやって、かろうじて名門大学に滑り込みました。
人並みに頑張ったと思ってます。そして人並みに成果が出たかな。
会社勤めがはじまってからも、やっぱり頑張りました。
でも、ちょっと頑張りすぎちゃったのかもしれない。

営業入社だったんですよ。
どこの会社でもそうですよね。
伸び悩んだが最後。他の課への転属が待ってる。
人当たりが良くて、礼儀正しい。
それだけで配置されたなんてド新人にはきつい職場でした。
同期に後二人入ったんですね。

彼らは半年もしないうちに最初の成績あげたんです。
数年に一度しか営業課には残れないっていわれるくらいだから。
もう、その時点で、自分は脱落だと覚悟してました。
でも、はじめったんです。
納得ができないほど、挫折感を味わったのは、あれが最初でした。
なんとかしなきゃって走り回って。
やっとのことで、親族の経営する会社に売り込みました。
数字でいえば他二人より桁が一つ上です。嬉しかったなあ。
「はやいとこお前の机は他所にいってもらおうな」
顔を合わせるたびにいわれていたこのお小言がなくなりました。
見放されかけていた先輩に、ばんっばん肩を叩かれながら
「よしっ、くどきにいくぞっ!」
って発破かけられる毎日がはじまりました。
一人いなくなり、二人いなくなり。
数年ぶりに自分が営業課に正式採用がきまりました。

834 本当にあった怖い名無し sage 2010/06/08(火) 19:04:44 ID:m+mNMB9G0
二年くらい働いて、先輩の営業が一人転属になり。
わたしは無理を続けながら、段々、頭がハゲてきました。
ある日、ふと鏡の中の自分が、変に見えたんです。
こびへつらうような薄ら笑いを浮かべてることに気付きました。
口の周りにも作り笑いをうかべていたせいか、皺がよってます。
成績と引き換えに悪くなった人相を見て悲しくなりました。
それからだんだんと食事が喉を通らなくなってきました。
自分のやっていることは正しいことなんだろうか。
クレームがつくたびに、怖くなっていって。
成績が落ちてきて、上司にも随分迷惑をかけました。
入社した手の頃は厳しかったですが
期待に応え続けてきた信頼からか。
「調子崩してるときはぱーっと遊べ。
 おまえのこれまでの売り上げなら
 二ヶ月でも三ヶ月でもいい。
 でもそのあとはしっかり仕事しろ」
ありがたいお言葉をいただけました。

でも出かける気にもならなかったので、ずっと家にいました。
その女性に出会ったのは、心配した先輩が、家に訪ねてきたときでした。
直前まで飲んでいた先輩が、友達のホステスを連れてきてくれたんです。
「酌でもしてもらったら気がまぎれるんじゃないか」
大学時代の同級生を前にわたしは呆然としました。
あちらも気付いたようで、気まずそうにしてました。
「こいつが俺の言ってた我が社のホープだよ
 いまのうちにご機嫌うかがっといたらきっと将来大金おとすぞ」
そんな囃し言葉にのせられながら、久しぶりに酒を飲みました。
先輩が先に潰れてしまった後は、杯を空けては注いでもらいました。
二人とも無言でした。
でも帰り際に言われたんです。
「つかれてる」
かわしたのはこの一言でした。

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繋がり

長いので支援してくれたら嬉しい。長文不可はスルー推奨。

近所に家族ぐるみで懇意にしてもらってる神職の一家がある。
その一家は、ある神社の神職一家の分家にあたり、本家とは別の神社を代々受け継いでいる。
ウチも住んでいる辺りではかなりの歴史がある旧家の分家で、そこの神職一家が非常に気さくで
人当たりの良い人達ばかりということもあってその神職一家と非常に仲良くさせてもらってる。
最近そこの次男Aさん(と言っても30半ばのオサーン)に聞いた話
なお、よくわかんなかった言葉とかは後でググったりして補足してる

最近、新車を買って、そこの神社で交通安全祈願をしてもらった時のこと。
その後に社務所で事務仕事してたAさんに声をかけて世間話をしていた。
俺「Aさんって今は事務方メインの仕事されてますけど、昔は祭事とかお祓いとかされてたん
  でしょ?もの凄い悪霊を祓ったことがあるみたいな感じの怖い話とかってないですか?」
A「確かにお祓いもしてたけど、まず何かに憑かれてる人が来ること自体がないからね。」
俺「どういうことです?」
A「普通は、今日の君みたいに悪いことが起きませんようにってことで厄除けに来るんだよ。
  何かに憑かれてるようだから祓って欲しいと言って来る人自体がすごく稀だし、
  しかもそう言ってる人も大体が思い込みの場合が多いからね。
  知ってる限りではそういう人が来たことは一度も無いよ。本家には極稀に来るらしいけど。」
俺「思い込みですか・・・じゃあ、怖い話ってそうそうあるわけじゃないんですね。」
A「お祓いじゃないけど、ホントに怖い体験をしたのは1回だけだね。」
俺「え? あるんですか。どんな幽霊だったんです?」
A「いやいや、所謂幽霊なんぞだったら大して怖くないよ。天神様や大魔縁とも呼ばれた崇徳天皇
  首塚で有名な将門公みたいに神格化までされてるような例外はあるけど。」
俺「それじゃあ、一体何が相手だったんですか?」
A「ここではちょっとあれだから、場所を変えようか。」
そう言ってAさんは神社の境内から少し外れた山際のベンチまで俺を連れてきた。
A「これは社務所でペラペラ話すのにはちょっと抵抗がある話でね。」
そう言ってAさんは、その時の事を話してくれた。
1/7

14 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/25(木) 00:05:42 ID:+mJ6S1DU0
10年以上前のAさんが20代でまだ神職の資格を取ったばかりの頃の話。
その頃のAさんは今みたいに穏やかでなく、本家の人達をあまりよく思っていなかったらしい。
俺の住んでる辺りは田舎だから、本家と分家の間に封建時代の主従のような絶対的な力関係が
あるのかと思いきやそうではなく、本家と分家の当主同士が気軽に飲みに行くなんていう
普通に仲の良い親戚関係だそうだ。(旧家にありがちな政治権力とも距離を置いている一族
なので、金や権力についてのもめごとが無いのも一因だろうとはAさんの談)
本家の持つ特権は、あくまでも本家が祀る神社の祭祀に限られているとの事。

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入ってはいけない辻

あれは俺が小学生の頃だから、もう20年も昔の話だ。
今回は少し長いっす。

俺の出身は北関東の寒村で、周りは田んぼと山だらけだった。
だから子供の頃は田んぼで藁の束を積んで秘密基地を作ったり
河で魚を取ったりして遊んだもんだ。村の人たちも皆いいひと
ばかりで、田舎ならではの良さがある村だった。

そんなよくある田舎の村だったが、たった1度だけ、村全体が
恐怖に陥った出来事があった。今日はその事件を書いてみる。

その村には「絶対に入ってはいけない辻」というものがある。
辻とは言っても小さな丘のような所で、幅3m、奥行き10m、
高さ1mほどの大きさだった。そしてその辻の上には、小さな
石碑と半鐘?(時代劇の火事とかで登って叩く鐘)のようなもの
があり、周りは田んぼに囲まれていた。

理由はわからないが、親や婆ちゃん(父方の)からは、あそこで
遊んじゃいけねぇよ、といつも言われていた。何でもあそこを
いじったりすると血の雨が降る、という言い伝えがあるそうだ。
確かに子供の俺から見ても不気味なふいんきがビンビン感じら
れる場所だった。

それは2月の寒い日のことだった。

145 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 02:14:17 ID:0/ZxkvvA0
2/7
俺と友達は凧揚げをすることにした。この地域は冬はいつも
大風が吹いてるから凧揚げにはもってこいだったんだ。いつも
のように近所の田んぼで揚げていると、かなり乗りがいい。
釣竿のリールに糸を巻いて凧につないでるんだが、ぐんぐん凧
が昇っていった。

こりゃすげーや、あんなに小さくなっちまったぜ!
俺は喜んでリールを緩め、どんどん高く凧を飛ばしていった。
しかしこの日は風が強すぎた。ブチッという音と同時に凧が回転
しながら遠くへ飛んでいった。アチャー・・・まいったな・・・

俺は友達のかっちゃんと凧を探しに走った。と、ほどなくして
先を進むかっちゃんの声がした。「あったぞ~」俺は見つかって
よかったと安心したが、それはすぐに不安へと変わった。。。

どうする?
う~ん・・・どうしよ・・・

凧は例の辻の半鐘に引っかかっていた。風でバタバタと揺れている。
今までここは通り過ぎることはあっても、登ったりしたことはない。
しかも親達からは絶対入ってはいかんと言われている。そのことは
かっちゃん家も同じだった。太陽はまだ高かった。しばらく悩んで
いたが、かっちゃんが「長い棒で引っ掛けて取ろう」と提案した。
俺はいいアイデアだと思い早速二人で棒を探した。

146 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 02:15:44 ID:0/ZxkvvA0
3/7
棒は意外と早く見つかった。かっちゃんがやると言い、少し離れた
所から凧に向かって棒を伸ばした。半鐘までの高さは3m弱といった
ところか。何度か突っついたが、全然取れる様子もない。頭にきた
かっちゃんは足元の石ころを投げつけた。カーン・・・半鐘に当たった。
錆付いた半鐘からはその外見からは想像もつかない程良い音がした。

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孫

ほいじゃ投下。長めなので苦手な方はご注意ください。

東北某県の山奥にある実家にまだ住んでいた頃の話なんだけど

その地域では俺の一族が大地主だったらしく、
祖父に対して近所の連中がぺこぺこしてるというなんとも嫌な感じで、
正直俺は余り実家のことが好きじゃなかった。

んでそんな俺の実家には蔵がある。
家宝が云々とか言われているけど、なんのことはなく
ようは他方からの貢物を収めている。

そんな中でひときわ大切にされている玉があった。
用途は一切不明、黒ずんだ金属(何の金属かはわからん)製らしき玉で、
模様装飾その他は一切なし。
振るとカラカラ言った(子供の頃振って祖父に血を吐くほど殴られた)
なんなのかよくわからなかったけどただ
「最も大事な物、絶対に触るな」とだけ言われてきた。
絶対に触るなって言っても別に呪いがどうこうではなく、祖父曰く
「孫が入っておる。いつ生まれるかわからんから刺激はするな」とのこと。

どうやらその家の主に代々伝わる話があるらしく、それに関係しているらしい。
俺の父親は知っていたが俺はまだ知らなかったので、
気味が悪いとは思っていたが別にどうすることもなかった。

後で父親に聞いた話だと「孫」っていうのはその地域の土着神みたいなもの。
普通土着神っていうのはその地域に住んでいるものだけど、
「孫」は特別で、村が出来て人が住んでから他方の神様を持ってきたんだと。
その連れてきた人間っていうのが家の家系の1代目ってわけだ。
なんで「孫」っていうのかとか何故変な玉に入っているのか
生まれるってどういう事かとか、そういうことはわからんとのこと。

324 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 19:26:26 ID:jem8Wdzn0
>>322続き

そして去年の夏に心臓発作で祖父が死んだ。
俺と父親は家を出てきていたので当然家を継ぐことはなく、
つまりはこれで家主はいなくなるわけだ。で祖父の葬式のために実家に帰った。
俺はふとあの玉が気になって(言っちゃうと家を出てからずっと気になってた)
蔵に行ってみた。

そしたらあの玉が割れていた。綺麗に真っ二つ。
しかも割れてはじめてわかったんだがその玉はどうやら木製。
裏側に木目があって表面はなんかの塗料だったらしい。
当然そんな重いもんでもなく持ってみると軽い。
しかし子供の頃こっそり持ったあれは確かに金属の重さだった。
つまり「孫」には結構な重さがあったってこと。
なんだかぞっとして俺はその蔵から逃げ出した。

葬式を終えて今の家に帰ってから半年ほどして、
あの村で人死にが大量に出たと聞いた。
あっちでは呪いやら祟りやら言っていたが、俺は
なんとなくそれは違うような気がする。
だって家主が死んですぐ「孫」が生まれるなんておかしいから。
俺は「ああ、祖父で足りたんだなあ」と思った。
一体あの玉から何が生まれてしまったのかは知らない
でもまあ、もう俺はあそこには帰らないから知る必要もないかと思っている。