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予知・予言

かいだんこわい

31 本当にあった怖い名無し sage 2008/03/31(月) 16:51:02 ID:rGaEo6f5O

投稿してみる。
興味なければスルーしてやって。

これは母さんから聞いた話。
文芸部だってのに文才がまったくないのは勘弁してくれ。
俺の母さんは昔から、ある一定期間、急に第六感が強くなる時がある。
七年前も例に漏れず、

「地震、来るよ」

と言ったらマジで三日後に震度5弱が来てビビった覚えがある。

でも今回は、それだけで終わってくれなかったらしい。
母さん自身、これは子供(俺と弟)に聞かせたらまずいと思って最近まで口を閉ざしていたそうだ。
そんな母さんの、洒落にならん怖い話。

33 本当にあった怖い名無し sage 2008/03/31(月) 16:55:29 ID:rGaEo6f5O

それはいきなりだった。

『鏡や死角が妙に気になる』

それに変な現象は母さんのみに限らず、俺の弟にまで及んでいた。

「かいだんこわいー!」

二階に行ったかと思ったら、幼い弟が泣きながら帰ってくる。
一回だけでなく、何回も。
思えば幼い弟だからこそ、何かの異常を感じ取っていたかもしれない。

母さんは少し不気味に思いながら、その日も眠りについたという。
その晩、やけに自分の枕元にある窓から嫌な感じはしたが、暑いから開けたままで。

暑苦しい。
そう感じて、夜中に目を覚ました。
傍らで眠る子供ら(勿論餓鬼の俺と弟)はぐっすり眠っている。
布団を少し直して、自分は飲み物を飲みに行こうとした、その瞬間。

「ヴァ”ァ”ァ”アアア”」
「ギャ”ァァア”ア”ア」

断末魔なんて聞いたことないけど、断末魔ってこれじゃないか。
そんな恐ろしい声が窓から入りこんだ。
あの、嫌な感じのした窓から…。
32 本当にあった怖い名無し sage 2008/03/31(月) 16:53:31 ID:rGaEo6f5O

「どうよ、聞かん方がよかったろ?」
「んー…まぁ、ぼちぼち」
「あのあと全身金縛り。こりゃ流石にやばいー思ったけどねぇ」

すでに洒落怖のシリーズ物を読破した俺には多少この話の方がマシに聞こえた。

しかし、これには後日談がある。
うちの家が建ってる土地は、戦国時代の武将、●臣氏が四国平定の為に皆殺しを敢行した土地だった。
もしかしたらあの断末魔、無実を訴える亡くなった人達の声かもしれない。

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予知・予言

お見通し

476 本当にあった怖い名無し sage New! 2008/03/15(土) 13:42:37 ID:Bh1vbgV+0
こっそり書いてく。

先月、メニエル症候群で入院した時の事なんだけど。
甲斐甲斐しく面倒を見てくれた彼女を怖いと感じた話。

まず朝起きた時、めまいと吐き気で体を起こせなかった。
周りがぐるぐる回ってて頭も痛くて、俺は脳の病気かと思ったんだけど、彼女は俺の額のあたりに手をかざしただけで「三半規管だね。脳じゃないから大丈夫、落ち着いて」と言って、俺は救急車で運ばれた。
自分ではもう死ぬんだと思ってたけど、彼女が言ったとおり三半規管の病気で2、3日の入院が必要と言われた。
この時彼女は既に入院準備をして救急車に乗ってくれていて、しかも5日分の用意で結構な荷物だった。
その時は荷物多すぎと笑ったけど、後日本当に入院が5日間に延びた時はぞっとした。

その日彼女は消灯時間までいてくれて帰ったけど、病室を見回して「夜もいて上げたいけど無理だから、出来るだけ毎日来るね」と言って帰って行った。
その夜はひどく魘されたし、金縛りにもあった。

477 本当にあった怖い名無し sage New! 2008/03/15(土) 13:43:27 ID:Bh1vbgV+0
次の日の朝、食欲はあったけど目が回るから体を起こせなくて、配膳されても一切手をつけられずに朝食が下げられていった。
すると検温と回診が終わった頃に彼女が来て、まるで食べられなかった事がわかっていたかのように、寝たままで食べられるようにおにぎりや、俺の好きな物をお弁当にしてきてくれた。

その日の昼は彼女が用事があるので昼の分もおにぎりを多めに作ってきてくれていたのだが、行かなくても良くなったので昼は横になったままで病院食を食べさせてもらった。
点滴の効果でウトウトしてきて、目が閉じる時にナイトテーブルにラップに包んだおにぎりが3個置いてあるのが見えた。

ここからは多分夢の話。
俺が眠っている横で、彼女は昼に使ったスプーンや箸を洗いに行ったり、溲瓶の処理をしたり、一通りの事をしてから椅子にかけて本を読んでいた。
するとナイトテーブルの引き出しから血だらけの青白い手が出てきた。
彼女がその手を読んでいた本で叩くと、手は一旦引き出しに引っ込んで、血がなくなった綺麗な状態で再び出てきた。
すると彼女は頷いて青白い手に一番右側のふりかけのおにぎりを渡し、手は引き出しに引っ込んでいった。

目が覚めておかしい夢だったなと彼女を見ると、ベッドにもたれて居眠りをしていた。
おにぎりは一番右のふりかけのがなくなっていた。
ちなみに彼女は極端に神経質で、決まった時間以外は絶対に間食をしない。

478 本当にあった怖い名無し sage New! 2008/03/15(土) 13:44:15 ID:Bh1vbgV+0
その日の夜、彼女が帰った後も嫌な感じがして眠れないでいると、隣のベッドの患者がカーテン越しに話しかけてきた。
うっとうしいと思ったけど相手は年寄りで、昼間も誰も見舞いに来てなかったから寂しいんだろうと思って小声で相手をしていた。
孫がこの春で小学を卒業する事とか、近所の野良猫に餌をやっていたけど、自分が入院してしまったから心配だとか、そんな話。
最後にジジイは妙な事を言いだした。

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予知・予言 夢・不思議

夢での予言

213 本当にあった怖い名無し sage 2012/07/01(日) 08:54:42.20 ID:sh0Bje6a0
洒落にならないほど怖いというか
洒落にならないほど怖くなるかもしれない話
予知夢スレに書こうかと思ったけど、こちらに書く

これは俺が見た夢の話なんだが、あまりにも鮮明すぎて夢かどうかも怪しい

場所はどこかのビルの一室、係の人に案内されて通された部屋には
スーツ姿の男性や制服姿の高校生、エプロン姿のあばさん、作業着姿のおっさんなどがいた。
男女合わせて10数人、年齢も職業もバラバラだった。

みんなキョロキョロして落ち着きが無く
「いったい何が始まるんだ?」という表情。もちろん俺も同じ感想。
机の上には真っ白なA4の紙とボールペンがおかれているだけ。
時計をふとみると時刻は3時。外をみると真っ暗だったため、おそらく深夜の3時だろう。
「あー明日も仕事なんだから、早く帰りたい…」
と今考えると意味不明なことを呟きながら待っているとドアがノックされた。

215 本当にあった怖い名無し sage 2012/07/01(日) 09:07:00.14 ID:sh0Bje6a0
入ってきたのは小柄なおっさん。
メガネをかけてスーツをビシッと着こなしていたのが印象に残ってる。

「えー、皆さんの睡眠時間を削って申し訳ない。ただ、こちらも時間が無いのです」
「すぐ終わらせるようにしますので、私語厳禁。質問は後でまとめて言ってください」
「これから起きることを言っていきますので、用意された紙にメモしてください」
「それでは、始めます」

と、いきなり喋りはじめた。
突然のことに周りは戸惑っていたが、すぐにおっさんの言う事をメモり始めた。
俺は納得できず、おっさんにイライラして適当にメモしていたら

「そこの君。真剣に聞きなさい」
「自覚を持ってください。あなたがダメなら終わるんですよ(何が?)」
と一喝。ただ、しゃべるスピードが速すぎて全てはメモれなかった。

218 本当にあった怖い名無し sage 2012/07/01(日) 09:20:21.26 ID:sh0Bje6a0
おっさんがしゃべっている内容は、どうやら世界でこれから起きる出来事らしい。
海面上昇、新たなウィルスで壊滅的被害、戦争で中東壊滅などなど
「あーどっかで聞いたことあるわ。くだらん予言だな」
という感想しかもたなかった。

40分ほどで話は終わり、質問タイムになった。
誰も質問しないようなので、とりあえず自分が好きな高校野球について質問してみた。
「高校野球ではこれから5年以内に東北に優勝旗が来る。」
「決勝は福島と宮城。どっちが勝つかはお楽しみに」

へ~、とニヤニヤして聞いていたら
「君、どうやら今までの話を信じていないようだね。メモはとってるみたいだが…」
「そうだな、これから3日以内に君は死ぬほど苦しい思いをする」
「まぁ死なないから安心してほしい。でも相当苦しいから水でも用意しなさい」

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予知・予言

腹痛

じゃあ書かせてもらいますわ。
こういうの書くの慣れてないし、初めて書こうと思ったのもあってだらだらと書き連ねてしまった。
霊的な物一切無し・・・と信じたい

4年前に過敏性腸症候群と診断された。
要はストレスを感じると腹痛が起きる。(その先も起きるがグロいし察してくれ。)
いたって健康な肉体なのに何故か腹部がちぎれるように痛くなる。
当時は受験生だったしストレスが凄かったんだと思う。
でもなんとか受験を乗り切って、それなりの大学への進学を果たした。
親元を離れて初めての一人暮らしはとても新鮮だった。
大学一回生だったのもあってコネ作りに奔走した。
仲の良い友達も何人かできた。幸せな学生生活の始まりと思われた。

617 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/01/31(木) 15:54:43.19 ID:rjpg3rCAT
2/5
体の異変は大学に入って三ヵ月ほど経ってから起き始めた。
気がつけばまた過敏性腸症候群になっていた。
病院へと通ってはみたが、医師は「人間関係や一人暮らしという慣れないがストレスを生んでいる」と言っていた。
結局、大学一年目は単位の半分を落とす結果となった。

酷い結果に消沈しつつも、過敏性腸症候群の再来を親に相談することはせずに二回生になった。
どうやら過敏性腸症候群は試験や重要なプレゼン当日に起きやすいようだった。
それに気づき、受ける授業は出席とレポート提出さえ怠らなければ単位を取れる授業を重点的に選んだ。
その判断が良かったのか、その年は最高のスタートを切れたように思えた。

年が明けてちょっとした辺りから事態はまた凄まじい事になった。
毎日、十数回以上便所と向き合う生活が始まった。

618 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/01/31(木) 15:55:15.95 ID:rjpg3rCAT
3/5
このような状態ではとてもじゃないが授業は受けられなかった。
大学を休学しようにも親と相談するのが躊躇われたせいでギリギリになってからの休学となった。
仕事を放り出して助けに来てくれた両親。
大学に出向いて休学を申請してもらい、もって帰られる荷物を一緒にまとめて新幹線で地元へと戻った。
正しくは戻ろうとした、だった。

3月11日、東日本大震災
その地震は両親と一緒に最寄の新幹線駅に向かう時に起きた。
ぐらぐらと揺れる列車内にいた殆どの人は動揺を隠せないようだった。
ただ、両親はまるで地震のことを気にしていなかった。
あのぐわんぐわん揺れる車内でしゃべり続ける両親は誰から見ても異常だった。

結局その日は新幹線も止まっていた事だし、丁度ニューヨークから戻って来てた兄貴も含めて家族全員でホテルに泊まった。

620 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/01/31(木) 16:19:30.26 ID:uh0+UtVvi
4/5
次の日、朝一の新幹線で家族全員関西に。
地元に着いて一息入れながら地震の状況を知るためにテレビを見ていると原発爆発の話題で持ちきりだった。
両親に「原発がヤバい」と話したら何やら納得した様子。
いい加減親の意味不明な言動に呆れてしまい、食後の会話で問い詰めてみた。
どうしてそんなに落ち着いて居られるのか?と。
すると両親はすんなりと教えてくれた。

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師匠シリーズ

歩くさん

655 名前:歩くさん 1/4 投稿日:03/05/06 23:21
僕の畏敬していた先輩の彼女は変な人だった。
先輩は僕のオカルト道の師匠であったが、彼曰く
「俺よりすごい」
仮に歩くさんとするが、学部はたしか文学部で学科は忘れてしまった。
大学に入ったはじめの頃に歩くさんと、サークルBOXで2人きりになった
ことがあった。
美人ではあるが表情にとぼしくて何を考えているかわからない人だったので
僕ははっきりこの人が苦手だった。
ノートパソコンでなにか書いていたかと思うと急に顔を上げて変なことを言った。
「文字がね、口に入ってくるのよ」
ハア?
「時々夜文章書いてると、書いた文字が浮き上がって私の口に入りこんでくるのよ」
「は、はあ」
な、何?この人。

656 名前:歩くさん 2/4 投稿日:03/05/06 23:21
「わかる? それが止らないのね。書いた分より多いのよ。いつまでも口に
 入りつづけるのよ。そのあいだ口を閉じられないの。私はそれが一番怖い」
真剣な顔をして言うのだ。
当時は電波なんて言葉は流通してなかったがモロに電波だった。
しかしただのキチ○ガイでもなかった。
頭は半端じゃなく切れた。師匠がやり込められるのを度々見ることがあった。

歩くさんはカンも鋭くて、バスが遅れることを言い当てたり、「テレビのチャンネル
を変えろ」というので変えると巨人の松井がホームランを打つところだったりした
ことがしばしばだった。
ある時師匠になにげなく歩くさんってなんなんですかねーと言ってみると
「エドガーケイシーって知ってるか?」と言う。
「もちろん知ってますよ。予知夢だか催眠状態だかで色々言い当てる人でしょ」
「それ。たぶん、歩くも」

657 名前:歩くさん 3/4 投稿日:03/05/06 23:22
「どういうことですか」
「あいつの寝てるところを見せてやりてえよ。怖いぞ」
どう怖いのか、よくわからなかったがはぐらかされた。
「エドガーケイシーはちょっと専門外だが、やつみたいな後天的ショック
 じゃなく、歩くはおそらく先天的な体質だ」
「予知夢見るわけですか?」
「よく分らん。起きてるのかどうかも分らん。ただあたりもするし、外れもする。
 お前が金縛り中にみるっていう擬似体験に近いのかもしれん」
僕は金縛り中に「起きたつもりがまたベットの中」という、わりによく聞く現象に
しばしばあっていたのだが、それが時に長時間、ひどい時は丸1日生活したあげく
巻き戻るということがあり、自分でも高校時代に金縛りノートを作って研究していた。
師匠がそのノートをやたら気に入り、くれくれうるさいのであげてしまっていた。
今思うと、歩くさんの体質を調べる資料として欲しがったのではないだろうか。

658 名前:歩くさん 4/4 投稿日:03/05/06 23:22
「先輩は歩くさんを一人じめしてるわけですか」
師匠はニヤっと笑って懐からフロッピーを出して振ってみせた。
それはタイミングが良すぎたのでたぶんハッタリだが、師匠がなんらかの
形で歩くさんファイルみたいなものを作っていたのは間違いない。

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師匠シリーズ

田舎

326 田舎 中編  ◆oJUBn2VTGE ウニ New! 2007/08/23(木) 00:32:44 ID:pA3eqjtb0
そもそもの始まりは、大学1回生の秋に実に半端な長さの試験休みなるものがぽっこり出現したことによる。
その休みに、随分久しかった母方の田舎への帰省旅行を思いついたのだが、それがどういうわけか師匠、CoCoさん、京介さんという3人の先輩を引き連れての道ゆきとなってしまった。
楽しみではあったが、そこはかとない不安がどんよりと道の先にあるのを俺は見て見ぬ振りをしていたのだった。

駅まで迎えに来てくれた伯父の車は7人乗りだったが、助手席に伯父の家で飼っている柴犬が丸まって寝ていたので京介さんとCoCoさん、俺と師匠という並びでそれぞれ中部座席、後部座席に収まっていた。
俺としては、その柴犬がまだ生きていたことにまず驚いた。
耳の形に見覚えのある特徴があったので、その子供かと思ったのだが「リュウ」本人なのだという。20歳は確実に超えているはずだ。伯父にリュウの歳を聞くと、「忘れた」と言って笑うだけだった。
「こいつはドライブが好きでなあ、昔ゃよう連れてったもんじゃけんど、最近は全 然出たがらんなっちょったがよ。今日は珍しい」
京介さんが頷きながら手を伸ばし、前の座席で寝そべっているリュウのお尻のあたりを撫でる。リュウはちらっとだけ視線を向けて、また静かに目を閉じた。
車は快調に国道をとばしていた。
山間の道をひたすらに東へ進む。右手に川が現れて、ゴツゴツした巨大な岩が視界に入ってはすぐに後方へ飛び去っていった。

329 田舎 中編  ◆oJUBn2VTGE ウニ New! 2007/08/23(木) 00:34:41 ID:pA3eqjtb0
「なんちゃあないろう」
何もないところだろう。
そういう伯父の言葉には変に飾ったところも、卑屈なところもなく、気持ちが良かった。
CoCoさんが土地のことなどあれこれを聞き、京介さんもいつになく口が滑らかだった。
伯父が言った冗談に師匠がやたらウケて笑い声をあげ、その余韻で楽しそうに隣の俺の肩を叩きながら顔を寄せて、表情とまったく違う冷めた調子で「ところで」と言った。
「僕が今見ているものを、伝えてもいいか」
俺にしか聞こえないくらいの小さな囁き声に、いきなり冷水をかけられたような気分になった。
日差しの強かったはずの窓の外が急に暗くなり、国道のすぐ横を流れている川は闇に消えるように水面も見えなくなった。
そしてあたりから音が消え、車のフロントガラスの向こうには黒い霧が渦を巻いている。
やがて川沿いのガードレールのあたりに、凍りついたような青白い人の顔がいくつも並びはじめた。
暗くて首から下は見えない。顔だけがのっぺりと浮かび上がっている。男の顔もあれば女の顔もある。それも、大人が道路ぶちに立っているような高さのものもあれば、その半分の高さのもの、はるか見上げるような位置にあるもの、地面に落ちているもの、様々な顔が、しかしどれも無表情でこちらを見ているのだった。
そして無表情のまま、その顔たちはそれぞれ口を微かに開いている。
音もなく車の窓ガラス越しに視界は走り、手を伸ばせば届きそうな距離に、暗闇に浮かぶ顔がまるで上下にうねる様な連続体となって見えた。それぞれの口の形は、連続することによっていくつかの単語を脳裏に強制的に想起させようとしていた。