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埋められた鳩

「埋められた鳩」1

高校の頃、鍵を忘れて、家に入れなかったことがあるんだ。
時間的に1時間もせずに母上が帰ってくるはずだったから、近所のゲーム屋で暇でも潰そうと足を運んだ。
そしたらそのゲーム屋の隣にある車屋の前に、鳥の死体が落ちてたんだよ。
鳩なんだけど、前日の雨のせいで目茶苦茶冷たくなっていた。
あんまりだったから体育のジャージで包んで(感染症怖い)通っていた中学校に持ってったんだ。
顔見知りの先生にスコップと校舎裏の使用許可貰って、途中で会ったコンビニ帰りの友人Kと一緒に埋葬して弔ってあげた。

Kがビニール袋をくれたから、それに入れて口をきつくしばって土が入らないようにして、結構深いところに埋めたと思う。

んで、半年ぐらい前だ。
Kと、あとT、Aで心霊スポット(町外れの廃工場)に遊びに行った。
町外れにある、小学校ぐらいの敷地の半分が工場で、残りの半分に駐車場と事務所的な建物が建っていた。
事務所っても小さいわけじゃなくて、4階建てで小学校の校舎ぐらいは余裕であった。
たとえるなら、小学校を想像してくれ。
あれの校舎が事務所で体育館が倍ぐらいになったのが工場。運動場の半分ぐらいの駐車場だ。
少し離れたところに車を止めて(運転はA)、全員で近づいた。

続く

667 自治スレでローカルルール他を議論中 sage 2010/10/18(月) 20:34:50 ID:ri7Mty6fO

「埋められた鳩」2

調べたところ、敷地は2メートルぐらいのコンクリ壁に囲まれている。
で、鎖で封じられていた鉄製の門(これも校門を想像してくれるとわかりやすい)を開けることにしたんだ。
鎖は南京錠で固定されていた。
乗り越えるか破壊してもよかったんだけど、俺がピッキング出来る人だったから、鞄から愛用の工具箱を出して解錠を始めた。
ちなみに南京錠程度しか開けられない。最近のマンションの鍵とかマジで無理。
で、Aが「じゃあ車をこっちに持ってくるから、それまでに開けておいてくれ」って言って車を取りにいって、ちょうど戻ってきたところで俺は諦めた。
南京錠が随分と錆びてて、開けようがなかった。
そしたらTが俺の工具箱からげんのうを取り出して、いきなり南京錠に叩きつけた。
かなり赤錆でボロボロになってたからか、その一撃で南京錠の輪の部分が砕けて鎖を解くことに成功したんだ。
で、その結果を笑いながら敷地に入って、Aが入口をに向けて車を止めるのを待って、とりあえず事務所のほうから見ることにした。

続く

668 自治スレでローカルルール他を議論中 sage 2010/10/18(月) 20:36:42 ID:ri7Mty6fO

「埋められた鳩」3

中は目茶苦茶で、俺たちよりも前に来た奴らがいたのか、不自然にガラスが割れていたり菓子やビールとか飲食物の包装とかが落ちていたりして、
T「俺たちもなんか持ってこればよかったな」
俺「煙草でも飲むか?」
K「お前しか吸わねーよ」
俺「いや、煙草は吸うんじゃなくて飲むっていうんだぞ」
とか話しながら奥に進むと宿直室みたいな部屋があった。
T「なんか探そうぜ」
ことになって、みんなでいろいろと漁ったら、一つだけ開かないロッカーがあった。
K「出番だぜ」
言われて見てみたら簡単なタイプだったんで、工具箱からマイナスドライバーを取り出して鍵穴にぶち込み無理矢理こじ開けた。
A「……それってどんな鍵でも開けれるのか」
俺「バイクとかもいけるけど、あれは直結したほうが早いな」
K「犯罪者だな」
俺「やったことはない……捨ててあるバイクで練習したことはあるけど」
とか話しながらロッカーの中を漁ると、古びた財布が出て来た。

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ゴミドット

自分の子供の頃の話なんだけど、何でか最近よく思い出して
怖いというか不気味な感じがするんで、
吐き出してスッキリするつもりで書きます。

小学校の高学年になる位までの間、俺は
「知障児一歩手前」認定されてた。
とにかく言葉の覚えが遅い。
かと思えば、自分が解ることに関してだけは
嵐のように喋り始めて止まらない。
大人になってから色々調べたけど、
自閉症?アスペルガー?そんな感じだったのかも。
今もIQテストとかしたら健常者より劣ってるのかも知れないけど、
一応日常生活は送れてる。

親が悩みに悩んだ末で普通学級に入学させてくれたけど、
低学年の頃は友達なんて居なかったと思う。
教室でも家に帰って来てからも、絵ばっか描いてたな。
親がスーファミ買ってくれてから、更に引きこもりが悪化。
学校は行ってたけど、学校⇔家でゲーム、の往復しかやってなかったと思う。
親としては、テレビゲームは
「友達を沢山家に呼んで、対戦格ゲーとかをワイワイやるもの」
っていうイメージだったらしい。見事に期待を裏切ってしまった(笑)

で、小学2、3年の時に、スーファミの「真・女神転生」をプレイし始めた。
なんか、その頃は怖いものとかおどろおどろしいものに興味があったんだよな。
でも、ぶっちゃけ内容が難しくて、あんまり理解できてなかった。
とは言え3Dマップのゲームは珍しくて面白かったし、画面酔いもしたけど、
天使だ悪魔だってはしゃぎながら没頭してた気がする。

958 2/3 sage 2010/10/23(土) 05:20:27 ID:xkic6XMv0
で、そのメガテンの3Dマップなんだけど。
いつもみたいにダンジョンをうろうろしてたら、
画面の下の方、床のポリゴンの辺りのドット絵が変に乱れてたんだ。
厳密に言うと、画面の下半分はステータスとか台詞のウィンドウだから、
ステータス窓の上枠らへんに、黒いゴミみたいなドットがごちゃごちゃって混ざってた。
最初はバグだと思って差込口に息フーフーしたりしたんだけど、直らなかった。
テレビも古かったし、ステータスが読めないとかは無かったから、
諦めて放置することにした。

なんだけど、ダンジョンを進んで、ストーリーを進めていくと、
その黒いゴミドットがどんどん酷くなってった。
で、キャラが移動するとごちゃごちゃっ、と動いたりする。
そこで、あーこれも演出なんだなって思うことにした。
ゴミみたいなドットも、よく見たらなんか脚とか触覚がついてて、
どうやら床を虫が這っている演出のつもりらしい…?と辛うじて判断した。
メガテンに限らず、スーファミのドット絵なんてほぼ想像で補完するしな。
演出だと思うと、良い感じに気味悪く見えたんで、俺としては面白かった。

でもさ、ボス倒して、ダンジョンが変わっても、虫ドットが消えないんだよな。
「新宿崩壊後」とかなら何となく世界観も解るけど、
銀座の街中に虫がウヨウヨしてるのなんて変だと思った。
その時には何かはっきり「虫」っぽい絵に見えたんだけど、
最初のゴミドットから何かが変わってたのかどうかは解らない。
改めて、テレビが変なんじゃね?と思って、
ブラウン管に目玉くっつけるみたいにしてよく見たんだけど、
ちゃんと「そういうダンジョン」なような、
ブラウン管の表面のガラスが汚れてるような…
よく解らなかった。
テレビの構造がよく解ってなかったから、
「表面のガラス」と「ゲームが写ってる部分」の隙間に、
本物の虫が入り込んでるんじゃ?なんて思った。
そんな訳ないんだけどな。

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パワースポット

コピペですいません。
タイトル:パワースポット

大学1回生の秋頃だったと思う。大学の先輩で俺のオカルト道の師匠は絶不調に陥っていた。
心配半分、冷やかし半分で師匠のアパートに様子を見に行くと、師匠はお世辞にもきれいとは言えない部屋でごろ寝していた。
「もう少しきれいにしましょうよ。こんな所にいたら病気になっちゃいますよ」
そう言いながら師匠に近づいたところ、目の前を不意に黒いものが横切った。
あわてて飛び退く俺。師匠は気が付いていないようでまだ寝ている。
よく見ると、飛び出してきたのは触角が異様に長い、背中の丸いコオロギみたいなバッタだった。
呼び方はいろいろあるけど「カマドウマ」というのが正しい名前らしい。
この虫が近くにいるのは決して気持ちのいいものではない。が、素手で捕まえるのも気持ち悪い。
隣には師匠がいる。自分の部屋なんだから、師匠にも手伝ってもらおう。

「別にいいだろ、虫の1匹や2匹……」と言ってまだ寝ようとする師匠を何とか起こすと、
部屋にあった新聞紙を広げて壁を作り、二人で虫を外に誘導した。
しかし、このカマドウマは人を脅かすのが目的なのかと思うくらい、不意打ちが上手い。
追い出しながら、過去にこの虫に不意打ちされた記憶が蘇ってくる。
虫を追い出すと、いきなり起こされて働かされた師匠があからさまに不機嫌そうな顔をしていた。
空気が重い。
そのまま退散しようかと考えていると、案の定、師匠が「あんな虫の1匹や2匹で起こされたら……」と言い始めた。
その様子に少し安心して帰ろうかと思ったが「あんな虫の…」という言葉が引っ掛かった。
そこで、今までに体験した、一番怖いカマドウマの記憶を話すことにした。
……小学生のころ、冬場の寒い時期に近所の悪ガキ4~5人と近くの山にある洞穴探検をした。
農家の人が畑で採れたものを一時的に貯蔵するための穴だったり、用水路として作られた穴だったが、ほとんどは使われなくなってただの穴になっていた。
虫や蜘蛛を見つけては大騒ぎしながらいくつかの穴を探検して回ったのち、最後に一番長い用水路跡に向かった。
長いといっても全長2~300mくらいで、中は子供がやっと立って歩ける高さ、幅は1mあるかないかの洞穴だ。

536 本当にあった怖い名無し sage 2010/09/30(木) 15:00:29 ID:ymsU6SjM0
(パワースポット2)
全員で入り、しばらく進んで半分近く歩いたころだろうか、それまで意気揚々と先頭を歩いていた悪ガキ軍団のボスが急に立ち止まった。
「どうしたの?」という後ろからの問いにボスは、か細い声で「上……上……」と言うばかり。
明りを照らすと……天井部分には無数のカマドウマがひしめいていた。何万、何十万匹という数だ。
虫が冬眠していたのだ。
それはまるで大量のパチンコ玉を床にばらまいて光を当てたように、
丸い背中が不気味に光り、長い触角が女性の髪の毛のように垂れ下がっていた。
どこまでこの大群が続いているのか分からなかった。
ただ、懐中電灯で照らされた範囲は確実に虫の群れが見えていた。
そして……この大群はどこから始まっているのか?
向こう側からこちら側に、徐々に光を近づけていく。大群は切れ目なく続いている。
光が近付いてくる。血の気が引き始める悪ガキ達。
光が悪ガキ達の真上を照らしたとき、全員絶句した。
その大群は自分たちのいる場所の天井も占めていたのだ。しかも後ろまで続いている。
虫の大群の真っただ中に入り込んでしまっていたのだ。
その場で会議をして出た結論は「ゆっくり前進して出口を目指す」というものだった。
そこからは前半の威勢の良さはすっかり影を潜め、刺激しないようにソロリソロリと歩いて行った。
どれくらいの時間が経過したか、長い沈黙と恐怖の後に、ようやく出口の光が見え……
「いやあ、あれは本当に怖かったですよ。今思い出しても……」
と話していると、師匠は難しい顔をして横槍を入れてきた。
「それはおかしいね」
虫が洞穴にいたことがそんなにおかしいのだろうか。
「何がですか?」
そう聞き返すと、師匠は再び質問してきた。
「探検に行ったんだよね?」
確かめるように訊いてくる。
「そうですよ」
何がおかしいのだろう。気になりつつも質問に答える。
「おかしいよね?だって探検に行ってるのに、その洞穴では全員、わき目も振らずに前だけ見て半分近くも歩いているんだよ?」
その通りだった。探検に行ったのに、頭が付きそうなくらいに近い天井部分の異変に、誰一人として気づいていなかったのだ。
ただ怖いだけだった思い出話が、矛盾を突かれて一気に不気味なオーラを纏い始める。

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選ばれた施設

用があって、家族と一緒にとある施設に行っていた。
ごく普通に楽しんでいたときいきなり館内放送が鳴り出した。
『ご来場中の皆様へ。この施設は、選ばれました。
つきましては皆様にご協力をお願い致します。
尚、協力しないということはできませんので、スムーズに行うため、
暴れずに係員の指示に従ってください』
やけに無機質な女の声だった。
聞いているうちに私たちは、何かがおかしいということに気がつき、
心臓が鷲づかみされているような恐怖を覚え始めた。
選ばれたって何だ?拒否ができないって?このやけに冷たい声は?
暴れることを想定している、このアナウンスは一体…?

放送がまだ終わらないうち、遠くから叫び声が聞こえ始めた。
うわっ、と短く叫ぶ男もいれば、キャアアアーとドラマのように綺麗な悲鳴を上げる女もいる。
うあーーっと低く叫ぶ男もいた。
それから間を置かず、破るように扉を開けて異様な男たちが入ってきた。
何というのだか…名前は知らないが、よく漫画で出るような全身防護服を
身につけ、何人もが駆け寄ってきている。
奥ではその男たちに捕まって暴れている人々が見えた。
彼らは銃などは持っていなかったが、物凄い力で私たちを羽交い締めにした。
暴れる者、泣き叫ぶ者も多く私の家族も恐怖に泣いていたが、
私はそのとき既に、暴れても無駄なのだという気持ちになっていた。
何が起きるのか分からない恐怖に早くも麻痺してしまっていたのかもしれない。
更に奥から、看護師のような女が、緊急患者用の寝台らしきものを走りつつ押してきて、
私たちはそこに寝かせられた。
そのままどこか遠くに連れて行かれた。

382 2/5 sage New! 2010/09/01(水) 11:04:13 ID:xN+Ow1Qj0
途中までは叫び声や泣き声、殴るような音やガラガラというキャスターの音がしていたのだが、
ある部屋に入るととても静かになった。
「では、降りてください」。丁寧な口調で看護師らしき女が言う。
そして私たちは見てしまった。
広い一室に、私たちと同じくキャスターに乗せられた人々が、すし詰め状態で並べられていたのだ。
その姿はまるで芋虫だった。手足を切り取られていたなどという残虐な意味ではない。
色とりどりの寝袋のようなものに入れられていたのである。
(先ほどから、「ような」「らしい」ばかりで漠然としてしまっているが、
正式名称も知らなければ調べる気も起きないのだから仕方がない)
その寝袋らしきものは手だけを出せるようになっていた。
しかし身動きをさせないためなのか、ぐるぐるとテープで全身を巻いており、
その上、目隠しまでついていた。自由になるのは手と口だけ。
けれど喋っているものは少なく、ううう、うう、と呻いて
台の上でがむしゃらに転がるばかり。
無論全員が呻いているわけではなく、嗚咽するものや叱責を受けているもの、
小さく冷たい喋り声(これは、奴らの声だ)もたくさん聞こえてきた。
ともかく芋虫状態にされた人々が、低く呻き、ごろごろと無様に暴れ回っている…
その光景は私に深い恐怖と、そして自分もこれからこうなるのだという絶望を感じさせた。
大勢の人間が必死で暴れているのだ。今思っても、とても恐ろしい光景だった。

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お盆の虫

死ぬほどではないが

私が生まれる前に祖母が亡くなった
祖母の葬儀中、お経を読んでいると紋白蝶が入ってきたらしい
何故か毎年お盆になるとクワガタor紋白蝶が必ず家に入ってくる

去年はクワガタが入ってきたんだが羽音が五月蝿いのでボディーソープかけて殺した
クワガタ殺して一週間後に腕を骨折、一ヶ月後に鼻を骨折、クリスマスデート中に彼女が転倒して腕を骨折…
今年のお盆は虫来るかな(?_?)

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記念樹

俺が子供の頃体験した話し。

俺が物心ついた頃から、うちの庭にはよく、女の子が入ってきた。
歳は10歳ぐらいで、ニコニコと笑って俺の遊び相手になってくれた。
両親が共働きだったから、一人で留守番することも(短時間だが)
多く、そんなときはいつもその子と遊んでいた。

女の子は両親には見えないらしく、「おねーちゃんと遊んでる」
なんて母親に言っても「どこにいるの?」って返事ばかり。
でもそんなのは子供にとってはどうでもいい事だったのだろう。
俺はあまり気にせず、そういうもんなんだと当時は思っていた。

女の子は決まって、庭の一本の木の近くで遊んでくれた。
木登りしてみせてくれたり、虫を捕まえたり。木陰で一緒に
昼寝したりもした。近所にあまり同世代の子供がいなかったせいもあり、
歳は離れていたがとても良い友達のような関係だった。

だが、小学校に入り、社会性が芽生えてくると、「周りと違う」
という気持ちが出始めた。女の子とはあまり遊ばなくなり、
たまに遊んだときも「ねえ、なんでほかの人には見えないの?」と
しつこく女の子に聞いたりした。
そんなときは決まって、女の子は「ごめんね」と困ったような笑顔で
木の陰に隠れてしまい、それっきり消えてしまうのが常だった。

でも、たまには無性に女の子と遊びたくなり、追いかけっこしたり
地面に棒で絵を書いたりして無邪気に遊ぶこともあった。
友達というよりは、兄弟に近い関係だったのかもしれない。

481 本当にあった怖い名無し sage 2010/08/17(火) 00:52:58 ID:zKqYkWU20
そんな日々を過ごし、2年生になる直前の3月、俺は一家で
引っ越すことになった。父親の転勤が急遽決まったということで、
慌しく引越しの準備をした。

女の子は、それを寂しそうに眺めていた。俺も女の子と別れるのが
つらく、準備を手伝うことでそれを紛らわそうとしていたが、
こらえきれずとうとう泣き出してしまった。

普段、仕事でいつも遅くまで帰ってこない父親も、当然引越しの
準備をしていたが、俺の泣いている様子を見て優しく声をかけてきた。

「○○、寂しいかもしれないけど、あっちの家は広くて、新しくて
きっと楽しいぞ」

違う、そんなんじゃない、と俺は更に泣いた。あそこにいる子と
会えなくなるのが嫌なんだ、あの木のところにいる女の子だよ、と。

父親の動きが一瞬止まって、木のところをゆっくりと見た。
そして、父親の目から涙がつーっと垂れてきた。

お前、ずっと居たのか。そうか、その木、お前の木だもんな。
父親がそういうと、女の子はニコニコ笑って答えた。

そうだよ、パパが植えてくれたんだよ。私の記念樹。
そう言うと、女の子の身体がすぅっと浮き上がり始めた。

母親も呆気にとられてその様子を見ている。父親は女の子に叫んだ。
ずっと○○を見ててくれたんだな。ありがとう。ごめんな、気づいてやれなくて。