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温泉

643 名前:チキン 投稿日:2001/04/30(月) 17:18
母と娘が旅行に行った。
娘はもうすぐ嫁ぐ身、最後の母子水入らず。
ありきたりの温泉宿で特徴は海に面した・・・それだけ。

部屋に通されるとやる事がない。

駅から続く温泉街の土産物屋はだいたい覗いて来たし、夕食
までにはまだ時間があった。
そこで二人はお風呂に行く事にした。

「この先の廊下を行くとあります。今でしたら丁度夕日が綺
麗ですよ」
女中さんはそう言って忙しそうに戻って行った。
言われた通りに進むと一本の長い廊下に出た。
左右にはバーや土産物屋が並んでいた。
そこを通り過ぎて行くと、廊下は右に曲がっていた。
その正面には『男湯』『女湯』の暖簾が。
中から音は聞こえない。ふたりで満喫出来そうだ。

支度を済ませ浴場に入ってみると、案の定誰もいない。
「うわー、素敵ねぇ」
娘は感嘆の声を挙げた。
正面は全面開口の窓、窓に沿って長方形の湯船。
その窓の外には夕日に光る一面の海。
二人は早速湯船に入った。

娘は湯船の右奥が仕切られているのに気付いた。
1メートル四方程の小さなもの。
手を入れてみると、飛び上がるほどの熱い湯だった。
「きっと足し湯ようなのね」
母の言葉で娘は途端に興味を失った。

風呂は全く素晴らしいモノだった。
湯加減、見晴らし、なにより二人きりの解放感。
窓と浴槽の境目にはちょうど肘を掛けるくらいの幅があった。
母は右に、娘は左に、二人並んでたわいもない話をしていた。
ゆっくりと優しい時間が過ぎて行く。

続く。

644 名前:チキン 投稿日:2001/04/30(月) 17:42
続き。

その時、母は突然悪寒を感じた。
自分の右の方から冷たいモノが流れて来るのを感じたのだ。
普通ではない、なぜかそう直感した。
あの熱い湯船の方から冷たい水が流れてくる等ありえない。
それに視線の端に何かがチラついている気がしてならない。
急に恐怖感が涌いて来た。
それとなく娘の方を見てみる。

母は血の気が引く思いがした。
娘の表情。これまでに見た事のない表情。
しかも視線は自分の隣を見ている。
口はなにかを言おうとパクパク動いてるが、声は出ない様子。
母は意を決して振り返って見た。

確かに誰もいなかったはず。
また、後から誰も入って来てはいないはず。

が、自分の右隣には見知らぬ女がいた。
しかも自分達と同じ姿勢で肘をついて外を見ている。
長い髪が邪魔して表情まではわからない。
しかしなにか鼻歌のようなものを呟きながら外を見ている。

「おか、あさん、その人・・・」
娘はようやく声を絞り出した。
「ダメ!」
母は自分にも言い聞かすように声を挙げた。

続く。

646 名前:チキン 投稿日:2001/04/30(月) 18:03
続き。

母の声に娘はハッとして口を押さえた。
そう、別の客かも知れない。
そうだとしたら、あんな事を言うのはとても失礼な事だ。
けど。
誰かが入って来たなら気付くはず。
ましてや自分達のすぐ近くに来たなら尚更だ。
やっぱりおかしい。
そう思って母の方を見ると、さっきの女はいなくなっていた。
しかし母に視線を合わすと、今度は洗い場の方を指指している。
そこには。

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大司令症候群って・・・

884 コピペ隊 sage 2005/08/13(土) 20:33:49 ID:0bpzzD9a0
Q: 私は27歳女性です。【0580】あやつり人形のように体を動かされたという体験をしましたで、林先生はさせられ体験であると回答されていました・・・。
それは医学のお立場からの回答と思われますが、間違っています。正しい知識をみなさまにお伝えするため、私はこのメールを書きました・・・。

あれは、大司令症候群のテレパシーです。
本当に視線を意思的に動かされ、行動を命令されます。
実際、ラジオやテレビ、放送塔のような感じで脳内に命令します。

わたしも、あるボランティア活動のリーダーをしていましたが、
吸殻や空き缶や司令には、うるさく口を挟みました。
そんな、口を出すんだったら、自分でしろ!って言ってやりました。
司令されっぱなしは危険です。

しかし、相手のこころを変えることができます。
みんな、パニックになってしまい、それどころではナイのだと思います。
本当に、その状態が三日も続いたらバテてしまうでしょう。

だけど・・・
私はがんばりました。
分裂症のお薬は脳を鈍感にすることを前提にしています。
しかし、お薬を飲み続けてしまうと副作用で、家事も育児も仕事もできなくなってしまいました・・・。
必要とされないこと。それがさらにどんどん自分を壊して崩れていきました・・・。

ある日決めました・・・。
声達をコントロールして仕事に復帰すると・・・。
そのときは一桁の足し算もできない脳の状態でした・・・。
お薬の副作用です・・・。
しかし私は意志が強かったのでお薬をやめました・・・。
副作用の世界で生きるか?自分のやりたいことが出来るか?
自分のやりたい事を選びました。
おかげで質はちがいますけれど症状は児童の頃からです。
今回は、一番強い電撃反応会話でした。

885 コピペ隊 sage 2005/08/13(土) 20:34:45 ID:0bpzzD9a0
いろいろな画面を相手に見せてあげることにより・・・。
お話を聴いてあげたり、話し合ったりということで・・・
こころを認め合い・・・
そして今、ついに・・・
嫌がらせはなくなりました。

存在達はみんな優しくなりました・・・。

声達・・・曰く・・・
「愛は憎しみかと思っていたら愛は優しさだった」・・・。
もちろん、大司令症候群の意志も、もうまったくありません・・・。

大司令症候群の声には、惑わされない!
こころをこころとして認め合った結果報告です。

いま声達はおしゃべりで、夜になると
「お話し聴いて欲しい。お話し聴いてほしい。」と来ます。
だから、眠るために、アモバン、レンドルミン、セルシン、デパスを飲んだりしています。

出会えて良かった。と言う言葉をきくたびに、安心がひとつ増えます。

これこそが統合失調病が統合された状態だと、私ははっきりわかりました。
先生も医学の先入観にとらわれず、このような治り方があることを、是非是非全国に広めてください・・・。

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白い奴

950 本当にあった怖い名無し New! 2006/12/07(木) 03:21:10 ID:dCsg6z5pO
去年の今頃、先輩と二人で日本海にサーフィンに行った。
一応、フル装備で行ったが、水温が予想外に冷たく、『寒い』と言うより『痛い』だった。
俺と先輩はサーフィンを断念し、カニでも喰いに行こう!と、近くのカニ鍋を出してくれる民宿に泊まる事にした。
風呂で暖まった後、夜の海が見える部屋で酒を飲みながら喰うカニ鍋、最高だった。
二人ともほろ酔いになりかけの頃、先輩が
『おいおい!こんな時間に波乗りしてる奴おるぞ!』と。
俺は『んな阿保な!』と言いながら海を見た。
すると、確かに、海にポツンと白いスエットスーツを着た奴がいる。
しかし時間はすでに夜の10時を回っている。
『あいつ、何してんすかね?』と俺は言った。
先輩はその『白い奴』をジーっと見つめたまま黙っていた。
俺は
『あいつ寒くないんすかね?っつーか、暗くて波見えんっしょ?』と言った。
その時、先輩が、その『白い奴』を見ながら
『ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アアア!』と気持ち悪い声を出しはじめた。
俺は何のギャグだ?と思い、先輩を見た。
先輩は一点(白い奴)を見つめながら、『ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アアア』と不気味な声を出し続けた。
ツヅク

951 本当にあった怖い名無し New! 2006/12/07(木) 03:38:02 ID:dCsg6z5pO
俺は先輩に
『いやいや、何の真似っすか?』と聞いても返事どころか、その奇声をずっと出し続ける。
俺は訳がわからず、とりあえず先輩の両肩を揺すり、
『ちょっ!先輩!』
と言うと、先輩は
『ギヒィィィィィィ!』みないな甲高い声を出し、泡を吹きながらその場に仰向けに倒れた。
俺は急性アルコール中毒かと思い、慌てて誰かを呼ぼうとした、その時、
『キイィー-ーン』と、凄い高い音と共に頭痛がした。頭の中で鉄琴を叩かれたような。
俺は頭を抱え込み、うずくまった。
その音が段々と高くなってくる。
そして頭の中にその高音と共に、凄く低い男の声で
『おーーーい・・・おーーーい・・・』
と聞こえてくる。
俺は頭を抱えながら何気に窓の外を見た。
するとさっきの白い奴が海の上(海面)に立ちながら気持ち悪い動きをしながら、こちらに歩いている。
まるで全身の骨が折れたような、操り人形のような、
人間とは思えない動きで少しずつこちらに歩いていた。
俺は本能的に『ヤバイ!』と思い、とっさに卓上の食器やコップを壁に蹴りつけた。
『ガシャーン!!』

食器などが割れる音に気付いた民宿の従業員が駆け付けてくれ、それと同時に頭痛が消えた。
先輩は気を失っていた。

953 本当にあった怖い名無し New! 2006/12/07(木) 03:46:28 ID:dCsg6z5pO
民宿の従業員はすぐに救急車を手配し、
駆け付けた救急隊員に
『食中毒の恐れがある』
と言われ、先輩と一緒に、俺も救急車に担架で搬送された。
救急車の中で隊員に『何か生の物を食べたか?』とか色々聞かれ、ありのままの事を答え、海に変な白い奴がいた事も報告した。
すると、三人いた救急隊員は何か気まずそうな雰囲気を出し、しばらく沈黙が続いた。
そして一人が
『・・・今年も出たかぁ・・・』
と小さな声で呟いた。

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影のない女

207 本当にあった怖い名無し sage 2006/12/10(日) 00:48:31 ID:/WktQKKN0
「一度霊体験をするとそれからしばらく霊体験をしやすくなる」
という話を聞いたことがあるだろうか?
霊感が強くなるのか、霊とベクトルが合うようになるのか、はたまた霊を意識するようになるのか、
理由はよくわからないが、とにかくそういうことはあるらしい。
これから書き込むのは、数年前、当時大学生だった俺がのっぽのYと茶髪のAという
二人の友人を引き連れて心霊スポット荒らし(心霊スポットでバカ騒ぎしたり、カップルおどかしたり)
をしていたときに体験したいくつかのエピソードの内の一つで、俺達の最初の霊体験の話だ。

208 本当にあった怖い名無し sage 2006/12/10(日) 00:49:03 ID:/WktQKKN0
大学1年の後期、冬休みを目前に控え浮かれていた俺達は、
週末にF県にある某神社にキャンプをしに行くことにした。(心霊スポット荒らしの一環)
その神社は「女性が強姦されて殺された」「いやいや、強姦されて世を儚んだ女性が首を吊ったのだ」
といった噂のある場所で、ようするに「出る」と言われる場所だった。
夕方に神社についた俺達は早速テントを立て、各自分かれて辺りを散策しはじめた。
見るからに古そうな神社で、鳥居の塗料はほとんど落ちており、周囲にぽつぽつとしかない民家が
いっそう寂しさを引き立てていた。
(なるほど、こりゃ妙な噂が立つのも頷けるな)
俺はそう思いながら、一人神社の周囲をぐるぐると見て回っていた。
三人で1時間ほど神社を見て回ったが、不思議なことも起こらず不気味なものにも遭遇せず、
「やっぱり幽霊なんていねーよな」
等と笑いながら、俺達は夕食のカレーを作り始めた。
肉を切り、野菜を切り、米を炊き、
粗方完成したカレーを持ってきたカセットコンロで煮込んでいるときだった。
「何してるの?」
と、不意に声をかけられた。
声のした方を見てみると、俺達と同年代か、あるいは少し年上くらいであろう女性が一人立っていた。
「ねえ、何してるの?」
女性は再び問いかけてきた。
突然声をかけられたことに一瞬びびったが、そのときの時間はまだ午後8時前くらい。
若い女性が一人で歩いていてもおかしくない時間帯だったので、俺達はすぐに平常心を取り戻した。
「あぁ、キャンプですよ」
とY
「今晩飯のカレー作ってるんです」
と俺
「お姉さんもよかったらどうですか?」
とAが続ける。
「いいの?」
と言いながら、女性は俺達の方にゆっくり、本当にゆっくりと近づいてきた。

209 本当にあった怖い名無し sage 2006/12/10(日) 00:50:41 ID:/WktQKKN0
そこで俺はその女性の姿に妙な違和感を覚えた。上手く言葉にできないのだが、何かがおかしい。
YとAも同じような感じだったようで、俺達三人は顔を見合わせたり小首を傾げたりしていた。
手を伸ばせばもう手が届く、というところまで女性が近づいてきたところで、
俺はようやく違和感の正体に気付いた。
この女性には影が無い――
ありがちだな、と思った人もいるかもしれない。
しかし俺が言っているのはいわゆる影法師のことではなく(影法師もなかったかも知れんが)
人間の身体にかならずあるはずの、鼻の下や目の窪みといったところに出来る影のことだ。
まるで小学生が描いた人物画のように、その女性には陰影が全くなかったのだ。
その女性は、俺が違和感の正体に気付いたと知ってか知らずか俺の隣に座り
にたりと(決してにっこりと言ったようなものではない)歯を剥き出しにして笑った。
そこで俺はもう一つ、奇妙なことに気付いてしまった。
女性の首が異様に長いのだ。
最初は普通だったはず(暗くて距離があったとしてもさすがに分かる)なのに、
今俺の隣に座っている女性の首は、常人のそれの二倍以上はあるようだった。
YもAも、女性の異常さにとっくに気付いているようだったが、恐怖のためか
身体が全く動かないようだ。当然俺も蛇に睨まれた蛙のような状態で、指一本動かせなかった。
逃げ出すこともできず、目を逸らすこともできず、
俺達はひたすらこの異常な状況が終わるのを待つしかなかった。
どのくらい経っただろう?俺には1時間にも2時間にも感じられたが、実際は数分だったと思う。
唐突に、女性が声を上げて笑いはじめた。ゲラゲラと狂ったように、壊れた人形のように。
恐怖の限界に達していた俺達は、その笑い声を皮切りに猛ダッシュで車まで逃げ込み、
近くのコンビニまでフルアクセルで飛ばした。その間も笑い声が耳から離れず、
本気で気が狂いそうだったように思う。

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触れてはいけないモノ

576 通りすがりの名無し sage 2006/12/13(水) 18:31:56 ID:pf1GsXTF0
そろそろ年末、旅行シーズンなので自分が体験した旅行での怖い話を一つ。
かなり長いので読みたくない人はスルーして下さい。

1/9
中学の時の修学旅行で京都へ行った。
夕食、風呂も終わって旅館で寝るまでの自由時間を楽しんでた時だった。
俺は右隣の部屋に良い連中がいるので遊びに行った。
俺達は定番のトランプやらウノやら一通り遊んで、飽きはじめた頃、誰かが
怖い話をしようぜ。なんて事を言った。
部屋の明かりを消して中央に10人ほど集まり、1人目の話が始まった。
2人、3人・・・4人と話は進んで行き、次はA男の番だった。
A男『安い旅館や修学旅行で使われる部屋ってでるんだよな!』
A男『御祓いの為にお札が絵やツボの裏、押し入れの中に貼ってあるんだってよ』
A男『探してみようぜっ!』
怖い話を期待してたのでシラケつつ、部屋中の捜索が始まった。
実際にあったらあったで面白いし、何よりありそうな感じがした。

577 通りすがりの名無し sage 2006/12/13(水) 18:34:06 ID:pf1GsXTF0
2/9
絵やツボの裏側、押入れの中はもちろんテレビの下などあちこち探したけど、
結局何一つ出てこなかった。そのうち、どこかの部屋で始まっていたマクラ
投げが伝染してきて、この部屋でもマクラ投げ大会が始まった。
だんだんエキサイトしてきて、布団を投げ始めたりプロレスごっこになったり、
修学旅行の夜というのを満喫していた。
A男『おっ?』
少し遊び疲れた頃、A男が天井にある点検口を見つけた。点検口ってわかる?
天井裏に入るための入口で、普通の家だと洗面所あたりの天井についてるやつ。
そこの旅館はなぜか部屋の端っこの天井についていた。
A男は悪いやつじゃなかったが、ちょっと度が過ぎてしまうタイプだった。
A男『おぃ、あんなか入って見ようぜ!隣の部屋まで行けるんじゃね?』
暗所、閉所恐怖症の俺は断固拒否した。他の連中も疲れただの汚れるだので拒否してた。
A男『なんだょ、じゃ俺が入ってみっから馬になってくんね?』
3人で2段の馬を作りA男が点検口を開ける。スムーズには開いたが、パラパラと
埃が落ちてくる。たぶん長い間使われることが無かったんだろう。開いたその先
には真っ暗な空間が広がっている。
A男『なんだよ、くれーなー』
A男が中に頭を突っ込んでしゃべってる。中が明るいとでも思ったのだろうか。
A男『あ・・・・』
何かを見つけたのだろうか、A男が声を漏らした。

578 通りすがりの名無し sage 2006/12/13(水) 18:36:18 ID:pf1GsXTF0
3/9
A男『おぃなんかあったぞ!』
と言いながら、A男は両手を穴の中にあげたまましゃがんで頭だけを暗闇の中から出した。
穴が小さいため、手に持っているものと頭を同時に出せなかったんだろう。
手をゆっくりと暗闇の中から明るいこちらの世界へ戻す。
手に持っているものが見えたとき、その部屋の中にいる人達の動きが一瞬止まった。
A男『うゎぁぁ!なんだこれ!』
天井裏は暗くて、A男にはそれが何なのかまったく分からなかったんだろう。
分かっていれば、それを取ろうなどとは考えもしなかっただろうに。

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混乱

272 本当にあった怖い名無し sage 2008/11/05(水) 15:06:58 ID:UYGPQoBa0
大学の友人A.B子.C子、Dと突如肝試しに行く事になった。
場所は大学から車で一時間の俺の家の隣町
ネットで書いてあった廃病院らしい。
隣町の地理はよく知っているが、その廃病院とやらは俺は知らなかっので、
俺は好奇心で快諾した。大学からついでに車で帰れるのも魅力だった。
談笑しながら目的地につく。そこは意外にも見知った道のちょっと奥だった。
細い道を少し進んでいくと、暗闇の中に突然、4階建の大きな廃墟が出現した。
20年間も近くに住んでいて、こんな大きな知らない廃墟があったとは正直驚いた。
お調子者のAはノリノリ、B子もテンションが高い。C子はちょっと怯えていた。
Aと俺が懐中電灯を持ち、入り口を開けて中に入った。意外と簡単に進入できた。
Aがいろいろな方向に懐中電灯を向ける。B子はわけのわからないハイテンション。

C子は俺の後ろにピタっとついていた。
中は古い、昭和時代を思わせるような壁とロビー。
ふと俺はここである事に気がついた。
この場所は回りはなにもない畑が広がっているはずで、
こんな大きな建物がある事に20年間気がつかなかったはずがないのだ。
また、この場所はショッピングセンターからそれほど離れていないはずだが、
そんな明りは近くにはどこにもなかった。
そんな事を考えているうちに、突然B子が笑いながら明りもない暗闇の中の階段を上りだした。
俺もAもC子も唖然とした。
この暗闇の中B子1人で行かせるわけにはいかないので、俺たちは直ぐに追いかけた。
C子は悲鳴に近い形でB子戻ってと叫んだ。
内心、来るんじゃなかったと後悔しながら、暗闇の中、B子の笑い声だけを頼りに追いかけた。
息を切らしながら階段を上っていく。全員かなり必死だった。
ふと、暗闇に5階血液系病棟という文字が目に飛び込んできた。
二人も気がついたようで、足を止めお互いに目を見合わせた。
この建物は外から見た限りでは、4階建だったはずだ。
なのに今いる場所は既に5階とはどういう事だ?
B子の声はさらに数階上の階から聞こえているように感じる。

273 本当にあった怖い名無し sage 2008/11/05(水) 15:07:44 ID:UYGPQoBa0
俺たちは迷った。このままB子を追いかけるか、一旦戻って、車でB子を待つか。
外部との連絡を試みようとも考えたが、携帯は全員圏外。
やはりこの建物はおかしい。市街地からすぐ近くなのに圏外のはずがない。
俺たちは思い切ってB子を追いかける事にした。
5階から6階循環器系病棟、7階呼吸器系病棟、8階感染症病棟・・・
お互いになにも言わなくなった。明らかにありえないからだ。
9階、不気味に光る非常口の文字。屋上らしい。
電気が来ているはずがないのに、非常口の文字は不気味に光っていた。
非常口から屋上に出る。扉は意外とあっさりと開いた。
このまま建物の中に閉じこまれるのではないかと恐怖から、
とりあえず外気の触れる所に出れたことに少し安心した。
しかし、その安心は束の間だった。
そこは星も月もない。ただ暗闇が広がっているだけだった。
ショッピングセンターや住宅地の明りどころか、地上を見下ろしてもただ、暗闇が広がっているだけだ。
B子は見当たらない。途方に暮れる。
突然全員の携帯がなった。着信は全てB子からだ。
皆直ぐには出ない。さっきまで圏外だった上に、
ビジネスホンでもないのに、同じ電話番号から複数に発信できるはずがないのだ。
恐る恐る携帯に出る。B子だ。俺は「今どこにいる?」と聞いた。
B子は4階にいると答えた。
「4階のどこか?」「ナースステーション」と短い返事が来た。
「今からいくからそこ動くなよ?」と言い切る前に電話が切れた。
携帯を見るとやはり圏外だ。
AとC子に4階のナースステーションでB子を拾って車に戻るとういう方針を伝えた。
二人とも異存はなかった。非常口に戻り暗闇の階段を下りる。
非常口の文字は不気味に光ったままだ。