カテゴリー
ホテル・旅館

男の死因

偶々

俺が出張のために東京のビジネスホテルに泊まったときの話だ。
ホテルに到着して一休みしようとした時、たまたま路地を挟んだ向かいの同じようなビジネスホテルを見た。
俺の部屋とちょうど同じ位置のひとつ下の階から男が飛び降りようとしていた。
俺は急いで携帯を持って部屋を出た、なぜならその男は大学に居たときの同期だったからだ。
なるべく早く歩きならがら、そいつの携帯の番号に電話を掛ける。
「もしもし、久しぶり。○○だけど」
「・・・ああ、なんだお前か。いま立て込んでるんだが、後からまたかけなおしていいか?」
「いや、今じゃなきゃ駄目なんだ」
そうして何気ない会話をしながら向かいのビジネスホテルに入った。
ちょうどフロントは不在で、階段を使ってその部屋に向かう。
ホテルのつくりも似ていたので部屋はすぐに分かった。
急ぎながら、しかし相手に気づかせないように会話を続けるのが難しかったかな。
そうして、あいつの部屋の前まで来たところで言った。
「あの頃は楽しかったな」
「・・・ああ、本当にな。あの頃に戻りたいよ・・・」
幸いなことに部屋の鍵は掛かっていなかった。
「まったくだ」
その言葉と共に俺は部屋に突入してベッドルームに向かった。

結果から言うと間に合わなかった。
男はすでに飛び降りた後だった。
問題はその男の死因がベッドの上から飛び降りて死んだ首吊り自殺だったことだ。

カテゴリー
ホテル・旅館 寺・神社

本能寺の変

7年前の高2の夏休みのことになる。
夏休みになって一人、京都に旅行に行った。中学の時に修学旅行で行くはずだったが
当日の朝、家を出て100mしないところで車にはねられ(ガチ)、行けなかったので
夏休みを利用して行くことにした。
そんなわけで新幹線利用して京都まで行った。意外と近代的だなと思った。
旅館に行くと同い年くらいの可愛い女の子の仲居さんが部屋まで案内してくれた。
聞けば旅館の主人の娘さんで年齢は自分より一つ年上。
東京から来た事と中学の修学旅行の事を話したら、明日は京都の観光案内をしてくれると言ってくれた。
そんなわけで次の日、京都案内をしてもらった。
金閣寺、銀閣寺、清水寺、太秦村、北野天満宮、平等院、二条城とかいろんな場所を案内してもらった。
最後にどうしても立ち寄りたかった場所があった。

本能寺だ。
意外にも本能寺はこじんまりとしていたが一応、寺のようなものがあった。
目当ての信長廟を見つけ持参していたカメラに6つ目のフィルムをセットして信長廟を撮影しようとしたとき、
いきなり後ろから首を絞められた。
何かを首に強く当てられ気管を圧迫している。
最初は案内してくれている娘(以下U子……もとい、U)が冗談で絞めていると思った。
しかし、どう考えても首に押し付けられている力は相手を殺す力だった。
じゃあ一体、誰が自分の首を絞めているのか?苦しくなってカメラを落としてしまう。
そんなことを思った矢先に後ろから声がかかった。
「ねえ、大丈夫?」と。
Uのこえだった。その声はどう後ろから首を絞めている人間の距離より遠い場所からした。
しかし、その言葉からすると自分の首意を絞めている人間はUに見えていないということになる。
そんなことを考えているうちに方に手が置かれた。Uの手だった。

カテゴリー
ホテル・旅館

団体客

3年前の冬。あんまり幽霊を信じないできたが、一度だけおかしな経験をした。
当時付き合っていた彼女と群馬県の渓谷沿いの古い温泉で1泊した。
人気がなく、清潔感はあったが、古い感じの旅館で。
温泉街自体も古く、つぶれた土産店などがあり、周りは鬱蒼とした渓谷。
予想に反して、さびしい温泉街だった。  
旅館で通された部屋は、1階。長廊下の奥で他の部屋とは少し違う感じだった。
午後3時頃なのに、薄暗く、館内にも人はまばら。
部屋は渓谷に面していたが、陽は十分に入らない。  
おかしなことは、その夜11時頃、彼女と大浴場から上がったときにあった。
大浴場は長廊下の先にあった。
その長廊下は、大体50メートルくらいだろうか。
途中でくの字型に緩やかに折れまがっていて、自分たちの部屋からは大浴場は見えないが、 ほぼ直線的な位置にある。
大浴場ロビーで彼女が挙がってくるのを待っていたのだが、
そこがどうも薄暗い。電気は落とされていて、あるのは長廊下の光だけ。

638 本当にあった怖い名無し New! 2012/03/15(木) 00:22:09.89 ID:U5OExjf40
ミュート状態の古いゲーム機やUFOキャッチャーが置かれていて、 そのネオンが無音のなか光っている、そんな状況。
なんとなしに長廊下の折れまがったところを見ていたら
たくさんの浴衣姿の、年配の団体客ような男女がわらわらと右から左へ、長廊下を横切るように 階段を降りていく。
それを見た僕は、
階下にあると教えられていた渓谷露天風呂に向かう階段を降りていっていると思った。 彼女が戻り、長廊下を渡っていく。
そして、渓谷露天風呂の位置をみようと、 長廊下の折れまがったところに来て、団体客が降りていった階段をみる。

すると、 ないんだな。これが。
階段がない。 降りていく階段どころか、団体客が降りてきたと思われる階段さえ。
そこは何もない、普通の折れまがった地点。
「え?あれ?」と思って混乱する俺。
隣にいた彼女に事情を説明すると「(左から右へではなく)奥に行った人た
ちを見間違えたんじゃない?」と取り合ってくれない。

642 本当にあった怖い名無し New! 2012/03/15(木) 01:48:54.28 ID:U5OExjf40
そんなはずはない。注意深く見ていた。 それに、あの姿は間違いなく、大浴場ロビーから見て左の階段から降りてきて、長廊下を横切り、 右の階段へ降りていく姿だった。
ぞっとした。階段どころか、人が通る道さえないじゃないか・・・。
部屋に戻って、気がついた。 あの団体客に、全く「声」や「会話」がなかったことを。
それだけじゃない。思えば足音さえも、全くなかった。古い木造の旅館だったから、あれだけ大人数が動けば足音が響くだろうに・・。顔も、皆一様に、下を向いていた。
次の日、受付で聞いてみた。 「団体のお客さんは宿泊されていますか?」 「ええ、少々お待ち下さい・・。昨日、今日では、いらっしゃらないですね。いかがなされましたか?」見てしまったな、 と思った。
にいくことを伝えると、その温泉町ではないが、すぐ近くの峠道が有名な心霊スポットになっていることを僕は聞いていた。

カテゴリー
ホテル・旅館

ビジネスホテルにて

去年の正月の話。

短く纏めるつもりがかなりの長文になってしまったので暇な人だけ読んで頂ければと思います。

俺は二十歳位から都心で生活しているのだが、正月は暇なので実家に帰る。
改めて東京は地方出身者の集まりなんだな、と感じる程正月は道路もガラガラ。
なので正月は車で15分もあれば実家に帰る事が出来る。

俺は片親で実家には親父しか居ない。
この親父がまたヤンチャと言うか豪快と言うか、過去正月にお互い酔っぱらって
鼻骨骨折、前歯欠損レベルの喧嘩を良くしていた。
さすがに最近はお互い大人になって殴り合いになるような事は無くなったが。
121 ビジネスホテルにて2 2009/12/14(月) 06:42:24 ID:Mg+YjVjL0
少々話が逸れたが、そんな親子関係なんだ。地元の友達みたいな。
当然親父も俺も二人で正月を過ごすってのはなんだか照れくさいもんで、
毎年親戚の家で鍋なんかをつつきながら、酒飲んで馬鹿話してるのが毎年恒例。
親戚は親父の弟(つまり叔父)、お嫁さん(つまり叔母)、そこの娘(従姉妹だね)などなど皆明るい性格で楽しく過ごさせて貰ってる。
ちなみに叔父、叔母は所謂霊感体質ってヤツで何度か巻き込まれた事がある。
それはまた別の機会に。

その年帰省した時、俺はデジタル一眼を持っていた。キム◯クがCMやってる奴ね。
なんでかって言うと年末の俺の誕生日、毎年友人や後輩や先輩、仲間の皆が誕生日会を開催してくれるんだ。その時なんとなく欲しいなあ、と思っていたそのデジタル一眼を先輩がプレゼントしてくれた。タイムリーで凄い嬉しくて実家で皆の写真を撮ろう、と思ってさ。

122 ビジネスホテルにて3 2009/12/14(月) 06:43:40 ID:Mg+YjVjL0
家系はみんな大酒飲み。鍋食べながらどんどん酔っぱらっていった。
親父は俺のカメラを取り上げ、パシャパシャ撮って楽しんでいた。
「先輩から貰ったもんだから悪戯すんなよ」と忠告した俺が馬鹿だった。
そんな事言われるとウチの親父は燃える。たけし軍団とたけしのようになってしまう。
案の定、鍋にレンズのフタを入れて煮込み出したり、わざと落下させたりし出した。
最初は俺も笑っていたがどんどんエスカレートしていく愚行に、酒の入った俺も怒りだしてきた。「次ふざけた事やったら怒るぞ」と忠告した記憶がある。
いつもこんなやりとりなんで周りは笑ってる。

普段酒飲んでも変わらない俺なんだが、日本酒だけは鬼門。その為日本酒は「正月のみ」と
決めている。今思ったが、だから親父と喧嘩になるんだな、、、。
相変わらず親父は悪ふざけ、ついに俺がキレた。
「いい加減にしろよコノヤロー」ってな具合で始まってしまった。
止めに入る叔母。「うるせーよコノヤロー」って具合でもう止める事は出来なかった。

123 ビジネスホテルにて4 2009/12/14(月) 06:48:05 ID:Mg+YjVjL0
流石にこの歳で殴り合いってのも寒いので、俺はその場で帰る事にした。
飲酒運転は出来ないので代行を探そうと思ったがそれすら面倒くさく、カード会社に連絡をして最寄りのホテル手配を頼んだ。
しかし、いつも宿泊しているホテルは満室。すぐ他のホテルを手配してもらった。
結局隣町のホテルでタクシーで5000円位の距離。タクシーも手配してもらった。
そんな俺をみて親父も「テメー偉くなったもんだなコノヤロウ」ってなもんで一触即発だったんだ。叔母は「お正月から親子喧嘩なんてやめてよ。◯◯ちゃん(俺)、我慢して」と懇願されたが「ウルセーよコラ」と完全に輩モードに突入していた。叔母さんごめん。

カテゴリー
ホテル・旅館

妙な音と気配

俺の前の家は二階建てだった。
引っ越してからすぐのある日、
二階の押入の左の壁から
きーぎーって音がした。
最初は風かなんかだろう、
とかきしんでいるだけだと思っていた。
それは二、三日続いていた。

数日後、仕事で遅くなった俺は、夜遅く帰宅。一人暮らしで、家はとても真っ暗だった。
ゴトッって二階から変な音。荷物でも落ちたんだろう、
と思いながら電気をつけに行く。
その時、人の気配がした
なんていうか、人がいる感じってわかるよな そんな感じ。
暗くて自分の手も確認できない。
けど、その気配は、高速移動してる感じだった。
音も無く、気配だけ。

不思議に思いつつ、
すこし進み電気をつけた。

それは自分の家とは思えないほど赤く染まっていた。
階段に赤い線の様な後があった。
二階に上がる勇気も無く、
睡眠する事もできない。

少し離れたホテルに泊まった。
次の日家は普通にもどっていた。
二階の音がした場所は
真っ赤な手形が無数にあった。
何回も同じ所を叩き、
それは助けてほしい、と言っているような、残酷な跡でした。

カテゴリー
ホテル・旅館

引っ掻く音

長いけど怖いから読んでください。

出張だった時に泊まった郊外のビジネスホテルでの話。

飯は外で済ませてホテルにチェックイン。深夜の1時を回ったくらいでホテルは静まりかえっていた。6階の一番奥の部屋。せまいけど小綺麗なユニットバスで体を流し、疲れていたのでテレビを見るでもなくすぐに寝ようと思い、2時には消灯。

はぁ、今日は疲れたなぁ。と独り言をつぶやいて目を閉じる。
うとうとしてきた時にふと ザー ザー ザー っと何かを引っ掻くような音が聞こえてきた

やたらとハッキリと聞こえる。 真っ暗な部屋。見える光と言えばドアの下の廊下の電気のわずかな光

ドアの下の光に目をやると 人間の手のようなものが床のじゅうたんを爪を立てて引っ掻いている。 ザー ザー ザー っと。 しかもその手はドアの外ではなく明らかにドアの内側で動いている。

今自分に見えるのは手の影とドアの下のわずかな光。
電気のスイッチはドアの横にある。何があるか確かめたいが、怖くて動けない。
我慢できなくなりとうとう 誰だ! と叫んだ。 すると手は引っ掻くのをやめ、手も消えた。

幽霊…?と思ったが、取り合えず電気をつけて状況を確かめたかった。 ドアまで走って電気をつける。

振り替えって部屋を見渡す。 窓がいつの間にか開いていて、そこから真っ黒な床まである長髪を引きずりながら何かが飛び降りていった