この怖い話は約 4 分で読めます。

554 本当にあった怖い名無し sage 2011/03/10(木) 13:43:03.68 ID:Q6NTHKKoO
そいつはベッドの下から這い出てきた、そんな気がした。で、そいつは体をマイケルジャクソンみたいに前に倒して、俺の顔をじっと見てきた。(顔の中身も当然透明だったから確信はないけど、たぶん見てた)
俺は「何だこいつ」とか「怖い」って思うよりも前に、足の間に立たれて顔ガン見されるって状況に腹が立ってか(なんでだろうな)、とにかくこいつを退散させようと思った。
さっき首を動かした以上に力を込めて、足を動かそうとしたわけだ。そしたら案外すぐに金縛りは解けて、力を込めたその勢いのまま、俺の足は安物のハサミを閉じようと思ったら行き過ぎてクロスした、みたいな感じに透明人間の足にヒットした。
相変わらず縁しか見えなかったけど、そいつは足を押さえて「アウチ！」みたいなポーズをとってから、消えた。その瞬間に全身の金縛りが解けたので、眠かった俺はそのまんま寝た。
次の日、夜更かしした俺がホテルのモーニングを食い損ねたのは言うまでもない。
そういえば友人にガチの寺生まれで本当に霊感持ちのＹってやつがいるんだが、そいつもここ泊まったら俺より洒落にならないモノを見たって言ってた。もうここには泊まりたくない。

今月末に京都行く予定だから思い出して書いた。終わりです。

569 本当にあった怖い名無し sage 2011/03/10(木) 18:02:14.95 ID:Q6NTHKKoO
京都のホテルの話の続きというか後日談です。
また読み難かったらごめんなさい。

ホテルの名前は言わなかったが、この体験は帰ってからすぐにＹやオカルト好き仲間の友人数名に話した。
で、この話をした一年後くらいの夏休みに部屋でゲームしてた俺にＹからメールが届いた。
以下その時のメールのやりとりとかが出てくるが、もう昔のメールでそれ自体は消えてしまっているので、若干フェイク有りだと思ってください。
で、まぁ、そのメールの内容は「今京都に親父(Ｙは寺生まれだから親父は住職)の仕事の都合で遊びにきてる」という感じのものだった。そういえばさっきの話で、俺の親父も出張で～という流れを書いたが、別に我が家は寺じゃないです。
あのホテルは嫌だったが、観光地としては好きになっていた京都。純粋に羨ましかったので「いいなー俺も行きたい」みたいな返信をした。
するとＹから返ってきたメールは、「でも今泊まってるホテル、変なのいるんだよね」。
変なのって何？と聞くと、「部屋に入るまでの廊下に女がいた。こっち見てて、顔グチャグチャでキモかった。今もドアの前にいて、部屋の空気重いんだわ」。

570 本当にあった怖い名無し sage 2011/03/10(木) 18:05:53.22 ID:Q6NTHKKoO

「どこのホテルにもそんなんいんのかよｗｗ京都コワスｗｗｗｗ」と完全に自分の体験は過去のものになっていた俺。
そんな俺にＹが「部屋の中からの写メ送るわ。中からだから意味ないんだけどなｗ」という文章とともに添付してきた写真は、部屋はおそらく違うだろうが、俺が透明人間に遭遇したホテルと同じ内装だった。
その後のやりとりは、ホテルの名前を聞いて「そこ俺泊まったとこじゃねーかｗｗぅえっｗｗｗｗ」「なにそれこわいｗｗｗｗｗ」となんかテキトーな感じだったが、あのホテルに他にもそんなのがいたとか、正直洒落にならなかった。
Ｙが見たのははっきりした女の姿、俺が見たのは縁有り透明人間。しかも恐らく俺が見たのは男だったような気がする。シルエットというか縁的に。
それから学校でＹとその話をする機会があったので「透明人間もいた？」と冗談半分で聞いたら、「ベッドの下から出てきたんだっけ？…もしかしたらだけど、おまえ、はっきり見えてなくてよかったな」と言われ、詳しくは何も教えてくれなかった。