Categories: 洒落怖

噂の検証

この怖い話は約 3 分で読めます。

780 4/5 sage 2011/05/09(月) 19:11:33.56 ID:y/gqzRFa0
どれくらい逃げただろうか、大学や民家の明かりが見えるようになった頃、俺はもう追ってきていない
んじゃないかと後ろを振り向いた。
すると、先輩が必死の形相で走ってはいるが、その後ろには何もいないように見えた。
俺は息を切らしながら、先輩とTとMに「もう追ってきていないっぽい」と途切れ途切れに言うと、そろそろ
体力が限界だった事もありその場にヘタリ込んでしまった。

先輩もTもMも同じように座り込むと、先輩が「あれ、幽霊とかじゃなく人だよな?」と自分に言い聞かせる
ように聞いてきた。
Tが「人なんだろうけど…あれは普通じゃないっすよ…」と返した直後、俺達の座り込んでいる
場所の後ろの藪がガサッと鳴り人影が見えた、あのおばちゃんだった。
しかもそれだけではない、後ろに少なくともあと4人は人影が見える、おばちゃんは1人ではなかったのだ。

おばちゃんは相変わらず物凄い形相でこちらを睨みつけている。
更に後ろのほうの人影のうちおっさんっぽい人が「君たちどこまで見てた?危害は加えないから
ちょっと話をしようか」と喋りかけてきた。
口調は平和的なのだが、明らかに声は悪意が篭っている、俺達は本能的に「このままここにいたら殺される」
と感じ、目配せすると先輩がおばちゃんたちの集団に掴んだ砂を投げかけ、それを合図にまた全力で
逃げ出した。

山の坂道を転げるように走り抜け、大学の構内へ逃げ込むとMがどこかに電話をし始めた。
電話が終ったあとに聞くと警察に電話していたらしく、暫らくするとパトカーがやってきた。
警官に事情を話すと、暫らく無線でやり取りをしたあと、詳しく事情を聞きたいという事で俺達はパトカー
にのって警察署へ行く事になった。

781 5/5 sage 2011/05/09(月) 19:12:19.46 ID:y/gqzRFa0
警察内である程度事の成り行きを話したのだが、これで終わりかと思ったら、もう一度詳しく事情を聞くので
もう少しいてほしいという、俺達は警察署内で朝まで待たされた。
そして、朝になると今度はやたらガタイの良い私服警官が2人やってきて、俺達1人1人にまた詳しく
事情を聞いてきた。
俺は流石に不安になり、私服警官の1人に「俺達なんかヤバイ事しちゃってんですか…?」と聞くと、
警官はにっこり微笑んで「君達は大丈夫だよ、ちょっと念のために詳しく事情を聞いているだけだから、
昼には帰れるよ」と言ってきた。

警察官の人が言ったとおり、俺達は昼頃には帰って良い事になり、連絡を受けたらしいゼミの教授が
車で迎えに来てくれた。
教授に色々聞いてみると、教授も事情はよく知らないらしいが、どうも例の裏山で警察が山狩りを
している最中らしい。
先輩が「あの集団は指名手配犯か何かなんですか?」と教授に聞いたが、その辺りも良く知らない
との事だったが、明らかに大事になっているようだった。

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