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226 本当にあった怖い名無し sage 2007/08/28(火) 13:04:46 ID:POn/DGo90
すると赤ババアは、
「%#ぎ!¥?>$”’=#ぐ!!!!~~~~!!!!」
と、訳の分からない金切声を上げながら、こっちに走り出して来た。
今迄、どんなに馬鹿にしても、コレと言った反応を示してこなかっただけに、
コレは怖かった。
俺達が「うわ~~っ!!」と叫びながら、一目散に逃げ出したのは言う迄もない。
余りの怖さに、赤ババアの至近距離にいたAのことなど、すっかり忘れ、
俺とBは、土手から空き地を抜け、高台の上にある寺の境内目指して駆け出したのだった。
幸い、ババアは足が遅く、スグに追い付かれることはなかったが、背後から時折、
「%#ぎ!¥?>$”’=#ぐ!!!!~~~~!!!!」
と金切声が聞こえてくるので、赤ババアが俺達を追いかけてきているのは明白だった。
金切声が聞こえる度に、俺達は「うわ~っ!」と叫んで、走り続けた。
寺の境内に至る階段に差し掛かった所で、恐る恐る後ろを振り返ってみると、
赤いブツブツに覆われた顔を引きつらせ、目を剥き出しにした赤ババアが、
両手を上に振りかざしながら、こちらに迫ってきいているのが見えた。
俺達の方が足が速いため、大分距離があいていることだけが救いだ。
俺もBもこの寺が経営する幼稚園の出身なので、寺の敷地内のことは良く知っている。
とりあえず、階段を一気に駆け上がって境内に入り、幼稚園時代に隠れんぼで多用した、
境内入ってすぐの所にある小屋の裏手に身を潜め、立ち木の隙間から赤ババアの様子を
伺うこととした。

227 本当にあった怖い名無し sage 2007/08/28(火) 13:06:25 ID:POn/DGo90
程なく赤ババアがゼーゼー息を切らしながら、境内に入ってきた。
時折、「ビ%!&グガ$っ!!!」みたいな金切声を上げながら、
そこら中をウロウロしているのが怖かった。
ただ、物陰を見て回るという風ではなく、
ひたすら、滅茶苦茶に叫びながら境内を徘徊しているだけなのだが、
それでも何度か赤ババアが俺達が隠れている小屋の近くにやってきたので、
俺もBも正直生きた心地がしなかった。
そういう常軌を逸した行動が尚更俺達の恐怖心を煽り、小便ちびりそうな程ガクブルだった。
否、チビってたかも知れない。

しばらく境内をウロウロしていた赤ババアは、俺達が見つからないのに苛立ったのか、
また訳の分からない奇声を上げて、墓地の方へと走っていった。
一安心である。

「喉元過ぎれば何とやら」、当面の脅威が去ってしまうと現金なもので、
俺とBは顔を見合わせて、

「うおー、スリル満点!」
「まさか赤ババアが追ってくるとは思わなかったゼ!」
「しっかし、ババア足おせーよなー!」

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