この怖い話は約 3 分で読めます。

Q君は男子達に指示を出して机を並べ始めました。
真ん中に一つ置いて、椅子を3つ並べました。
その周りにぐるっと囲むように机を置きました。

317 Q君のこと sage New! 2007/08/29(水) 00:00:37 ID:qy/B6Cds0
それから紙袋から、何かを取り出しました。
紙のようでした。ちょっと茶色がかっていて古い感じです。
次に白いとっくりを出して机に置きました。
あと硯、筆。
それからQ君は男子二名を指差して椅子に座らせました。
Q君も座りました。三人で筆を持ちました。
「なんだ。コックリさんじゃない」
「Q君もやりたかったんだね。意外だね」
「でも様子が変じゃない?」
そうです。私たちがやるコックリさんとは明らかに雰囲気が違うのです。
男子達はQ君達をぐるっと囲んで、なにやら真剣な表情です。
いつもみたいに笑いも冷やかしもありません。

318 Q君のこと sage New! 2007/08/29(水) 00:02:29 ID:b+MIU67z0
そうこうしているうちにコックリさんが始まりました。
どんな質問をしているのか聞こえませんでしたが、
教室に緊張が充満している雰囲気でした。

すると突然、教室の窓がガタガタと揺れました。
風?でもそんな強い風吹いていないし。
男子達はものすごい顔をして窓を見ました。
何人かは逃げ出そうとして、ドアに走りました。
その時Q君が何か大きな声で叫びました。
男子達は凍り付いたように固まりました。
また、教室の窓が揺れました。

男子の何人かは、鳴きそうな顔をして走り出しました。
何かから逃げ出すとしている様子でした。
軽くパニック状態になっている様子でした。
「何々?どうしたの」Sちゃんが言いました。
「わ、分かんない」と私。

319 Q君のこと sage New! 2007/08/29(水) 00:03:52 ID:qy/B6Cds0
教室にはQ君と、筆を持った男子2人だけになっていました。
他の男子は逃げてしまったようです。
2人の男子は立ち上がろうとしてわめいているようですが
Q君は凄い形相で2人を睨みつけて座らせようとしてました。
その様子を私とSちゃんはあっけにとられてみていました。

320 Q君のこと sage New! 2007/08/29(水) 00:10:32 ID:b+MIU67z0
その時、突然私の耳元で
「おい。お前らも逃げろ!!見つかったぞ!!」
と声がしました。
「え。誰?え?」と私。
「え。聞こえた?誰?男子?え?」とSちゃん。
私たちはお互いの顔見合わせました。
もちろん、近くに男子はいません。
「おい!!逃げろつってんだろ!!!走れ!!!」
また聞こえました。今度はずっとはっきり聞こえました。
「え?Q君」私は思わず言いました。
Sちゃんは、私の手を取って立ち上がりました。
「早く!!逃げるよ!!」
「う、うん」
教室を見ると、Q君が私の方を見ました。
凄く大きな目ではっきりと私を見ました。
私は二三度うんうんと思いっきり頷いて走り出しました。

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