この怖い話は約 3 分で読めます。

498 足音?1 sage 2007/08/30(木) 17:24:13 ID:SIaICAwz0
流れも読まず文才もないが投下

部活の練習が長引いたとある冬の日。
先輩2人と後輩1人と私の4人で最後の鍵の点検をして体育館から降りてきた。
私の通っていた学校の体育館は少々不思議な作りで、1階部分は教職員の駐車場や
プール用の更衣室とトイレがあり、体育館に入るには外階段を昇らなければならない
作りになっている。
冬の寒さに身を震わせながら4人で階段を降りきり校舎とのつなぎ目に置いてある
スノコ板に座って靴を履き、そのまま帰ろうかとも思ったが練習の最中も
具合悪そうにしていたM先輩が帰りたくないと呟いているので仕方なくみんなで
座ったまま何故帰りたくないのかを聞いてみる事に。
M先輩曰く『家の近くを変な人がうろついている』『子供もついてきて困ってる』と。

変質者ならば警察に行けばいいのだが、M先輩は霊感の強い人でどちらも生きている
人間ではないと言う。
「そんなの訪問販売と一緒で拒否ればいいじゃん」
と霊感があるのかないのか不明なK先輩が面倒そうに言うと、M先輩は
「そんなの無理だもん…出来ないよ」
と落ち込んだ様子で愚痴を言う。

499 足音?2 sage 2007/08/30(木) 17:25:04 ID:SIaICAwz0
こういう部分でも押しの弱さは出るのかと全く霊感の無い私と後輩は半信半疑ながらも
顔を見合わせた時、

ぺたり

背後の階段から不自然な音が聞こえた気がした。
後輩にも聞こえたらしく、彼女もきょとんとした顔をしている。
M先輩は青い顔のまま俯いていて、K先輩はやっぱり面倒そうに私たちの方を見て
またM先輩の方を向き、
「そういえば、この前貸したCD聞いた?」
と突然話を変えた。
「え…あ、うん。今日持ってこなかったから明日にでも持ってくるね」

ぺたり

「別に急がなくていいよ。飽きたら返してくれれば」

ぺたり、ぺたり

「でも聞くでしょ?忘れないようにするね」

ぺたり

先輩二人の普通の会話に混じる不自然な音。裸足の…子供の足音?
背後の階段を一段ずつ降りるように近付いてくるその音と何かの気配。
もう時刻は夜の10時を過ぎている。体育館の鍵は閉めたし、私たちの居る場所を
通らずに上に行ける道なんて存在しない。
では何が私たちに近付いているというのか。

501 足音?3 sage 2007/08/30(木) 17:25:49 ID:SIaICAwz0
私と後輩は手を繋いで恐る恐る背後を振り返…

「何もいない」

振り返り切る前に聞こえた突然の声に思わず視線を戻すと不機嫌そうに
階段を見上げるK先輩。M先輩はまだ俯いたまま。

「なぁんにもいない。さて、いい加減帰るぞ」

パンパンと手を叩いて立ち上がったK先輩につられて立ち上がった時には
階段から嫌な感じはなくなっていて、振り返ってみても先輩の言う通り
何にもいなかった。
結局あれは何だったのか判らないのだが、階段の何かよりも女4人だけで
あんな時間まで真っ暗な学校に残ってる事のが危険じゃんと気が付いた。
ちなみにこの体育館には青いズボンの男の子が出るという噂があるらしい。

bronco

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