この怖い話は約 3 分で読めます。

応援でやって来たお坊さんによると、どうも話を聞いた感じやさっきの子供の様子から見て、
幽霊や妖怪のようなものが原因ではなく、何かしらの呪物が原因ではないかという。
特に根拠があるわけではないけれど、感覚的にそう感じるらしい。

 

そして、呪物の類だとすると、と前置きし。
恐らく祈祷で呪物と君たちの「縁」を切ってしまえば、なんとかなるのではないかと、
そして、できればその人形も供養してしまいたいとのことだった。

とりあえずそういう話でまとまったという事で、俺達もそれで解決できるなら
早くしてほしいと、話がまとまった。
と、その前に俺はずっと我慢していたのだがトイレに行きたくなった。

事情を話し、「でも一人じゃなぁ…」と思っていると、他のやつも全員我慢していた
らしく、結局6人で連れションすることになった。

トイレからの帰り道、本堂へ続く廊下を歩いていると、どこからか

「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」

という例の抑揚の無い声が聞こえてきた。
場所は解らないが、あれがすぐ近くにいるようだ…

C広が
「近くにいるよな…」
というと
A也が
「かなり近いぞ、やばくね?」
と返した。

たしかにかなり近い、でも姿は見えない。
すると最後尾にいたE介とD幸が
「やばい、早く本堂に逃げろ!」
と窓の上のほうを指差しながら叫んだ。

 

俺達が指差した方向へ振り向くと、それはいた…
前と同じように屋根から頭だけを突き出し

「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」

と笑いながら例の真っ黒な目と口の顔をこちらに向けながらニコニコと笑っている。
俺たちは全力で逃げ出した。

本堂に着くと、お坊さん2人とさっきのおじさんが待っていた、
今になって気付いたのだが、おじさんはどうもこの村の村長さんらしい。
俺達が事情を話すと、お坊さん達はすぐさま俺達を座らせお経を読み始めた。

暫らくお経を読んでいると、本堂の天井のほうから

「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」

という例の笑い声と

コツ…コツ…

という俺の部屋で聞いたあの音が聞こえてきた。
俺達はビビりまくって身を寄せ合っていた。
暫らくすると声が聞こえなくなった、俺が

「終ったか?」

言い切らないうちに、今度は本堂の横の庭のほうから
続く

287: 本当にあった怖い名無し:2011/05/20(金) 22:07:05.17 ID:x83Y3WRH0
>>286の続き

「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」

という声が聞こえ始めた。
そして、薄暗くなり始めた本堂の障子に、夕日に照らされたあの人形の
あたまが映し出された。
あたまはユラユラ揺れながら相変わらず不気味な笑い声で笑っている。

その時、俺は恐怖心と不安感と連日の寝不足でもう耐えられなくなって、
ちょっとおかしくなっていたんだとおもう。
人形の影を見て、恐怖心よりもその姿にイラつきはじめた。
ユラユラ揺れている姿を見ると、とにかくなんだか良く解らないがムカついてきて、とうとう我慢できなくなった。

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bronco

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