Categories: 洒落怖

占いカフェ

この怖い話は約 3 分で読めます。

これは、私が高校一年生の時に体験した出来事です。

高校受験当日、40℃を超える高熱を出した私は、公立の高校試験を受ける事が出来ず、塾の先生の推薦で私立の高校に行く事になりました。

そこで、私は、一生の恩師とも言える方と出逢ったのです。

その先生は、私達のクラスの英語の担当で、隣のクラスの担任でもありました。
いつも、常にきっちりとお化粧をし、品の良いスーツを着た、働く女性の見本の様な明るく竹を割った様な性格の方で、宿題忘れ等はしっかりとしかりつけますが、生徒の努力もしっかりと認め、誉める方でした。
彼女のお陰で、私は英語がとても好きになり、英語を生かした仕事をしたいと考える様になったのです。

厳しくも愛情に溢れた先生の指導のお陰で、私は、高校生活を楽しむ事が出来ました。
75 :夕紅 ◆fKBLDHDabg @\(^o^)/:2015/03/08(日) 00:07:27.83 ID:3kO/LByP0.net[2/8]
部活にも入り、友人にも恵まれ、楽しい高校生活を楽しんでいたある日、私達の学校にも文化祭のシーズンが訪れました。

うちの高校は、文化祭にとても力を入れている学校で、全クラスで文化祭に行う催しの内容を競いあい、優勝したクラスは特別に褒賞金が貰えるという制度があったのです。

当然、優勝を掴みとる為私のクラスも、先生のクラスも燃え上がりました。

私達のクラスは、女性のお客さんやカップルのお客さんを多く集める為、『占いカフェ』をする事になりました。

ドリンクやスイーツ等を一品注文して貰えたら、必ず占いがついてくる、そんな内容です。

そして、占い役やウェイター、ウエイトレス役は午前班と午後班にわかれ、交互に文化祭を楽しむ事になりました。

私はタロット占いの役で午後班でした。

なので、午後中は存分に文化祭を楽しみ、午後はクラスのお店に戻り、占いをしていました。

そこに、あの英語の先生が私の担任と共に現れたのです。

二人は占って欲しいと私に言いました。

私は仕事である事もあり、快く二人の依頼を引き受けました。

担任は恋愛運を、英語の先生は一年間の運勢を。

担任の恋愛運を占い終わり、英語の先生の運勢を占おうとした時、混ぜていたカードとカードがぶつかり、ある一枚のカードが床に落ちたのです。

ーー死神。

死を告げる、余りに不吉なカード。
76 :夕紅 ◆e/DkDKVoCg @\(^o^)/:2015/03/08(日) 00:10:20.83 ID:3kO/LByP0.net[3/8]
「ごめんなさい!」

私は慌ててカードを混ぜると、きり、直ぐに机に列べ始めました。

そして、一枚目を捲るとーーー死神。

カードを持つ手が震え、冷や汗で冷たくなるのを感じました。

(これは、偶然・・・?)
2回も続けて同じカードが果たして出るものなのか。
確率としてはあり得ますが、その時の私は何故か偶然ではないと・・・嫌な予感がしていました。

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