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これは人間じゃない。
260 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/04(金) 23:51:27.53 ID:sPBSE90n0.net[6/7]
俺はずっと内心ガクブルしながらヤツが帰るのをまった。よくみたらこいつ近づいてきてる。マツコみたいな服だから足が見えなくて良くわからなかったが確かに玄関から廊下の途中まで来てる。
俺は『もうダメかな…』と思ったが、不意に外で救急車のサイレンが聞こえてきた。アパートのすぐ横を通ったのか、かなり大きな音がした。
すると、ヤツは踵を返し、これまた8倍速くらいの速さで玄関から出ていくとドアは閉まった。
多分人生でこんなに安堵した瞬間は無いね。
俺はすぐさま玄関の鍵を閉めに行った。またヤツが来たら今度こそおれの精神が持たない。
鍵 が 閉 ま っ て い る
261 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/04(金) 23:53:09.87 ID:sPBSE90n0.net[7/7]
おかしい。だっていまさっきヤツは普通にここから入ってきた。ドアノブを握った手が震えてくる。そういえばおれはいつも外出する時以外はドアを閉めている。今日だって閉めたはずだ。
ドアノブを握ったまま硬直する俺。
すると、また遠くからやつの声が聞こえてきた。
あの異常な速さのお経が段々と近付いてくる。
俺は弾かれたようにドアから離れた。もう気が狂いそうだった。半狂乱になりながら俺は部屋へダッシュした。部屋に散乱した物を蹴り飛ばし、押し入れを開け、そのなかに隠れた。
ドアの鍵は閉まっていたのを確認した。ちゃんと閉まってるからヤツは入ってこない。そう自分に言い聞かせた。
ドアの開く音が聞こえた。
ヤツの声が一直線にこちらに向かってくる。
なんでドアは鍵が掛かってるのに普通に入ってくる!?
なぜ俺が隠れた場所を最初から知ってたかのようにこちらに来る!?
目の前の押し入れのふすまが開いたところで俺の記憶は途切れている。起きたら朝だった。夢かと思ったけど目覚めたのが押入れの中だったからいまだに夢じゃないと思っている。アパートは流石に引っ越した。
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