この怖い話は約 4 分で読めます。

庭を少し歩くと人がいました。「第1村人発見じゃね?」とIが僕にいってきます。あれは幽霊じゃねえだろ、と考えながらHに尋ねました。

Hの顔が異常でした。鼻息はフーフーと荒く、汗が傍目からでも分かるほど流れていました。足が震え始め、次第には歯を鳴らすようになりました。
Hの目線に合わせて頭をスライドさせてもそこには後ろ向きにかがんでいる人がいるだけ。かがんでいる人は古い花柄のワンピースを着ていて、肩にかからないほどのパーマをかけていました。
この人も昭和みたいだな。というのが第1印象でした。
その女の人は右手を振りかざし、そのまま目の前の地面に手刀よろしく右手を振り落としていました。そして、女の人の向こうにはマンホール4,5個分くらいの穴がぽっかりと開いていました。
正直、明かりもついてなかったので、女の人がなにしているのかわかりませんでした。
穴にもなにがあるのかさっぱりです。

844 839 sage 2012/08/20(月) 00:30:43.65 ID:asvh4JmB0
黙々と作業している女の人を後ろから眺めている6人の男女。

隣の家からは、「りんごかわい~や~かわいやり~ん~ご~」とかなんとかと歌っている女の歌手の声。

なんだこれは、と一人で苦笑していると突然女の人の周りが明るくなりました。その後にパシャっというカメラのシャッター音。
「ああ、まちがってIがカメラを押しちゃったんだな。」と理解する前に僕の頭のなかは目の前の光景に引き付けられました。
女の人の右手には大振のナタがあり、光りでなぜか赤茶色に反射しました。それよりも息を呑んだのは穴の中の光景でした。
一瞬の光りでも僕の目はそれを認識しました。
バラバラの手が、足が、指が、胸が、破れた服が、大きい額縁めがねが、頭皮が、髪の毛が見えました。それもいくつも。真っ赤な斑点が無数にとびちり、真っ赤な臓器のようなものも見えた気がします。
女の足元には先ほど切ったであろう体が千切れかけで転がっていました。
全身の毛穴が開くような感覚がありました。手が足が震えてきました。唐突にHが門に向かって走りだしました。右足がないとは感じさせないほどはやく、ずり、ずりと。
後ろにいたHがいきなり走り出し、僕は顔を後ろに向けました。目線がHに向いていく中、僕の視界は端に女の姿を捉えました。ゆらりと女は立ちあがって体は小刻みに揺れています。

845 839 sage 2012/08/20(月) 00:36:10.76 ID:asvh4JmB0
ぎゃああああ。

女子の一人が叫んだのが合図になりました。
女は回転切りをするように体を半回転させました。右手にナタをもって、関係の無い左手も思い切りふり上半身だけをまず回し、次に下半身を動かす歪な動き方で。
ナタは叫んだ女子のこめかみを捕らえました。女の動きに合わせて女子の体も動きます。シュトっという子気味よい音と同時に女子の叫びもぷつりと切れました。
ナタと一体となった女子は不自然な格好でその場に突っ伏しました。このときには僕やIや女子は走り出していました。
4人の精一杯の合唱も息ピッタリに重なり合いました。「えぐっ。」と呻き声をだして女子の一人が体は走っているのに頭だけは女に引き寄せられていました。見ると長い髪の毛をわし掴みにされ引っ張られていました。
僕は顔を前に戻し、走り続けました。
女の子を見殺しにしました。あのときは恐怖が頭のなかを占めていてそれどころではなかったのです。
「やめっ、ああああいいいい!!!」女子が叫び、泣き出しました。叫び声をあげている途中もシュトン、シュトンとナタを振り落とす音が聞こえてきました。

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bronco

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  • 矛盾だらけで頭の悪い人 将来はラノベ作家志望のイキリ陰キャが書いたかのようなクソおもんない文章
    まず、感染系として事の発端のHは別に連れて行かなくても怪談話として伝えれば良かったのにわざわざ自分も殺されるかもしれない現場に連れてく頭の悪さ
    後に繋げるための無理やりねじ込んだ感がする
    なら主人公はこれを見てる俺らを連れて行かなきゃ効力はないはずなのに
    ネットで書き込むor対話だけで遅らせるってのが意味不明
    ならなぜあの場所に行くと景色が変わる?
    その設定なら少女霊はそこから出れないはずorそこじゃないと出現しない
    なのにちょこまか呪いかのようにどこへでも切断しに行くあたり
    別に最初のくだりいらねーじゃんってなるんだよなぁ
    なんの伏線にもならないし むしろ矛盾を大きく見せてるだけ
    なんか怖い話舐めんなよって思わせる感じでイラつく話しでした

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