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旅路

この怖い話は約 3 分で読めます。

そしてまだ中学生だった俺は、長い長い旅路を終えて、ようやくベッドの中で目を覚ました

そう、旅路。今なら素直にそう考えることができる

270 本当にあった怖い名無し sage 2007/12/23(日) 11:51:15 ID:oTiwT/u30
正夢を見ることはそれ以前にもたまにあることではあった
最初に見たのは5歳の時でその2年後の冬、小学校に上がってできた友達と家の屋上で雪合戦をするという他愛もないものであった
だが中学生の時に見たあの夢はあまりに抽象的な内容だったため、奇妙ではあったが特に気にもしていなかった
甘かったと今では思う。

それから11年後、俺とM、そして口うるさいMの母親、いやお義母さんを伴って行った新婚旅行先で事故に遭った
お義母さんは死亡。俺とMは生死の境を彷徨ったが、奇跡的に生還した。
同じ頃、中学生時代の同級生Tが、自分の人生の失敗の原因が中学時代にした告白の失敗にあると思いこみ
彼の愛車でAをはね、自らも車内で自殺を試みた
Aは即死したが、Tは後遺症を残したまま死に切れなかった。現在は精神病院で隔離されている
Kについてはもう知りたくもない。元々そんなに仲が良かったわけではないし、何よりどうなったか分かりきっている
生死を彷徨っている間、妻には話していないが、俺は確かに見た。
夕暮れの山の中に静かに佇むバスの姿。そこでドアが開くのを待っている人達。穏やかだが何一つ生きてなどいない空間
3人の知的障害者が誰なのかは知らない。だが俺はこう考えている
あれはTの一部なのではないか? 発狂し、錯乱し、不完全な自殺によって「死んでしまったTの一部」が、
不完全な人として現れ、バスに乗り込んでいったのではないか、と。
俺がAにかけた言葉、「大丈夫だよ」が何を意味しているのかはわからない。ただAは優しくて性格の良い子だったから
ひょっとすると自らを殺したTのことまで心配していたのかもしれない
そして少なくともあのバスの中で誰がAを殺したのか知っていた人間は、俺しかいなかったということ、なのだろうか

このスレを見ている人達の中にもし正夢を見る人がいるならば、気をつけた方がいい
何の他愛もない夢が、実は怖ろしい真実を内包していることが、時としてあるかもしれないのだから

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